リノベーションでアトリエを併設 ワークスペースで広がる暮らし

リノベーションでアトリエを併設ワークスペースで広がる暮らし

将来の売却も見据えて新築マンションを選択

清水さん夫妻と二人のお子さまが暮らすのは、さいたま市内のマンション。2015年に上のお子さま誕生のタイミングで、新築のマンションを購入した。以前は県内の川口市に住んでいたという夫妻。マンション購入を考えるきっかけは、近所にできたタワーマンションを見学に訪れたことだったという。
ご主人は「ふらりと立ち寄ってみたのですが、そこでマンション購入後の毎月の支払い額が、今の家賃よりも安いことを知ったんです。それなら購入も検討しようかということになりました」と当時を振り返る。「その際に考えたのは、購入したマンションにずっと住むとは限らないということ。そこで、将来的な売却も視野に入れ、新築マンションに絞って物件を探しました」。
新築マンションを10件ほと見た中で気に入ったのが、現在お住まいのマンションだった。「夫の勤務先に通いやすいことや70㎡の2SLDKと間取りが気に入ったことに加えて、近くに桜並木の遊歩道や広い公園があってファミリーで住むのに適した立地だったことが決め手になりました」(奥さまのちさとさん)。
物件探しの際は、横に広いリビングがあることが条件の一つだった。「リビングの窓面が広いと、明るくて開放感があるのでいいなと思いました」(ちさとさん)。窓の外には、たっぷりと広さのあるバルコニーがある。

物件探しの際は、横に広いリビングがあることが条件の一つだった。「リビングの窓面が広いと、明るくて開放感があるのでいいなと思いました」(ちさとさん)。窓の外には、たっぷりと広さのあるバルコニーがある。

リノベーションの際に、リビングにアトリエと同じ色のアクセントクロスを張った。これによりリビングとの連続性が生まれ、LDK全体が広く感じる効果も。コーナーにはフランク・ロイド・ライトの「タリアセン 2 フロアライト」を配している。

リノベーションの際に、アトリエとリビングを同じ色のアクセントクロスにした。これによりリビングとの連続性が生まれ、LDK全体が広く感じる効果も。コーナーにはフランク・ロイド・ライトの「タリアセン 2 フロアライト」を配している。

サンルームのように開放感のあるアトリエ

リノベーションを行ったのは、入居から4年が経った2019年。ファッションブランドLiTAを主宰するデザイナー・ちさとさんのワークスペースをつくることが目的だった。
ちさとさんはリノベーションについて「在宅で仕事をするので、納戸部分をワークスペースに変えたいと考えました。入居時にオプションで納戸の出入口を廊下側に変更したのですが、窓がないため光や風が入らないので、リノベで室内窓を設けることで解消できればと思ったのです」と話す。
リノベーションを依頼したのは、埼玉を中心にリノベーションを多数手がけるツバメクリエイツ。「当初は大手メーカー系の企業に相談したのですが、私たちが希望するアイアンの室内窓のイメージが伝わらなくて、提案内容も希望とは異なるものだったんです。そこでインターネットで〈アイアン〉や〈リノベ〉といったキーワードで検索し、ツバメクリエイツさんと出会うことができました」(ご主人)。「ツバメクリエイツさんとはイメージの共有もスムーズで、積極的に提案してくださいました」(ちさとさん)。
打ち合わせを重ね、最終的に大きく室内窓をつくる案を採用。換気のために窓の両端が開くように、機能面でも工夫されている。ツバメクリエイツの村上貴之さんは「室内窓はオリジナルのオーダーメイドです。アイアンのイメージを守りつつ木製とすることで、開閉可能な扱いやすい窓とすることができました」と話す。
アトリエを入口から見る。ちさとさんがデザインするLiTAの服は、仕立ての良さと経年変化を楽しめる素材が好評で、ファン
も多い。「家具は、造作にしない方がコストを下げられるとご提案いただき、既製品の組み合わせで構成していただきました」。デスクまわりは生地などのサンプル帳をすっきりと収納できるようになっている。

アトリエを入口から見る。ちさとさんがデザインするLiTAの服は、仕立ての良さと経年変化を楽しめる素材が好評で、ファン
も多い。「家具は、造作にしない方がコストを下げられるとご提案いただき、既製品の組み合わせで構成していただきました」。デスクまわりは生地などのサンプル帳をすっきりと収納できるようになっている。

将来ワークーペースで子どもと一緒に勉強できるように、デスクは横並べで座れるようにした。

将来ワークーペースで子どもと一緒に勉強できるように、デスクは横並べで座れるようにした。

アトリエでスケッチをするちさとさん。

アトリエでスケッチをするちさとさん。

たくさんのサンプルを効率よく収納している。

たくさんのサンプルを効率よく収納している。

リノベーションをもっと気軽に、もっと楽しく

リノベーションによって、光と風が入るようになったアトリエ。ちさとさんは「ワークスペース内のライティングレールからフェイクのグリーンを吊っていて、それが小窓越しにリビングから見えるんですが、サンルームのように見えて気に入っています。アトリエにも光が入り、さらに換気もできるので、快適性が格段にあがりました。とても満足しています」と笑顔で話す。ご主人は「アトリエとリビングが窓でつながったことにより、リビングが広く感じるようになりました。リノベーションしたのはアトリエスペースとリビングのクロスの張り替えだけですが、リノベによって日々の生活が楽しくなり、暮らしが豊かになった実感があります」と話す。
清水邸のリノベーションを担当した村上さんは、これまでに自宅を3回リノベした経験があるという、自他ともに認める「リノベの達人」だ。「私自身、楽しみながらリノベーションして、しばらく住んだら住み替えてまたリノベして、というのを繰り返しています。ツバメクリエイツでは、その時々のライフスタイルに合わせて住み替えたり、気軽にリノベを楽しんでいただくためのさまざまな提案をしています。その分、売却する際に資産価値が下がらないように、普遍的で飽きのこないデザインを意識しています。ぜひ多くの人にリノベの楽しさを知っていただけたら嬉しいですね」(村上さん)。
LDKからアトリエを見る。室内窓の奥側を開けている。風がよく入るタイプの縦すべり窓なので、換気にも効果的。

LDKからアトリエを見る。室内窓の奥側を開けている。風がよく入るタイプの縦すべり窓なので、換気にも効果的。

アトリエ側のロールスクリーンを下ろすと、室内が見えなくなる。将来的に子ども部屋など別の用途で使うことも想定して、ロールスクリーンを設けた。

アトリエ側のロールスクリーンを下ろすと、室内が見えなくなる。将来的に子ども部屋など別の用途で使うことも想定して、ロールスクリーンを設けた。

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