70平米ワンルーム画廊のような空間に
好きなグリーンを飾って
目指したのはアートギャラリーの空気感
「アートギャラリーの空気感が好きなんです」と話す神吉さんが住むのは、築30年ほどの集合住宅。フルリノベーションによってかつて3LDKだった間取りは、71平米の広々としたワンルームへ生まれ変わった。できるだけ空間を仕切りたくなかったという神吉さんは、壁や仕切りを極限まで排除。天井を塞がないようパーテーションで部屋を区切り、扉は圧迫感のない引き戸で統一した。シンプルで開放感のある部屋には、南側の大きな窓から日光が部屋いっぱいに降り注ぐ。
理想の空気感を叶える細部へのこだわり
南向きのガラス窓にカーテンは設置せず、室内の主な明かりは自然光でまかなう。日の出とともに起き、夜はキャンドルを焚き静かに過ごす。そんな太陽の時間に沿った生活が心地よいと神吉さんは言う。
ほかにも細部に至るまで、この部屋には空気感を大切にするこだわりが満載だ。たとえば、引き戸で統一されたトイレやバスルーム。開いているときでも壁の一部のように溶け込み、引き手部分までも圧迫感を与えないよう工夫されている。また、備え付けの靴棚の扉と床の間には、5㎝ほどの余白が設けられている。こうすることによって重たい印象になりがちな棚でさえも、空気感のある軽い印象に変わる。さらには冷蔵庫やゴミ箱に至るまで、家具家電は全て四角形で揃えるなど徹底した空間づくりを実践しているのだ。
いらないものを手放すことで得た豊かさ
「生活もシンプルにしたくて、引越しの時に荷物を整理し、必要最低限のものだけを手元に残しました。そうすると広くなった空間にグリーンを飾りたくなったんです」と神吉さん。物を減らしたことで生まれた部屋の余白には、大小様々な植物を配置した。モルタル塗装の無機質な空間だからこそ、それと対比するように緑が生き生きと映える。
また、いまでは毎朝の日課となっている川沿いのジョギングや、週末に通っている陶芸教室など、この家に住んでからは自分のために使う時間が増えたという。「陶芸で土と触れ合っていると、不思議とリラックスできるんです」と神吉さん。教室でつくった鉢植えに好きな植物を植えたり、花を買ってきて部屋に飾ったり、生活の中で四季を楽しんでいるそう。この日も満開のバラがテーブルに咲いていた。
また、いまでは毎朝の日課となっている川沿いのジョギングや、週末に通っている陶芸教室など、この家に住んでからは自分のために使う時間が増えたという。「陶芸で土と触れ合っていると、不思議とリラックスできるんです」と神吉さん。教室でつくった鉢植えに好きな植物を植えたり、花を買ってきて部屋に飾ったり、生活の中で四季を楽しんでいるそう。この日も満開のバラがテーブルに咲いていた。