200113kur南青山の都会派リノベ  ホテルライクに住まう オープンな80㎡ワンルーム

南青山の都会派リノベホテルライクに暮らす
オープンな約80㎡ワンルーム

好きな素材に包まれていたい

都心でありながら、閑静な空気が流れる南青山の一等地。栗原秀圭(ひでかど)さんは、現在築41年のヴィンテージマンションを5年程前に購入してリノベーションした。
「会社の近くで探していたのですが、ここが売りに出たのを知りすぐに内見に行ったんです。日当りはいいし、六本木ヒルズも東京タワーも窓から見えて、管理もしっかりしている。即決でした。今も空きはなくて、出てもすぐに買い手がつく状態ですね」。
以前は世田谷の新築マンションに暮らしていた。
「そこも間取りはオープンにして暮らしていたのですが、自分の好きな素材を使いたい、という気持ちが膨らんでいき、ゼロからリノベーションしてみたくなったんです」。
前のマンションの売却と物件探しから協力してもらっていたリノベ会社「EcoDeco」に相談し、 約80㎡の2LDKをスケルトンにした状態から計画を進めていった。
東南に開口のある、明るく広々としたLDKで。長男の誕生と成長とともに、室内は変化を続ける。

東南に開口のある、明るく広々としたLDKで。長男の誕生と成長とともに、室内は変化を続ける。

白の塗装と木の素材感に、むき出しのコンクリートをほどよくミックス。ベランダの向こうには隣のマンションの庭があり、抜けも確保されている。

白の塗装と木の素材感に、むき出しのコンクリートをほどよくミックス。ベランダの向こうには隣のマンションの庭があり、抜けも確保されている。

玄関を入るとLDK全体が見渡せる造り。リビングの一角にワークスペースを造作した。

玄関を入るとLDK全体が見渡せる造り。リビングの一角にワークスペースを造作した。

最高に開放的なバスルーム

仕切りのほぼないワンルームの空間に足を踏み入れ、まず驚くのはガラス張りのバスルーム。
「もともとこの位置に水まわりがあり、くびれている感じだったので、その中で広がりを出そうと思いました。海外でそういうバスルームのあるホテルに泊まり、開放的で気持ちがいいなと」。
栗原さんはインテリアデザイン会社のプロジェクトマネージャー。仕事柄、海外出張も多く、現地で触れたデザインが活かされている。
「デザインありきですね。リノベ当時はまだ子供が生まれていなかったんですけど、成長したらどうするのかな(笑)。でもガラス張りにして良かったと今も思っています」。
家全体のイメージは、妻・沙友理さんとふたり、ネットで集めた写真を壁に貼り相談したそう。
「ふたりとも一致したのは白いシンプルな空間にしたい、ということです。扉はトイレ以外設けず、好きな素材のみを使う。やりたいことをEcoDecoさんに伝え、細かいところを決めていきました」。
洗面、お風呂、ベッドルームがコンパクトにまとまり、動線もよい。ベッドルーム側のガラスにはロールスクリーンが取り付けられていて、目隠しすることも。バスルームの空調は天井に埋め込み、存在感を消した。

洗面、お風呂、ベッドルームがコンパクトにまとまり、動線もよい。ベッドルーム側のガラスにはロールスクリーンが取り付けられていて、目隠しすることも。バスルームの空調は天井に埋め込み、存在感を消した。

バスタブは置き型であることとサイズ感、角度にこだわり、EcoDecoに探してもらった。

バスタブは置き型であることとサイズ感、角度にこだわり、EcoDecoに探してもらった。

シンクはモルタル仕上げ。吊り棚などは設けないことで日常感をカバー。鏡の左端だけに隠れた収納あり。

シンクはモルタル仕上げ。吊り棚などは設けないことで日常感をカバー。鏡の左端だけに隠れた収納あり。

東南から北西のベランダに光が抜ける廊下には、一面にIKEAの本棚を設置。愛読書がずらりと並ぶ。

東南から北西のベランダに光が抜ける廊下には、一面にIKEAの本棚を設置。愛読書がずらりと並ぶ。

シンプルに徹したキッチン

壁は一部をコンクリート現しにする一方、天井は塗装して荒々しさを抑えめに。床材には表面を浮造のように加工して、凹凸感を出したオークを採用した。
「リノベ当時は“家で料理しないから”と言っていたのですが(笑)、キッチンは壁付けにすることになり、それならと大きくしました」。
キッチン台はステンレスの天板に白の面材で、EcoDecoに造作を依頼。キッチンパネルの代わりに白いタイルをあしらい、吊り戸棚の代わりに棚板を、位置にこだわって取り付けた。食器や食材などは、LDKから見えないように壁を立てたパントリーに。
「すっきりと見せることにこだわりました。その中で少し表情が出るように、カッティングされたタイルを使ったりしています」。
白で統一された、横幅約4.8mのキッチン。Mieleの洗濯機もここに。

白で統一された、横幅約4.8mのキッチン。Mieleの洗濯機もここに。

吊り戸棚は設けず、棚板を渡して食器や調理器具をディスプレイ。インテリアはYチェアなど北欧ものを多く揃える。

吊り戸棚は設けず、棚板を渡して食器や調理器具をディスプレイ。インテリアはYチェアなど北欧ものを多く揃える。

目隠しのため、あえて壁を立ててパントリーを。無印良品のカゴなどを使用して収納を工夫。

目隠しのため、あえて壁を立ててパントリーを。無印良品のカゴなどを使用して収納を工夫。

ベランダから光が差し込むキッチン。縁がカットされたタイルを使用することで陰影を生んでいる。

ベランダから光が差し込むキッチン。縁がカットされたタイルを使用することで陰影を生んでいる。

コンクリートに現れた文字もあえてそのまま残した。キーホルダーもシンプルに。

コンクリートに現れた文字もあえてそのまま残した。キーホルダーもシンプルに。

シュークローゼットも設けずオープンに。棚板をずらしているところがポイント。

シュークローゼットも設けずオープンに。棚板をずらしているところがポイント。

やりたいことを極めて。

「ベッドルームは究極のシンプルを目指しました。ベッドとペンダントライト以外、必要なものは何もないですし」。
ベランダへのドアには、大きな鏡のスライドのドアを設けて、開け閉めできるようにした。
「衣類は全部クローゼットにまとめています」というWIC は、7・5畳の広さ。IKEAの収納ユニットを使い、家族3人分を余裕で収める。
「収納用品を買い足そうと思ったら、廃番になってしまっていて。子供が生まれてから、色々と工夫をしました」。
捷太郎君(2歳)の遊ぶハシゴやロープなども天井から吊るして設置。シンプルでモダンな都会の箱は、少しずつ雰囲気を変えている。
「好きな素材を使って、やりたいことはできたので満足しています。次はもう少し広いところもいいかなと思ってみたり…。また新たな空間を考えるのも楽しみですね」。
幅広の、表面感のあるオークのフローリングが表情を生む。白い壁の向こうはパントリー。

幅広の、表面感のあるオークのフローリングが表情を生む。白い壁の向こうはパントリー。

小上がりのようなベッドルーム。鏡のスライドの戸は閉めれば、カーテン代わりに。

小上がりのようなベッドルーム。鏡のスライドの戸は閉めれば、カーテン代わりに。

居室として使っても十分な広さのあるWIC。IKEAの収納シェルフで整然と。

居室として使っても十分な広さのあるWIC。IKEAの収納シェルフで整然と。

捷太郎君のために様々な遊び道具を。広々としたワンルームは、のびのびと過ごせる。

捷太郎君のために様々な遊び道具を。広々としたワンルームは、のびのびと過ごせる。

おもちゃや子供用の日用品の収納には、無印良品やTEMBEAのブックトートなどを活用。

おもちゃや子供用の日用品の収納には、無印良品やTEMBEAのブックトートなどを活用。

BISLEYのキャビネットが収まる高さに、棚板を渡して机を造作。

BISLEYのキャビネットが収まる高さに、棚板を渡して机を造作。

栗原秀圭(ひでかど)さん。南青山での都会暮らしを楽しんでいる。

栗原秀圭(ひでかど)さん。南青山での都会暮らしを楽しんでいる。

リノベーションはフィーリングが合った「EcoDeco」に依頼。

リノベーションは“フィーリングが合った”「EcoDeco」に依頼。

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