家族4人の100㎡弱リノベーション 見せない収納で叶える クラシックホテルの佇まい

家族4人の100㎡弱リノベーション見せない収納で叶える
オーセンティックで余白のある暮らし

親戚や友達の集まれる
広いリビングを求めて

W家はご夫婦と2人の娘さんの4人家族。2023年にこのマンションを購入し、フルリノベーションして暮らしている。次女が生まれ家族が4人になったことで、以前住んでいた約72㎡の賃貸住宅が少しずつ手狭に感じられるようになり、住み替えを考え始めた。
「広いリビングが欲しかったんです。子どもたちの誕生日会など、親戚や友人と家で集まる機会が増えたため、みんなでゆったり過ごせる場所がほしいなと感じていました」と話す旦那様。
長女が小学校に上がる前の引越しを目標に、以前の家と同じエリアで物件探しをスタート。不動産会社に相談しながら、自分たちでも物件を見てまわった。
「自転車でぶらぶらしながら、外からマンションを見て『ここ、雰囲気いいね』と確認することも多かったです。立地や広さだけじゃなくて、敷地全体のゆとりや趣きも大事にしました」と続ける。
その中でも印象に残ったのが、このマンションだった。前オーナーが長く住んでいた住まいで、退去のタイミングで内見が叶い、すぐに申し込みを入れた。リノベーションの設計は、一級建築士事務所『TATO DESIGN』に依頼。
「TATOさんは、事例が素敵だなと思って夫婦で以前からSNSをフォローしていて。物件が決まってすぐに問い合わせをして、お引き受けいただきました」

築46年、総面積は97㎡。

築46年、総面積は97㎡。

ラタンの扉とクォーツストーンの天板をあしらった造作キッチン。

ラタンの扉とクォーツストーンの天板をあしらった造作キッチン。

ダイニングテーブルは、目黒のヴィンテージ家具店「FILM」で購入したHenning Kjaernulf作のエクステンションタイプ。

ダイニングテーブルは、目黒のヴィンテージ家具店「FILM」で購入したHenning Kjaernulf作のエクステンションタイプ。

ラタンの扉は、生活動線の邪魔にならないようアーム式フラットドアを採用。

ラタンの扉は、生活動線の邪魔にならないようアーム式フラットドアを採用。

シンクは二層タイプ。左側では野菜を洗ったり、パーティー時には飲み物を冷やしたりできる。

シンクは二層タイプ。左側では野菜を洗ったり、パーティー時には飲み物を冷やしたりできる。

L字型キッチンの端には、「Miele」の食洗機をビルトインした。

L字型キッチンの端には、「Miele」の食洗機をビルトインした。

キッチン奥のカウンターにはスツールを設け、料理を待つ間に子どもたちとのコミュニケーションの時間としている。

キッチン奥のカウンターにはスツールを設け、料理を待つ間に子どもたちとのコミュニケーションの時間としている。

キッチンをゆるやかに仕切るRの開口の先は、クローズキッチンに。生活感のでやすいコンロや家電などを配置。

キッチンをゆるやかに仕切るRの開口の先は、クローズキッチンに。生活感のでやすいコンロや家電などを配置。

スイングダウンウォールの昇降式吊り戸棚。高いところまで使える収納として活用。

スイングダウンウォールの昇降式吊り戸棚。高いところまで使える収納として活用。

目指したのは
オーセンティックで余白のある暮らし

横浜の『ホテルニューグランド』で挙式を挙げたお2人。クラシックホテル特有の落ち着きや、品のある佇まいが好きだという。また、旅行で訪れた軽井沢のクラシックホテル『万平ホテル』もイメージソースになっている。
「凛としていて、オーセンティックな雰囲気。家もそういう空間にできたらいいね、という話からスタートしました。流行りのデザインかどうかよりも、長く過ごしていて心地いいかを大事にしました」と、奥様が話す。
建物の構造上、取り除けない耐震壁の開口がRだったこともあり、カウンターキッチンや壁の出隅、天井の間接照明にもRのラインを取り入れ、床材にはクラシックでありながら柔らかな印象のあるチークを採用。
なかでもキッチンスペースは特に印象的だ。
「換気経路の関係で、コンロをリビング側に設計することができませんでした。そこでRの開口の壁を挟んで、リビング側にシンク、クローズキッチン側にコンロのあるセパレートキッチンに。食材、冷蔵庫、家電類もクローズキッチン側にまとめました。レンジフードがリビング側にないことで、リビングから見たキッチンの印象がすっきりとして、気に入っています」

リビングに置いた大きなソファでは、テレビを観たり、輪になりカードゲームをするなど、家族が寄り添って過ごす時間を生んでいる。

リビングに置いた大きなソファでは、テレビを観たり、輪になりカードゲームをするなど、家族が寄り添って過ごす時間を生んでいる。

約40㎡の広々としたLDK。南向きの開口からは緑量豊かな樹木越しに陽が差し込む。

約40㎡の広々としたLDK。南向きの開口からは緑量豊かな樹木越しに陽が差し込む。

リビングの壁一面に設けた収納の内部にはL字の棚板を設け、書籍、キャンプ道具、季節のアイテムなどが一目で見やすく収納されている。

リビングの壁一面に設けた収納の内部にはL字の棚板を設け、書籍、キャンプ道具、季節のアイテムなどが一目で見やすく収納されている。

結婚の記念に目黒のヴィンテージ家具店「COMPLEX UNIVERSAL FURNITURE SUPPLY」でオーダーメイドした、マホガニー材のデスク。

結婚の記念に目黒のヴィンテージ家具店「COMPLEX UNIVERSAL FURNITURE SUPPLY」でオーダーメイドした、マホガニー材のデスク。

大型ソファは、小さな子供がいても気兼ねなく使えるIKEAで購入。壁面のエアコンはルーバー内に設置して意匠性に配慮。

大型ソファは、小さな子供がいても気兼ねなく使えるIKEAで購入。壁面のエアコンはルーバー内に設置して意匠性に配慮。

玄関床は600mm角のグレーの磁気質タイル仕上げ。

玄関床は600mm角のグレーの磁気質タイル仕上げ。

姿見付きの扉を開くと、下足入れが現れる。

姿見付きの扉を開くと、下足入れが現れる。

丁寧な収納計画で
手間なくキレイをキープ

収納計画は、設計の段階で細かく決めていった。
「今回のリノベーションでは、私たちの暮らしにフィットした収納を設けたいと思っていたんです」
たとえばキッチンの吊り戸棚には、スイングダウンウォールというバネの力でソフトに上げ下ろしができるものを採用。
「高いところの収納に何が入っているのか、わからなくなる状態をなくしたかったんです。瓶などの重たい物も安全に取り出せるので、採用してよかったです」
そのほかにも、リビング壁一面の収納、洗面スペースの収納、鏡張りの下足入れなど、収納計画は細部にまで及ぶ。それぞれの扉を閉めれば、壁の一部のように馴染み、機能性を保ちつつすっきりとした空間を維持するのに役立っている。
休日はキャンプに出かけるのが、W家の定番。
「春先や秋など、気候の良い季節にはアウトドアを楽しむことが多いです。リビングの壁面収納にはキャンプ道具を仕舞えるようにしました。キャンプから帰ってきたら、がさっと全部まとめて入れられるので、片付けが本当に楽でストレスがないです」
その壁面の大型収納の前には、家族4人で寝転んでも余裕のある大きなソファを置いた。
「このソファには家族4人が自然と集まってきます。テレビを観たり、ボードゲームや本の読み聞かせをしたりと、一家揃っての憩いのスペースとなっています」
家族団欒の場所、親戚や友人の集まり、子供の遊び場、アウトドア用品なども仕舞える大型収納。多機能に使える約40㎡の広々LDKが、その全てを叶えてくれる。

玄関から見て、右がトイレ、左が浴室、正面がLDK。

玄関から見て、右がトイレ、左が浴室、正面がLDK。

コペンハーゲンリブで囲まれたスペースの内部はトイレ。

コペンハーゲンリブで囲まれたスペースの内部はトイレ。

玄関前の廊下や洗面スペースの床は、玄関床と同仕上げとすることにより、空間の広がりを感じさせる。

玄関前の廊下や洗面スペースの床は、玄関床と同仕上げとすることにより、空間の広がりを感じさせる。

洗面スペース。扉を閉じると壁と同化する収納扉。

洗面スペース。扉を閉じると壁と同化する収納扉。

洗濯機、タオル、雑貨類を収納。

洗濯機、タオル、雑貨類を収納。

キッズスペースの左奥は、子供たちの寝室。

キッズスペースの左奥は、子供たちの寝室。

キッズスペースの右奥には、主寝室を配置。

キッズスペースの右奥には、主寝室を配置。

キッズスペースのロールスクリーンを上げると、子供用品が現れる。

キッズスペースのロールスクリーンを上げると、子供用品が現れる。

主寝室にはネイビーのカーペットを敷き、落ち着いた雰囲気に。

主寝室にはネイビーのカーペットを敷き、落ち着いた雰囲気に。

子供たちの寝室には、2段ベッドを設置。

子供たちの寝室には、2段ベッドを設置。

奈良県のヴィンテージ家具店「Swanky Systems」で購入した、Cees Braakman作のキャビネット。

奈良県のヴィンテージ家具店「Swanky Systems」で購入した、Cees Braakman作のキャビネット。

リノベーションは「TATO DESIGN」が担当。

リノベーションは「TATO DESIGN」が担当。

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