書庫のある家8年暮らした住まいを
リノベのプロが自らフルリノベ
家の中心に回遊できる書庫を
数々のリノベーション物件を世に送り出してきた『EcoDeco(エコデコ)』。その『EcoDeco』で設計と物件コーディネートを担当する岡野真弥さんが、満を持して約66㎡の自宅をフルリノベーションした。
「自分好みのリノベーションを施した家に住みたかったのですが、立地や環境が気に入って購入した物件がリフォーム済みで引き渡しとなり、そのまま8年ほど住みました。
子どもが小学生になり、そろそろ子ども部屋を準備しておいたほうがいいだろうというタイミングとなり、いよいよリノベに踏み切りました」
岡野邸のチャームポイントのひとつが、家の中心にある、グルリと回遊できる書庫。
「当初はこの場所をパントリーにしようと思っていたのですが、妻に『パントリー要るかな?』と疑問を投げかけられ(笑)、よく計算してみると食品や食器類はキッチンの棚に収まりそうだ、と。と同時に、今まで本はデジタルで買い直してスペースの節約をしていたのですが、紙の本を手元に置きたいという不満も溜まっていました。パントリーの代わりに書庫を作ったことで、紙の本に親しむ生活が楽しめるようになりました」
明るく開放的なリビングに
リノベ前の間取りは、マンションでよく見る振り分けタイプで、一室は和室になっていた。
「いわゆる昭和な間取りで、リビングに窓がひとつだけになっていました。そして半個室で閉ざされていた独立キッチンも開放的にすべく、設計を始めました」
検討の結果、南向きの窓を全面大きく使い、ひとつながりのダイニング、リビング、キッチンに。オープンキッチンとすることで、キッチンに立っていても、リビングにいる家族と話ができるようになった。
床壁天井の塗装はDIYで
リビングと寝室は大きめの室内窓で繋ぎ、広々と明るい印象に。室内窓はナチュラルな木枠にした。
「寝室は夜しか使わないので、壁で区切ってしまうのはもったいないなと思いました」
壁や天井の塗装、フローリングとルーバー扉のオイル塗りなどは岡野さんがDIYで仕上げたそう。
「職業柄DIYには慣れていたのですが、特にルーバー扉の塗装に予想外の時間がかかり、かなり苦労しました。
DIYでリノベ費用は節約できますが、工事期間が長びけば、仮住まいの家賃も余分にかかります。DIY作業の大変さを考えると、職人さんに気持ちよくお金を支払うこともありですね」
リノベで修正できた基本の住環境
「リノベ工事の際にスケルトンにしてみてわかったことが多々ありました。換気扇の排気口の電動シャッターの電源コードが切られたままになって作動していなかったり、元々あった壁を撤去せずに2重に壁を立てていたり、断熱が不十分だったり。それらをひとつひとつ直していくことができたのも、今回のフルリノベーションの成果のひとつだと思います」
休日になると『ADVAN』や『サンワカンパニー』『サンゲツ』など住宅設備関係を扱うショールームを家族で回ったのが楽しい思い出になった、と岡野さん。
「私はダイニングテーブルで在宅で仕事をすることが多いのですが、妻も在宅ワークが増え、WEB会議も多いので主に子ども部屋を使っています。生活スタイルは日々変わるものだと実感しています。子どもが成長し、独立する頃には再度リノベーションをすることになると思います」