リノベのプロが自邸を設計上質なリラックス感を楽しむ
“お宿”のような家
木と白の壁の分量を絶妙に配分
この家で人生17回目の引っ越しになるという『ACTUS』リノベーションチーム(現在は東日本レジデンスチーム)の妹尾洋祐さん。『ACTUS』レジデンス営業部の奥様の稲葉さんと暮らし始めてからでも8回目になる。
「ここ横浜山手界隈は土地勘がなかったのですが、近くにお住まいのお客様のお宅に伺った際に素敵な住宅地であることを知り、物件を探し始めました」
そして見つけたのが素晴らしい眺めの築34年の低層マンションだった。
『ACTUS』で数々のリノベーションを手掛けた妹尾さんが、自宅をリノベーションする際に考えたことは、旅先で“キッチン付きの宿”に宿泊するような非日常感をイメージしながら、手持ちの家具を置けるプランにすること。
「木の分量には気を配りました。床のフローリング、窓枠や天井にも木を使い、落ち着きを感じさせつつ、あまり多くなりすぎて山小屋のようにならないように白の壁との配分を考えました。
また、壁式構造の建物なので、撤去できない壁があるのですが、その壁をすっきりと見せられるよう工夫しながら、家具が収まるようにしっかりと採寸をして広さを決めていきました」
家具のような『ACTUS』のキッチン
家具の延長のようなデザインの『ACTUS』オリジナルのキッチンが美しい。扉の手掛けの部分は無垢の木を使っている。リビング側の扉の内側にはコンセントを設置してiPhoneを充電したり、スリットの扉内にはAV機器を収納している。
「リノベ前のキッチンはクローズドでしたが、料理をしながらリビングを見渡せるL字のオープンキッチンに変更しました」
かつてキッチンだった場所は、現在ユーティリティとして利用している。
非日常感溢れるエントランス
「家のテーマが“お宿”ということもあり、玄関を開けた時にアイキャッチになるようなものをキャビネットの上の壁に飾りました。ブラケットライトも特徴的なものを選んでいます」
廊下の壁はあえてダークなカラーに抑え、照明も小さなピンスポットライトを使っている。暗い廊下の階段の先に明るい居室が広がる、ドラマチックな演出となっている。
ぐるりと回遊できる寝室
寝室とリビングを回遊できるようにした。2つの部屋をつなぐことで、家全体に伸びやかさを感じさせる。
寝室とリビングの間にはウォークインクローゼットを設置した。
「収納スペースをしっかり確保したつもりだったのですが、最近アウトドアの趣味にハマりまして、道具の収納のためにトランクルームを借りることになってしまいました(笑)。
6歳と3歳の子どもの成長に合わせて、子ども部屋を整えることも目下の課題です」