ガラスでゆるやかに空間を分けるグレートーンの室内に
センス溢れる小物が映える
アイアンのパーテーションは遊び心溢れる回転扉
一昨年の夏に神楽坂の築38年のマンションをリノベーションした『BEAMS』プレスの安武俊宏さん、『INTERNATIONAL GALLERY BEAMS』のウィメンズディレクターを務める恵理子さんご夫妻。
グレートーンの室内に、出張先のパリなどで購入したオブジェや小物を設え、お洒落なお二人らしいスタイリッシュな空間になっている。
「最初は渋谷区内でリノベーションができる物件を探していたのですがなかなか見つからず、範囲を新宿区まで広げて出会うことができたのがここでした」
リノベーションは、BEAMSのスタッフの住む家を紹介する人気の書籍『BEAMS AT HOME』シリーズの制作に携わる中で紹介されたデザイナーにお願いした。
「リノベーションの際、こんな空間にしたいというイメージに近い画像を共有しました。黒のアイアンのパーテーションやアイランドキッチンなどは、そのイメージを元に提案していただきました」
キッチンはモルタルのアイランドキッチン。
「コンクリートの塊のように見せたかったので、天板のステンレスも極力薄くしてもらいました」
空間の広がりを重視
安武さんのお宅で印象的なのが、空間をゆるやかに分けるガラスのパーテーション。
「奥行き感を出して広がりを感じさせながら、機能的に空間を分ける方法を探しました」
ガラスのパーテーションは、リビングとベッドルームの間は回転扉に、書斎との間は引き戸になっている。天井とパーテーションの間を空けて天井を連続させることで、部屋を仕切っても狭く感じさせない工夫も。玄関とリビングの間のドアも、黒+ガラスでイメージを統一している。
「家具は二人で動かせるサイズの華奢なものにしています。大きな収納家具も置かないようにして、空間の広がりを大事にしています」
ホテルライクなバスルーム
職業柄、服が多い二人のために、ベッドルームの奥のウォークインクローゼットには、予めハンガーを掛けられるポールを設置することを提案してもらったそう。また廊下に通じる引き戸をつけ、ウォークインクローゼットからすぐに洗面所とバスルームに行けるよう動線を確保した。
洗面所とバスルームは、ホテルライクな落ち着けるデザインに。一日の疲れをしっかりと取ることができる。
マンションの1階に位置する安武宅には、広い専用庭もついている。
「ウッドデッキは張ったのですが、植栽がまだ手付かずです。暖かくなったら、庭にも手を入れたいと思っています」