スープ作家が提案する 新しい食事のあり方
家族全員が参加するごはん空間
自宅をリノベーションしコンセプトワーク空間に
スープ作家として自身が運営するウェブサイトや多くの著書で、簡単で美味しいスープ作りを提案する有賀薫さん。20年以上暮らしていた3LDKのマンションのリノベーションを行った。「スープ作家として忙しくなってきて、自宅とは別で仕事場としての場所を探していました。でもいい場所が見つからなくて、自宅も古くなっていたのでリノベーションすることにしました」。
そんな自宅兼仕事場で目を引くのはリビング・ダイニングに設置された一辺95センチの正方形テーブル。これが有賀さんの提案する新しいごはん装置『ミングル』だ。「現代の人たちのライフスタイルとキッチンが合っていないと感じていました。一人暮らしの人は一口コンロだったり設備が少なくて料理をするのが難しかったり、フルタイムで働く人は大きなキッチンがあっても料理をする時間がないとか。もう少しコンパクトにシンプルに食べるということを考えるコンセプトワークを自宅でしたかった」と有賀さん。現代のライフスタイルとキッチンの新しいあり方をリノベーションで体現し実験をしている。
そんな自宅兼仕事場で目を引くのはリビング・ダイニングに設置された一辺95センチの正方形テーブル。これが有賀さんの提案する新しいごはん装置『ミングル』だ。「現代の人たちのライフスタイルとキッチンが合っていないと感じていました。一人暮らしの人は一口コンロだったり設備が少なくて料理をするのが難しかったり、フルタイムで働く人は大きなキッチンがあっても料理をする時間がないとか。もう少しコンパクトにシンプルに食べるということを考えるコンセプトワークを自宅でしたかった」と有賀さん。現代のライフスタイルとキッチンの新しいあり方をリノベーションで体現し実験をしている。
設計士とコンセプトを共有し生まれた『ミングル』
従来の家では料理する人が孤立しがちと感じている有賀さん。「料理をする時や、食後の片付けはキッチンで一人ですよね。キャンプだとみんなやりたがるのに、なぜ家だとそうならないのか。そこで家族全員が共有できる場を作ったらどうかなと」。そこで生まれたのが『ミングル』だった。中央のIHコンロで調理をして、食事を楽しんだ後は、皿などを流し場で軽くゆすぎ、足元に設置された食洗機に入れる。これなら料理をする人が最初から最後まで家族団らんを楽しむことができる。
『ミングル』は英語で、“混ぜる” “一緒にする”という意味がある。「担当の設計士さんにコンセプトを話したら『ミングル』という名前を提案してくれました。知られている言葉ではなかったし、意味合い的にも、みんながぐるぐるご飯を作るみたいなイメージでピッタリだったので採用しました」。時間をかけたのは設計士とのコンセプトの共有だった。「設計士さんを招いて、ワークショップ形式ですり合わせもしました。私がここで出したいのは、お皿1枚とプラスちょっと何かあるぐらいのシンプルな食事だと。外で買ったものでもいいけど、それだけだと寂しいからスープをここで作って、湯気があったら寂しくないよねとか。イメージを話しながら、テーブル上に必要な広さを線で引いたりして。設計士さん自身も30代で結婚したてで、奥様が妊娠して大変な時期だったので、リアルに感じられる世代だったのも良かったのだと思います」。
『ミングル』は英語で、“混ぜる” “一緒にする”という意味がある。「担当の設計士さんにコンセプトを話したら『ミングル』という名前を提案してくれました。知られている言葉ではなかったし、意味合い的にも、みんながぐるぐるご飯を作るみたいなイメージでピッタリだったので採用しました」。時間をかけたのは設計士とのコンセプトの共有だった。「設計士さんを招いて、ワークショップ形式ですり合わせもしました。私がここで出したいのは、お皿1枚とプラスちょっと何かあるぐらいのシンプルな食事だと。外で買ったものでもいいけど、それだけだと寂しいからスープをここで作って、湯気があったら寂しくないよねとか。イメージを話しながら、テーブル上に必要な広さを線で引いたりして。設計士さん自身も30代で結婚したてで、奥様が妊娠して大変な時期だったので、リアルに感じられる世代だったのも良かったのだと思います」。
リノベーションによって生まれた家族の変化
寝るだけで昼間はデッドスペースになっていた和室は、リビングとの間にあった壁をなくし、リビング・ダイニングに。当初、リビング・ダイニングに料理場を設けることに難色を示していた夫も徐々に協力的になっていった。「料理もして、仕事もするとなるとダイニングは私のエリアになりますよね。でも、和室を繋げたことで、自分の居場所を確保できるというのがイメージできたんじゃないでしょうか。そこからは積極的にリノベーションに関わってくれました」。有賀さんのイメージを設計士に伝えやすくするために、ものづくりが得意だという夫がアイデアを模型にするなどサポートをした。「『ミンクル』のコンセプトやデザインを一緒に考えたり、リノベーションのアイデアを提案してくれたりしました。私一人でというより二人で作ったという感じですね」。
料理から片付けまでの食事空間をコンパクトにした結果生まれた『ミングル』。有賀さんの家族にも変化があった。「今までだったら私が全てやっていたんですが、今では夫が洗い物をすすいでいる。自然に参加しているんですよね」。バラバラになっていた『料理する・食べる・片付ける』の全てを家の中心に持ってくる発想が、新たな居住空間のあり方を提案する。
料理から片付けまでの食事空間をコンパクトにした結果生まれた『ミングル』。有賀さんの家族にも変化があった。「今までだったら私が全てやっていたんですが、今では夫が洗い物をすすいでいる。自然に参加しているんですよね」。バラバラになっていた『料理する・食べる・片付ける』の全てを家の中心に持ってくる発想が、新たな居住空間のあり方を提案する。
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有賀薫さんの人気レシピが、姉妹サイト”アイスム”でご覧いただけます。