経年変化が楽しみな家家事が楽になる
大容量の収納を作る
リビングにモダンな
ウォークスルークローゼットを設置
リノベーションを前提に、職場の近くで中古マンションを購入したHさん。
「このリノベ物件を紹介していただいた会社に、もっと他に……とワガママを言って探していただいたのが『向坂建築設計事務所』です。向坂さんが出してくれたアイディアはどれも魅力的でした」
同時にHさんもPinterestを使ってイメージを共有し、設計計画を進めていった。
収納スペースをしっかり確保したいという要望でできあがったのが、リビングに間仕切り壁を立て、その奥をウォークスルークローゼットとするアイディア。コンクリートの壁に細い木の格子を重ね、和の落ち着いた雰囲気を空間に加えている。
洗濯物を窓際のハンガーパイプで乾かし、そのままクローゼットに収納するので動線がスムーズ。
「我が家は、服は畳まずにすべてハンガーのまま収納して、家事を時短してます」
広々とした土間にベビーカーを収納
もうひとつの収納のアイディアが、玄関入ってすぐのたっぷりサイズの土間。ベビーカーを畳まずに収納できる。
隣の部屋との間には室内窓があり、土間を通した光が室内に届く。
壁の厚みを利用して作る飾り棚で、家の守り神のシーサーや、インターホンの居場所を作っているのもおもしろい。
「リビングに作った壁にニッチを設け、TVの居場所も予め作っていただきました。TVの裏にはWiFi機器などを設置できるようになっています」
アカシア素材の床材が
空間に豊かな表情を加える
10年と築浅物件だったこともあり、内装をはがすと、きれいなコンクリートの躯体が現れた。
「躯体を残すところは残して、天井は白に塗ってもらいました」
フローリング材は無垢のアカシア。
「リーズナブルな素材ですが、豊かな表情がとても気に入っています」
アカシアの床材と白に塗った明るい天井がグッドバランス。真鍮の金物や、自然素材の床材や壁や引き戸など、経年変化とともにさらに味わいが育つ空間になるはずだ。