すっきり抜け感のあるLDK

4人家族のメゾネットリノベ 床面積35㎡の1階につくる
すっきり抜け感のあるLDK

メゾネットマンションを選んだ理由は?

阿部ファミリーは、旦那様の翔さん、奥様のゆかりさん、匠くんと旬くん兄弟の4人家族。2024年に約59㎡のメゾネットタイプのマンションを購入し、フルリノベーションして暮らしている。
「これまでは全国転勤のある仕事で、名古屋や福岡など、2〜3年ごとに住む場所が変わっていたんです。でもここ数年、東京の本社勤務に落ち着いたことで、ようやく腰を据えられると思い、家を買おうと決めました」と話すのは夫の翔さん。
物件探しからリノベーションまで、リノベーション会社「リノベ不動産」に依頼。数社を比較検討した結果、阿部夫妻の希望を丁寧に聞き取り、予算に合わせた現実的な提案をしてくれる対応力が決め手となった。
「正直、予算内で理想の物件を探すのは難しかったです。広さも立地も条件を満たすものはなかなか見つからなくて…。そんな時に担当の方が『工夫すれば面白いですよ』と、このメゾネットを紹介してくれました」と話すのは、奥様のゆかりさん。
長年、人が住んでいなかったこともあり、内装はほとんど手付かずの状態。しかし、フルオーダーでリノベーションをしたいと考えていた2人には、逆に魅力に映り、購入を決めた。

築39年、総面積は約59㎡。

築39年、総面積は約59㎡。

ダイニングスペースからの全景。1階は約35㎡。

ダイニングスペースからの全景。1階は約35㎡。

タイル張りのキッチンを正面から眺めて。

タイル張りのキッチンを正面から眺めて。

II型の無垢の木のキッチンは「WOODONE」のもの。

II型の無垢の木のキッチンは「WOODONE」のもの。

キッチンのペンダントライトは、東松山の古道具店「Riverside Farm」で購入。

キッチンのペンダントライトは、東松山の古道具店「Riverside Farm」で購入。

コンパクトなコンロに、調理器具を吊るして収納している。

コンパクトなコンロに、調理器具を吊るして収納している。

キッチン前に置いた水屋箪笥は、古家具店「DEMODE FUKUNAKA」で購入。

キッチン前に置いた水屋箪笥は、古家具店「DEMODE FUKUNAKA」で購入。

メゾネットでも家族の気配を感じる工夫を

ゆかりさんが一番こだわったのは、家族の気配を感じられる間取りにすること。
「家族の顔が自然に見える間取りにしてほしいと、設計士さんに伝えました。メゾネットタイプですが、どこにいても家族の気配を感じて、コミュニケーションが生まれるような家にしたかったんです」
1階部分で35㎡という限られた面積を有効活用するために、廊下をできるだけなくし、リビング階段を取り入れるプランを採用。上下階を行き来する匠くんと旬くんの姿がキッチンから見えるようになり、お互いの気配や声を感じることで安心感が生まれたという。
「リビングのドアにガラスの小窓を付けたのも良かったです。LDKから扉の向こうの様子を確認できるように付けたんですが、日光を通すので抜け感が出て、空間に広がりを感じられる点も気に入っています」と続ける。
一方で、夫の翔さんがこだわったのは収納だ。
「前の家では押入れに物を詰め込んでいました。普段見えていないのをいいことに、物がどんどん増えていったんです。だから今回は必要な分だけ収納を設けました。そうしたら本当に必要な物だけを選んで買うようになって、逆に暮らしやすくなりましたね」
リノベーションの際に用意した収納は、キッチン横のパントリー、エアコン横の吊り戸、リビング横に作った収納スペースがメイン。
「収納を減らすって勇気がいるけど、物が少ないと気持ちまで軽くなるんです。広くはないからこそ、抜け感を大事にしました。下の階は約35㎡ですが、開放的だと感じています」と語る。

ダイニングスペースに造りつけたカウンターでは、親子並んで仕事や宿題を。

ダイニングスペースに造りつけたカウンターでは、親子並んで仕事や宿題を。

ダイニングテーブルには、荻窪の「DAWNER」で見つけたデンマーク製のガラス照明「HOLMEGAARD」を吊るして。

ダイニングテーブルには、荻窪の「DAWNER」で見つけたデンマーク製のガラス照明「HOLMEGAARD」を吊るして。

カウンター上の棚には、子どもと大人、それぞれが読む本を並べて。

カウンター上の棚には、子どもと大人、それぞれが読む本を並べて。

コンロ右横の小さなパントリーには、オーブンレンジや炊飯器などの家電を収納。

コンロ右横の小さなパントリーには、オーブンレンジや炊飯器などの家電を収納。

壁掛けタイプのフラワーベースは、「NOTA_SHOP」の「WALL POT」。

壁掛けタイプのフラワーベースは、「NOTA_SHOP」の「WALL POT」。

郷土玩具のコレクション。「旅先では必ずお寺に寄り、その土地のものをお土産にします (ゆかりさん) 」

郷土玩具のコレクション。「旅先では必ずお寺に寄り、その土地のものをお土産にします(ゆかりさん)」

ひな人形や鯉のぼりなど、季節ごとに郷土玩具を並び替えて。

ひな人形や鯉のぼりなど、季節ごとに郷土玩具を並び替えて。

家でも、どこへ行くにも、家族みんな一緒

阿部家のリビングには、大きなソファは置かれていない。その代わりに、いくつかの椅子やスツールを自由気ままに配置して、おのおのが好きに時間を過ごす場にした。
家族が集まるのは、もっぱらダイニングスペースだ。
「平日は匠がダイニングテーブルで宿題をして、旬がその横で絵を描いて、カウンターでは旦那さんがパソコンで仕事をして。私も近くで見守りながら、みんなが同じ場所で過ごしているんです(ゆかりさん)」
そんな家族団欒の住まいを彩るのは、水屋箪笥をはじめとした古家具の数々。もともとはゆかりさんの趣味だったが、今では夫の翔さんも一緒に楽しむようになり、休日は家族で骨董市や蚤の市に出かけるのが定番となっている。
「まだ小さい子どもたちにとっては、古いものを見て回るのは退屈みたいです(笑)。でもその中でも、自分のお気に入りを見つけて持ち帰ることがあるんですよね。私たちはどちらも関西出身で、実家からは遠いので、子どもを両親に預けて出かけることはできません。だから家でも、どこへ行くにも、家族みんな一緒。今ではそれが当たり前になっていて、ストレスはありません。むしろ心地がいいんです」と続ける。
59㎡のコンパクトな住まいは、家族の時間を大切にする阿部ファミリーにとって、かけがえのない暮らしの舞台となっている。

LDKと2階を繋ぐ、リビング階段。

LDKと2階を繋ぐ、リビング階段。

キッチンからも子どもたちの気配がわかるよう、リビング階段を設置。

キッチンからも子どもたちの気配がわかるよう、リビング階段を設置。

階段には、グレーの塩ビシートを張った。

階段には、グレーの塩ビシートを張った。

2階の子ども部屋。将来2部屋に分けられるようドアを2箇所につけた。

2階の子ども部屋。将来2部屋に分けられるようドアを2箇所につけた。

2階の寝室。今は家族4人、布団を敷いて寝ている。

2階の寝室。今は家族4人、布団を敷いて寝ている。

玄関の靴棚は京都の古道具店「やっほ」で購入したもの。

玄関の靴棚は京都の古道具店「やっほ」で購入したもの。

玄関の框 (かまち) をカーブさせ、2人並んで腰掛けられるようにした。

玄関の框(かまち)をカーブさせ、2人並んで腰掛けられるようにした。

玄関を入ってすぐ左手にトイレ。

玄関を入ってすぐ左手にトイレ。

トイレのガラスブロックは、マンションの共用部。ゆかりさんが気に入ったポイントの1つ。

トイレのガラスブロックは、マンションの共用部。ゆかりさんが気に入ったポイントの1つ。

天窓から日光が注ぐ洗面スペース。

天窓から日光が注ぐ洗面スペース。

扉の向こうに、トイレ、洗面、浴室などの水回りを集約。LDKからも気配を感じられるようにガラス窓をはめて。

扉の向こうに、トイレ、洗面、浴室などの水回りを集約。LDKからも気配を感じられるようにガラス窓をはめて。

ベランダを背に、キッチン方向を眺めて。

ベランダを背に、キッチン方向を眺めて。

リノベーションは、「リノベ不動産」が担当。

リノベーションは、「リノベ不動産」が担当。

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