東京タワーと暮らすコンテンポラリーアートが
映える都心の空間
ギャラリーのようなワンルームに
東京タワーが見える麻布台のマンション。都心とは思えない開けた景色を部屋のどこからでも楽しめるように、大きな空間を確保したワンルームにリノベーションしたIさん。
コンテンポラリーアートが数多く飾られた部屋は、まるでギャラリーにいるかのようだ。Iさんはケニア生まれということもあり、特にアフリカの作家の作品を多く収集しているそうだ。そして多忙な本業の傍ら、アート関係の仕事を自宅で行う時間も多いのだとか。ワークデスクの前にはアルネ・ヤコブセンのスワンチェアが置かれている。
「スワンチェアは前に住んでいた家で使っていたものです。デスクチェアとして使っている人は少ないと思いますが、座り心地が抜群なんです。リプロダクトは座面を上下できるようですが、残念ながら僕のオリジナルは調節できません(笑)」
家具はウォールナットで統一
ベッドに寝転がりながら手元のスマートフォンで照明の明るさを調整し、赤外線コントロールの電動カーテンを開け閉めする。映画の中のワンシーンのような未来感溢れる都会的な暮らしだ。
窓まわりはすっきりとフラットにするために、壁をふかせてカーテンレールや電動カーテンの駆動部を中に納めている。
見る方向によって雰囲気が変わるように、壁の色や素材感を場所によって少しづつ変えている。一方で、家具や床はウォールナットで統一。
「ウォールナットの色や質感が好きで、ソファやテーブル、ベッドなど、ほとんどの家具が〈マスターウォール〉のものです。ちなみにハンガーもウォールナットのものを使っています。あまり機能的ではないのですが(笑)」
天井から降るレインシャワー
空間へのこだわりはバスルームの隅々まで生かされている。レインシャワーは天井に埋め込み、洗面ボールはモルタルで造作、窓の前の鏡は宙に浮くようなデザインにした。
「バスタブは気に入ったデザインのものが見つからなかったこともあり、無くてもいいかな、と。その分、水廻りのスペースがコンパクトになり、リビングを広く使えました」とIさん。
「東京タワーが見える物件探しから、ふかし壁やスイッチ類への設計のワガママまで聞いていただいたのが『スマサガ不動産』です。眺めはあとから変えることができないので、物件探しの段階でこだわって正解でした」