夫婦2人の72㎡リノベ 空間はグレー、モノは黒。 7枚の扉で生活空間を分断。

夫婦2人の72㎡リノベーション空間はグレー、モノは黒。
7枚の扉で生活空間を分断。

リノベのきっかけは、
YouTube番組「クリエイティブの裏側」。

今年で結婚6年目になる五十嵐夫妻は、2023年にこのマンションを購入し、フルリノベーションを行った。夫の聡さんは音楽クリエイター、妻の祥子さんは会社員。2人で暮らしている。
「コロナ禍以降、2人とも在宅勤務が続き、以前の45㎡の賃貸では手狭に感じるようになりました。賃貸だと壁紙ひとつ変えるにも制限がありますし、長く暮らすならインテリアにこだわりたいという思いもあり、家の購入を検討しはじめました」と話すのは聡さん。
リノベーションのきっかけは、インテリア系YouTube番組「クリエイティブの裏側」だった。
「ちょうどインテリアに興味をもちはじめた頃に出会ったチャンネルです。間取りや家具について詳しく解説されていて、つい見入ってしまいます。その番組のYouTuber・崇島さんがリノベ会社『リノベる。』でリノベーションしたと話しているの観て。業界大手で実績もあるし、安心できそうだと感じて同社に問い合わせました。物件探しから施工までワンストップでサポートしてくれる点にも惹かれました」と続ける。
物件探しでは、通勤のしやすさと住環境のバランスを重視。いくつかの地域を比較検討し、暮らしやすく、適度な賑わいのあるエリアを選んだ。

築45年、総面積は約72㎡。

築45年、総面積は約72㎡。

ダイニング、リビングの奥には寝室が続く。

ダイニング、リビングの奥には寝室が続く。

寝室からキッチン方向を眺めて。

寝室からキッチン方向を眺めて。

キッチンは壁付けにし、アイランドのカウンターを組み合わせた。

キッチンは壁付けにし、アイランドのカウンターを組み合わせた。

キッチン横にはパントリーを設えて。

キッチン横にはパントリーを設えて。

ペンダントライトは、楽天で購入した「PiENi」のシルバー。

ペンダントライトは、楽天で購入した「PiENi」のシルバー。

ダイニングテーブルは、「Re:CENOインテリア」で購入。

ダイニングテーブルは、「Re:CENOインテリア」で購入。

7枚の扉の中に生活空間を隠し、
すっきりとしたLDKに。

玄関を入ると、グレーで統一された四角い空間が広がっている五十嵐邸。生活感を感じさせないアトリエのような印象を与える。その秘密はLDKを横切る7枚の扉。
「LDKの一面に並べた扉の中に、バス、トイレの水回りとウォークインクローゼットをまとめました。同じデザインの扉を7枚並べることで、壁のように見せています(聡さん)」
凹凸のないシームレスな印象に仕上げるため、扉には取っ手をつけていない。取っ手がなくてもストレスなく開けられるように、扉の下半分には手をかけられる切り込みを入れた。
そして、寝室とLDKの間には壁を設けず、クリアアクリルを使ったガラス戸風の仕切り戸を設けた。
「日中は戸を開け放っているので、リビングと寝室は1つの空間になります。クリア素材なので、閉めていても寝室の窓からの自然光をLDKに取り込むことができます」
休日には友人を招き、たこ焼きパーティーを開くのが好きだという五十嵐さんご夫婦。
「大人数でも自由に動ける空間にしたかったんです。ずっとダイニングテーブルに座っているのではなく、ソファやキッチンカウンターなど、好きな場所で思い思いにくつろいでもらえることを意識しました」と続けた。

寝室横にある、聡さんのワークスペース。

寝室横にある、聡さんのワークスペース。

キーボードをはじめ数々の機材を完備。ゲームに挿入するBGMなどを制作している。

キーボードをはじめ数々の機材を完備。ゲームに挿入するBGMなどを制作している。

リビングから見て、左側が寝室、右側にワークスペースがある。

リビングから見て、左側が寝室、右側にワークスペースがある。

日中は寝室の仕切りを開けておき、広いリビングのように使う。

日中は寝室の仕切りを開けておき、広いリビングのように使う。

カールハンセン&サンの「Cuba Chair」に座って。

カールハンセン&サンの「Cuba Chair」に座って。

寝室には、祥子さん専用のデスクを用意した。

寝室には、祥子さん専用のデスクを用意した。

ディスプレイ棚はIDEEの「STILT SHELF 」。

ディスプレイ棚はIDEEの「STILT SHELF 」。

空間はグレー、モノは黒。
色数を絞ることで、まとまりを演出。

五十嵐邸は、雑貨や洋服、靴に至るまで、黒で統一されている。
「インテリアに興味を持ち始めてから、服装や持ち物の趣味も大きく変化しました。以前はカラフルな洋服もよく着ていたんですが、今では黒を基調にした服ばかりです(聡さん)」
そんな夫妻がつくったのは、グレーの濃淡を基調にした空間。
「部屋全体をモルタルで仕上げた空間に憧れていたんです。Tokosieで紹介されていた『公園の緑に浮かぶ島のような家』の事例がとても参考になりました。その事例をもとに、グレーをベースにした空間にしたいとデザイナーさんに伝えました(聡さん)」。
グレー単色でのっぺりとした印象にならないよう、素材や質感に変化をつけたのもポイントだ。たとえば床には石調の塩ビタイル、建具にはシルクグレーの塗装を施したラワン材、壁はグレー塗装で仕上げるなど、異なる素材をバランスよく配置。濃淡の異なる様々なグレーが、空間を立体的に見せる。
さらに寝室の仕切り戸のフレームなど、所々に差し色として黒を取り入れることで、空間にほどよい緊張感を加えた。
「色数を絞ることで自然と空間にまとまりが出るようになりました。実際には、黒やグレー以外の色も置いているのですが、ベースの色が決まっていると、他が少しにぎやかでも気にならないんです。『物が少なく見えるね』と言われることも多いんですよ(祥子さん)」と締めくくってくれた。

隠し扉の奥には、ウォークインクローゼットが続く。

隠し扉の奥には、ウォークインクローゼットが続く。

黒い洋服の並ぶ、夫婦のワードローブ。

黒い洋服の並ぶ、夫婦のワードローブ。

隣の扉を開くと、ランドリースペース、浴室、トイレへと続く。

隣の扉を開くと、ランドリースペース、浴室、トイレへと続く。

玄関を入ってすぐ右手にある洗面スペース。

玄関を入ってすぐ右手にある洗面スペース。

2人並んで朝の身支度ができるよう、鏡は2枚設置。

2人並んで朝の身支度ができるよう、鏡は2枚設置。

玄関を入って右手に洗面、左手にキッチンへと続く。

玄関を入って右手に洗面、左手にキッチンへと続く。

黒い靴を見せながら収納するオープンな靴棚。

黒い靴を見せながら収納するオープンな靴棚。

リノベーションは「リノベる。」が担当。

リノベーションは「リノベる。」が担当。

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