リノベで夫婦2人の空間に人気フローリストの
花薫る住まい
ライフステージの変化に合わせたフルリノベ
たくさんの花が出迎える目黒川沿いの集合住宅。ここは中目黒の人気フラワーショップ『NEST』のオーナー富吉泰元さん、智子さんご夫妻の住まい。
2人のお子さんが独立したタイミングで、夫婦2人のための住まいへとフルリノベーションした。3LDKから2LDKへと部屋数を減らし、リビングと玄関を広々と確保。
リノベの設計施工は、『無相創』。
「『無相創』の米原政一さんの生花店とうちの店が近かった時期がありました。彼が空間再生の仕事を手掛けていることを知っていたので、ぜひお願いしたいと思いました」
リビングの壁は花の美しさがよく引き立つ淡いグリーンの珪藻土にした。
「濃すぎず薄すぎず……、グリーンの色の調整には心を砕きました」
個室の数を減らして広い玄関を確保
98年築、約78㎡の家族4人の住まいを、夫婦2人の家にリノベするにあたり、ぜひ実現したかったことが広い玄関に作り変えることだったそう。
「個室の数を減らすことで廊下の幅を広くすることができました」
シューズボックスの下に空間を設けて、視覚的な広さも確保した。
玄関の段差を最小限に抑え、素敵なグリーンのアイアンの手すりも設置。将来的に車椅子を使うことになっても、不都合を感じない空間に作り変えた。
花と暮らすライフスタイル
「今後は自宅を植物と暮らすライフスタイルの提案をする場としても活用していきたいと思っています」と富吉さん。
取材に訪れた時は香り高い芍薬が最盛期のシーズン。大輪の花を咲かせていた。ジャーマンアイリスは桃の香りを漂わせ、リビングが甘い香りに包まれていた。
ひとつひとつ吟味された花は、二面採光の明るい部屋で華麗に美しさを競っている。ベランダにはさらにバラの鉢が並ぶ。
「仕事で1日中花と接していますが、帰ってからも花に囲まれていたいんです。
花を飾ると部屋が生き生きとしてくるはずです。一輪でもよいのでぜひ飾ってみてください」