30代男性のお一人様リノベ植栽と猫。
おうち時間を楽しむ広々LDK。
家の主役は、モルタルで塗り上げた4mのキッチン。
IT教育サービスに携わる花木登さんは、半年前に築20年のマンション物件を購入。フルリノベーションをして、2匹の猫と共に暮らしている。3LDKだった間取りは一度スケルトンにして、広いLDKの空間へと生まれ変わった。
LDKの真ん中には、モルタルで塗り上げた約4mのオープンキッチンが鎮座する。玄関を開けたとき、最初に目に飛び込んでくる印象的なキッチンだ。
「キッチンの真ん中には壊せないコンクリートの柱があります。その柱と馴染むように、モルタルで塗ったキッチン台を配置したら面白そうだなと思って提案しました」と話すのは、設計を担当したゼロリノベの加藤彩人さん。
「これだけの存在感があってキッチンだけの機能はもったいないので、リビング側はベンチとして使えるようにしました」と続けた。
さらにベンチの一端には、植栽を植えられるスペースを用意。日光の少ない場所でも育つようにと、花木さんの選んだサボテンが植えられている。
インナーガーデンで、エキゾチックプランツを育成。
花木さんはコロナ前から在宅ワークが中心だ。家で過ごす時間が長いこともあり、趣味を存分に楽しめる家づくりを目指した。5年程前から夢中なのが植栽。
「家をおしゃれにしたいと思って、観葉植物を買ったのがきっかけです。気がついたらアガベやコーデックスなど、エキゾチックプランツの育成にハマっていました」と花木さん。
L字型の2面窓から日光の差す場所に、インナーガーデンを用意。植物の並んだ棚の真上には照明の配線を渡し、植物育成ライトを取り付けた。
「南向きなので、昼過ぎに一番日光が入ります。この椅子に座って、猫と一緒に日向ぼっこをするのが好きです」と続けた。
そして洗面室の隣にあった浴室を、インナーガーデンの眺められる位置へと移動。ガラス張りの浴室からは、育成中のグリーンはもちろん、大きな2面窓から外を眺めることもできる。さらにリビングの壁面にあるプロジェクターを使えば、映画を観ながらお風呂の時間を楽しむことも可能だ。
猫とのマンション暮らし。お悩みは?
植栽と並んでテーマとなったのが、猫との暮らしだ。花木さんはロシアンブルーのキルアと保護猫のゴン、2匹の愛猫と共に暮らしている。洗面室の引き出しには、猫のトイレ収納を造作した。猫は引き出しの横側からいつでもトイレに入ることができる。
「猫のトイレは目立つし、部屋にニオイが広がるのも悩みでした。洗面室には常に換気扇がついているので、ニオイも気になりません」と花木さん。そしてリビングの壁面にはキャットウォークを造作した。部屋に馴染んだデザインで目立たず、本棚として使うこともできる。
花木さんがこの家に引っ越して、半年が経った。今は新居のDIYに勤しんでいるという。
「ベンチの植え込みをいじったり、テラスにウッドデッキを貼ったり。引っ越してから休日はずっとDIYをしています。先日はワークスペースの壁面に有孔ボードを貼りました(花木さん)」
ほかにも植栽用の器をつくるために陶芸教室に通ったりと多趣味な花木さん。最近は新たにピアノを始めたそうだ。
「毎日15分は弾くようにしています。久石譲のサマーを練習中です。せっかくの一人暮らしなので、今は自分だけの時間を思う存分、楽しみたいと思います」と笑顔で締め括ってくれた。