自由設計可能な賃貸に住まうインテリアのプロ夫妻が
DIYでリノベーション

タイルのキッチンを部屋の中央に

『オリザ』でインテリアデザインの仕事をしている志摩健さんと、『アルフレックス』に勤める美貴子さんご夫妻。インテリアのプロであるお二人が自分たちの住まいを探していた時、リノベーションが可能な賃貸住宅を扱う岩崎興業地所と出会う。そしてワークショップ形式で家づくりを行う『HandiHouse project』にDIYのサポートを受けながら、住まいづくりをスタートさせた。

「図面は自分で引きました。３パターン作って、今のこの家の案に、岩崎興業地所さんにも妻にも賛成いただきました（笑）」
玄関を入ると土間のダイニング、中央に床を一段高くしたキッチンをはさんで、奥にリビング。リビングには仕切りを立てて奥を寝室にした。元々は３DKの間取りをワンルームにリノベーション。これが賃貸で実現できたというから驚きだ。

左側の仕切りの向こうが寝室。仕切りは天井まで塞がずに上部を開けた。手前のカーテンの奥はクローゼット。

キッチンはフローリングを張って一段上げている。奥のリビングは既存の床を剥がしてコンクリート現しに。

７ヶ月のつぐみちゃんのためにコンクリートの床にマットを敷いた。「赤ちゃんマットでダークなグレーを探すのは一苦労でした（笑）」

植物にハマっているという健さん。棚は三脚に板を渡したもの。「三脚は工事現場で使われているものです。Tokosieを見て買いました」。蘭や多肉植物など、種類にはこだわらず気に入ったものを育てている。鉢はテラコッタに統一すべく植え替え中。

たっぷりとグリーンを飾って

リノベーションは、床と天井、壁の内装材を剥がして躯体を現しに。窓際の梁と壁など、内装を残した部分はクロスの上から塗装した。
「退去の際、原状回復の義務を負わずDIYができるのが良いですね。貸し手側は空室期間を短縮できるので、その分を工事費に回せるのだそうです」

部屋の中のたっぷりとしたグリーンは健さんの趣味。
「同じ鶴見区内の『つるみ園芸』が、安くて種類が豊富です。よく通っています」

たっぷりとしたサイズのアイランドキッチン。ガスコンロは卓上型に。カウンターの下の棚は入居後にDIYしたのだそう。

キッチンのワゴンはIKEA。「IKEAのステンレス製品は丈夫なのでオススメです」。壁にかけた左の竹のザルは美貴子さんの実家で梅を干すのに重宝していたものだそう。

ダイニングとリビングはコンクリート現し、キッチンを一段高いフローリングにした。「フローリングは自分たちで貼りました。この三角の部分を作るのが大変でした」

自由に設計できる賃貸という選択

「住まいを探していた時、購入も選択肢の中に入っていたのですが、賃貸でも自分の好きなようにリノベーションができる物件と出会うことができて良かったです。DIYは正直、想像以上に大変でしたが（笑）。
鶴見川に面していて、抜けの良い気持ちのいいこのマンションには、同様のリノベ賃貸が多いそうです。このスタイルは今後増えていくのではないでしょうか」