家族4人の100㎡超リノベーション みんなで過ごす広々LDKと、
ひとり集中できる土間のワークスペース。
3つの条件を満たす理想の物件と出会い、即決でした。
今年で結婚16年目を迎える金城家は、夫婦と小学校に通うふたりの息子の4人暮らし。約102㎡ある築42年のマンション物件を購入し、フルリノベーションを行い、昨年の春から暮らしている。
「もしマンションを買うなら、こういう条件かな?という話を、会社の後輩としていたことがあったんです。何年かあとに後輩から「この物件じゃないですか?」とメッセージが届きました。さっそく翌日に家族で見に行ったら、まさに理想通りの物件で。すぐに購入を決めました」と話すのは、夫の充さん。その条件は駅から5分以内、80㎡以上、実家に帰りやすい場所という3点だった。
リノベーションはネットで見つけた「HOUSETRAD」に施工を依頼。3LDKにサービスルームのついた間取りを、2LDKにウォークスルークローゼット(WTC)と書斎のある間取りへと造り替えた。部屋の中央にある約37㎡のLDKでは、家族みんなでゆっくりと過ごすことができる。
シンクとコンロは別々に。完全造作のアイランドキッチン。
コペンハーゲンリブの腰壁が印象的なアイランドキッチンは、奥様の希望だ。
「前の住まいでは独立型のキッチン室だったので、作業中は家族の会話に混ざれないのが寂しかったです。いまは洗い物をしながら、リビングを一望できます」と話すのは、妻のはる江さん。
さらにシンクをリビング向きに、コンロを壁向きにして、別々の作業台にしたのもポイントだ。
「ガスコンロは油跳ねが気になるので、壁向きにしました。あとはアイランド側にコンロをつくると、換気扇が部屋の中央にきて目立つので、火元は壁沿いにスッキリとまとめました」と続けた。
キッチンから見たリビングの左側には、ガラス張りの子供部屋を設けた。南側に位置する子供部屋から入る日光を、リビングにも届けるためだ。
「ガラス張りだと気になるかな?と最初は思いましたが、いざ住み始めるとあまり気にならないです。子供たち自身も見られているという意識はなさそうなので、今はこのまま生活しています。いずれはブラインドウをつけようと思っています(充さん)」
そしてリビングの一角には、ソファ型の小上がりを造作した。
「前の住まいではソファが1つしかなかったので、並んで一緒に座れるのは2、3人でした。家族みんなで座ってテレビを観たり、寝転がって本を読めるスペースがほしいとデザイナーの細田さんに伝えたら、この小上がりを提案してくれました。中は収納になっていて、子供たちのゲーム機を仕舞っています。大人が横になれる大きさなので、私はよくここでお昼寝をしています(はる江さん)」
玄関の土間につくった仕事場。靴を履いてスイッチを切り替え。
土間に設けたワークスペースは、充さんの希望だ。
「2人ともリモートワークが中心なので、新居にはきちんとした仕事場を作ろうと決めていました。前の住まいではミーティングが重なると、お互いの声が聞こえたりと何かと不便でした」と、充さん。
書斎は玄関と地続きになっているため、靴を履いて過ごす仕様だ。
「書斎に来たら靴を履くことで、仕事のオンオフのスイッチを切り替えられるように、とデザイナーの細田さんからご提案いただきました。玄関には引き戸が付いているので、閉めれば個室のようにも使えます。すごく集中できる場所で、とても気に入っています」と続けた。
玄関の引き戸は、子供部屋と同様、ガラス張りにした。暗くなりやすいマンションの玄関に、日光を届けるためだ。
「ガラス戸なので、ダイニングに座っていても「いってらっしゃい」や「おかえりなさい」ができます。いい意味で家族の気配がある家になりました(はる江さん)」
そして玄関を入ると、すぐ左手に洗面台があり、ウォークスルークローゼット(WTC)、寝室へと続く動線を設計。
「お風呂から出たら、クローゼットで着替えて、そのまま寝室に行けます。また息子が部活のラグビーで汚れて帰ってきた時には、リビングを横切らずに、玄関からそのままお風呂へ行けるのもありがたいですね」と続けた。
最後に、引っ越してよかったと思う瞬間を聞いてみた。
「洗面も玄関もキッチンも、一時的に混む瞬間ってありますよね。そういう時に、広いので楽だなと感じます。たとえば家族で出かけるとき、前の家は玄関が狭かったので、先に靴を履いた人が外で待っている感じでした。今はみんなで並んでコンバースのオールスターを履けるので、そういう時のストレスがなくなったのを感じますね。バタバタしているときでも、気持ちにゆとりをもてるようになりました」と、2人笑顔で締め括ってくれた。