築51年をセルフリノベーション建具でゆるやかに仕切る
フレキシブルで居心地の良い空間
仕事場とプライベートが分けられる住まい
東京都文京区湯島。緑豊かな公園のすぐそばに建つ築51年のビンテージマンションの一室に暮らしているのは、蟻川佑太さん・村田奈津子さんご夫妻と2歳になるご長女の葉名ちゃん。ともに設計士であるご夫妻が経営している設計事務所「蟻川建築設計事務所」のオフィスを兼ねた住まいとして、この物件を購入、リノベーションをした。「前提として事務所兼自宅を考えていたので、利便性の良い都内のマンションを探していました。事務所としても可能な物件は築年数が古い物件が多いのですが、私たち自身、設計者なので築年数については抵抗がありませんでした。この物件は南北に同じ大きさの窓があり、玄関を介して事務所とプライベートの空間が分けやすかったんです。そして都心ながらも緑が多いというロケーションの良さも購入の大きな決め手となりました」(蟻川さん)。
南北に分かれる空間のポテンシャルを活かす
南北に大きな窓があり、風の抜けも抜群だったこの空間のポテンシャルを活かすべく、蟻川さんご夫妻は、南側のLDKを建具によって使い方に応じてゆるやかに仕切ることのできるひとつながりの空間にした。「子どもの成長など、これから5年、10年先を見据えて、フレキシブルに空間を使えるほうが良いと考えました。『風の抜け』と『フレキシブル』をテーマに考えたときに、建具で仕切るというアイデアが生まれました」(蟻川さん)。
また北側にある事務所スペースは、将来的に事務所を外に移転し、子ども部屋と夫妻の寝室として改築する想定のもと、作り付けの家具や、照明の配線も計画的に作りこんでいった。
「北側は事務所と家族の寝室のスペースとなっています。北側なので、夕方過ぎまで照明をつけなくても、ほど良く明るいので仕事の面ではとても良いんです。また車の通りも少なく、すごく静かなので、生活環境の面でも抜群です」(蟻川さん)。
また北側にある事務所スペースは、将来的に事務所を外に移転し、子ども部屋と夫妻の寝室として改築する想定のもと、作り付けの家具や、照明の配線も計画的に作りこんでいった。
「北側は事務所と家族の寝室のスペースとなっています。北側なので、夕方過ぎまで照明をつけなくても、ほど良く明るいので仕事の面ではとても良いんです。また車の通りも少なく、すごく静かなので、生活環境の面でも抜群です」(蟻川さん)。
居心地の良い大らかな空間
蟻川さんご一家がここに暮らし始めて、約3ヶ月。ご夫妻とともに、ご長女の葉名ちゃんも家中を走り回って、新たな住まいでの生活を楽しんでいるという。
村田さんは「以前の住まいと比べてキッチンも広くなり、とても使いやすくなりました。オープンなので作業しながらも娘の様子を見ることができます。娘が大きくなったら、一緒にお菓子づくりなどもできたらいいなと思っています」と話す。
「私たちが設計にあたって、いつも心がけているのは、心のゆとりも含めた大らかさのある空間づくりです。その大らかさを実現するためにも、機能性には細部までこだわっています」という蟻川さん。その言葉どおり、建具というアイデアによってゆるやかに空間を仕切りつつも、広々とした開放的な空間を両立させて、理想的な自宅兼事務所を叶えた蟻川さんご夫妻。これからもこの居心地の良い住まいで、家族の思い出が紡がれていくことだろう。
村田さんは「以前の住まいと比べてキッチンも広くなり、とても使いやすくなりました。オープンなので作業しながらも娘の様子を見ることができます。娘が大きくなったら、一緒にお菓子づくりなどもできたらいいなと思っています」と話す。
「私たちが設計にあたって、いつも心がけているのは、心のゆとりも含めた大らかさのある空間づくりです。その大らかさを実現するためにも、機能性には細部までこだわっています」という蟻川さん。その言葉どおり、建具というアイデアによってゆるやかに空間を仕切りつつも、広々とした開放的な空間を両立させて、理想的な自宅兼事務所を叶えた蟻川さんご夫妻。これからもこの居心地の良い住まいで、家族の思い出が紡がれていくことだろう。