水回りを制するものはリノベを制する 間取りの制約で諦めない。光と風の通るバスルーム。

水回りを制する者はリノベを制するマンションでも諦めない。
窓のあるバスルーム。

3軒隣のマンションへ引っ越し。子供たちの反応は?

今年で結婚14年目を迎える森夫妻は、中学生と小学生の息子さんがいる家族4人暮らし。去年、約72㎡ある築20年のマンション物件を購入し、フルリノベーションをした。
「子供たちが大きくなってきて、もう少し広い物件に引越したいと思っていたのですが、息子の学区が変わってしまうのが気がかりでした。そんなときに前の家の3軒隣にあるこのマンションに空きが出たんです。いま都市部の物件は空き自体がなかなか出ないので、いい物件に巡り会えたということは買うタイミングなのかな?と思い、購入を決めました」と話すのは夫の義満さん。
そして長年親しんだ家からの引っ越しは、2人のお子さんにとって初めての経験となる。
「長男も次男も生まれたときから住んでいた家だったので、最初は引っ越したくないって言っていたんですけど、住み始めたらもうこっちがいいって(笑)広くなって自分たちの部屋もできましたしね。でも長年の癖なのか、広くなってもほとんどリビングにいます。みんな一緒がいいって」と続けた。
築20年、総面積は約72㎡。

築20年、総面積は約72㎡。

着工前から購入を決めていた「PACIFIC FURNITURE SERVICE」の丸テーブル。

着工前から購入を決めていた「PACIFIC FURNITURE SERVICE」の丸テーブル。

窓際の壁付けベンチは、コンクリートの梁躯体に木材を貼ってつくったもの。

窓際の壁付けベンチは、コンクリートの梁躯体に木材を貼ってつくったもの。

白いタイルがキッチンとリビングの領域を仕切っている。

白いタイルがキッチンとリビングの領域を仕切っている。

「マルゼン」の業務用ガスコンロ。無骨さも魅力。

「マルゼン」の業務用ガスコンロ。無骨さも魅力。

リビングから玄関方向への眺め。

リビングから玄関方向への眺め。

間取りの制約で諦めたくない!光と風の通るバスルーム。

「HPに載っていたお風呂場の写真が好きで、「HOUSETRAD」さんにデザインを依頼しました」と話すほど、浴室へのこだわりが強かったという森さん。その希望に答えてくれたのが、デザイナー・細田氏からの大胆な提案だった。
「もともとの間取りでは、浴室は中央にありました。窓のあるお風呂が理想でしたが、水回りを移動させるのは費用がかかるし、現実的に窓側にもっていくのは難しいのかな、と。そうしたら細田さんからの最初の提案図面でお風呂が外側にあったので、思わず『え。お風呂って移動できるんですか?』と聞いてしまいました(笑)リフォームでここまで水回りの位置を変えられるとは思っていなかったので、正直予想外でした」と、当時のことを振り返る。
そうして完成したバスルームは、既製品は一切使わず全て造作で仕上げた。4.5㎡と広い浴室内には、浴槽やシャワーだけでなく大きめサイズのシンクも設置されている。
「このシンクはシャツやデニムを手洗いするために作りました。洋服が大好きで、デニムは高校生の頃から手洗いしています。お気に入りの服を手洗いする時間が好きなんですよね。わかりますか?(笑)」と、細かなこだわりも語ってくれた。
また奥様も、リノベーションをして良かったことの一つに浴室を挙げている。
「お風呂場は風通しも日当たりもいいので、洗濯物を干す場所としても活用しています。前の家では乾くのに1日半くらいかかっていたんですけど、今は朝干せば昼には乾いています。あとは風通しがいいので、お風呂場にカビも全然生えないんですよね。それはすごくよかったなぁと思っています」と奥様も満足している様子だ。
部屋の中央から窓側へ、水回りの位置を大胆に変更。

部屋の中央から窓側へ、水回りの位置を大胆に変更。

排水管の勾配をとるために浴室の床を一段上げた。

排水管の勾配をとるために浴室の床を一段上げた。

浴室面積は約4.5㎡。タイルはキッチン床とお揃い。

浴室面積は約4.5㎡。タイルはキッチン床とお揃い。

リビングまで一直線に抜けた開放的な動線。

リビングまで一直線に抜けた開放的な動線。

シャツを手洗いするために設けたシンク。

シャツを手洗いするために設けたシンク。

洗濯機の上に扉を設置。扉を開けると…

洗濯機の上に扉を設置。扉を開けると…

換気扇を利用した衣類の乾燥場になっている。

換気扇を利用した衣類の乾燥場になっている。

目指したのは“和モダン”。洋間に溶け込むオーダー畳。

最後まで頭を悩ませたのが、和室をつくるかつくらないかの議論だった。
「両親が泊まるときに和室があるといいな、というのと、仏壇を置きたいという思いもありました」と奥様。
「畳があったらみんなで昼寝できるし、ドーンと寝転べるスペースがほしかったですね。ただ部屋のテイストに和の空間は合わないな、というのはありましたね」と義満さん。
そして議論の末、和室はつくらずリビングの一角に畳を置くことに。2人が選んだのは畳メーカー「DAIKEN」のオーダーメイド畳だ。素材や柄はもちろん、カラー、サイズ、厚みまで細かく指定できるため、あらゆるシチュエーションに合わせた畳の間をつくることができる。
「いろいろ考えた結果、ブルーの市松模様というポップなデザインにしました。厚さは7㎝がベスト。薄すぎると浮いてしまうし、厚すぎると今度は小上がりみたいになってしまうので。洋間のリビングに馴染む和の空間になったかなと満足しています」と笑顔で締めくくってくれた。
寝室からリビングへの眺め。

寝室からリビングへの眺め。

クリアガラスの仕切りで明るい寝室に。

クリアガラスの仕切りで明るい寝室に。

部屋のテイストに合わせてオーダーメイドした畳。

「DAIKEN」でオーダーメイドしたモダンな畳。

浴室からリビング方向への眺め。

浴室からリビング方向への眺め。

リビングから浴室方向への眺め。

リビングから浴室方向への眺め。

玄関の床はモルタルでシックな印象に。

玄関の床はモルタルでシックな印象に。

真鍮の手すり。靴を履くときに便利。

真鍮の手すり。靴を履くときに便利。

リノベーションは「HOUSETRAD」に依頼。

リノベーションは「HOUSETRAD」に依頼。

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