きちんとディスプレイ 見せ方を工夫した 自分たちらしさのある部屋

きちんとディスプレイ見せ方を工夫した
自分たちらしさのある部屋

光のある部屋で

静かな住宅街の一角に、団地を彷彿とさせるシンプルな外観の低層マンションが何棟か並んでいる。ここに暮らす寺澤家を訪ねた。ご夫婦とオカメインコのキュウイちゃんの三人暮らし。「この部屋は以前同じ会社だった方が購入した物件を借りているんです。最初に見たとき、1階に庭がある建物でほのぼのとしていて素敵だなあと思いました。それに、キッチン、リビング、仕事部屋、寝室全てに窓があって陽が入るところも気に入って、家でゆっくりと過ごす時間がイメージできました」。と寺澤さんの奥さん。築年数は30年を超えているものの、どこか懐かしくほっとするような建物だ。
リビングスペースは正面と天井が淡いクリーム色の壁紙。張り地を替えながら長年使っているマルニのソファとベニワレンのラグ。

リビングスペースは正面と天井が淡いクリーム色の壁紙。張り地を替えながら長年使っているマルニのソファとベニワレンのラグ。

ご主人が昔から使っているという、ホームセンターで購入した配管用のコンクリートブロックに板を渡した棚を窓の下に。

ご主人が昔から使っているという、ホームセンターで購入した配管用のコンクリートブロックに板を渡した棚を窓の下に。

キッチンスペースはワゴンで動線を仕切って。ワゴンはTRUSCOのもの。

キッチンスペースはワゴンで動線を仕切って。ワゴンはTRUSCOのもの。

明るいキッチンでコーヒーを淹れるご主人。

明るいキッチンでコーヒーを淹れるご主人。

部屋ごとの色を楽しむ

玄関を入ると、廊下を挟んで右手にキッチンとリビング、左手にご主人の仕事部屋と寝室というつくり。「キッチンとリビングが続いているので、その間にテーブルと椅子を置いて音楽を聴いたり、コーヒーを飲んだり本を読んだりしています。リビングの窓の下にお気に入りのものを並べる棚が置けそうだな、というイメージもすぐに沸きました」。棚の上には、小物がきちんとディスプレイされている。
この部屋の面白いところは、各部屋の壁紙の色が違うということ。リビングは淡いクリーム色、仕事部屋は薄いグリーン、寝室はやわらかいピンク。日の光によっては色つきだとわからないくらいのやさしい色調なので、部屋にある小物や家具も選ばない。「それぞれの部屋の雰囲気があって楽しいです。持っているものが古道具や手仕事のものが多いので、こぎれいな内装とメリハリが効くところも気に入っています」。
寝室はやわらかいピンクの壁紙で、よく眠れそうなあたたかい雰囲気。朝はこの部屋がいちばん明るいそう。

寝室はやわらかいピンクの壁紙で、よく眠れそうなあたたかい雰囲気。朝はこの部屋がいちばん明るいそう。

シンプルなスチール棚に、小物をきちんとディスプレイして。

シンプルなスチール棚に、小物をきちんとディスプレイして。

ご主人の仕事部屋には、古着屋で購入したというレースをカーテンがわりに。

ご主人の仕事部屋には、古着屋で購入したというレースをカーテンがわりに。

切り絵が趣味というご主人。雑誌を切り抜いて、一日一コラージュを心がけているという。写っているのは写真集をコラージュで再現している作品。

切り絵が趣味というご主人。雑誌を切り抜いて、一日一コラージュを心がけているという。写っているのは写真集をコラージュで再現している作品。

お金をかけないで魅せる

ものが好き、と話す奥さんと、あまりものは置かないタイプと話すご主人。「好きなものは違うし、僕は何も置かないタイプ。お金をかけてものを集めているわけではないけれど、拾ってきた貝殻や石も、きちんとディスプレイして飾るから僕も嫌じゃないんですよね」。キッチンに置いているテーブルも天板に脚をつけたり、本棚もつくったりと、自分の手を動かして部屋に合わせる工夫をしている。
アパレルの会社に長年勤め、服作りをしている奥さん。「やっぱり服が好きだから服がぐちゃぐちゃになっているといやなんです」。寝室の棚には、アパレルショップのごとくよく着る服や小物をきちんと並べられており、気持ちがいい。
家全体に、二人が好きなものと、ものへの愛情や工夫が感じられる住まいだ。
ダイニングテーブルは天板にパシフィックファニチャーで買った脚をつけた。椅子は最近購入した70年前の古いもの。

ダイニングテーブルは天板にパシフィックファニチャーで買った脚をつけた。椅子は最近購入した70年前の古いもの。

シリアルもきちんと瓶に詰め替えて保存。

シリアルもきちんと瓶に詰め替えて保存。

奥さんの肩に止まるキュウイちゃん。3年前から一緒に暮らしている。

奥さんの肩に止まるキュウイちゃん。3年前から一緒に暮らしている。

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