テーマは静謐。夫婦2人の75㎡リノベーション 季節の手仕事をしながら、
健やかに暮らす。
無意識のうちに受け取る情報が、人の意識をつくる。
東京都内に建つ築35年、総面積75㎡のマンション。結婚6年目の佐藤さんご夫婦は、1年半前にこの物件を購入しフルリノベーションをして暮らしている。
「家は多くの時間を過ごす所ですよね。人は無意識のうちに受け取る情報に、すごく影響を受けていると普段から感じています。その無意識下の情報が自分の意識や行動をつくっていくのだと思います。だから違和感のない心地よい空間で暮らしたら、どんな風に自分たちが変わっていくのだろう?と。リノベを選んだのは、その変化を体験してみたいという気持ちもありました」
そう話す妻の奈津希さんは、物件選びのときから心地よい感覚を大切にしていたという。
「このマンションは小高い坂の上に建っているので、とても静かで豊かな緑に囲まれています。大きな窓からは四季を感じられ、日光や風も入ってきます。あとは内見に来たときに感じた、人の空気感も好きでした。住人同士で自然と挨拶をし合ったり、赤ちゃんを連れているお母さんとお婆ちゃんが談笑していたり。マンションの住人で夏祭りの運営をするなど、自治会がしっかりしているのも好印象でした」
「家は多くの時間を過ごす所ですよね。人は無意識のうちに受け取る情報に、すごく影響を受けていると普段から感じています。その無意識下の情報が自分の意識や行動をつくっていくのだと思います。だから違和感のない心地よい空間で暮らしたら、どんな風に自分たちが変わっていくのだろう?と。リノベを選んだのは、その変化を体験してみたいという気持ちもありました」
そう話す妻の奈津希さんは、物件選びのときから心地よい感覚を大切にしていたという。
「このマンションは小高い坂の上に建っているので、とても静かで豊かな緑に囲まれています。大きな窓からは四季を感じられ、日光や風も入ってきます。あとは内見に来たときに感じた、人の空気感も好きでした。住人同士で自然と挨拶をし合ったり、赤ちゃんを連れているお母さんとお婆ちゃんが談笑していたり。マンションの住人で夏祭りの運営をするなど、自治会がしっかりしているのも好印象でした」
優先順位を洗い出し、できるところは自分たちで。
デザインの打ち合わせには、4ヶ月という期間を費やした佐藤さんご夫婦。
「提案していただいたプランA、B、Cという3つの間取りから、僕たちは満場一致でCを選びました。Cは一番個性的で、この家ならではの間取り。自分たちでは全く考えもつかない形でした。しかし全てフルスケルトンにする必要があったので、一番お金のかかるプランでもありました」と、夫の峻介さんが当時を振り返る。
そこからデザイナーと共に優先順位を洗い出し、代替案を見つけていく話し合いを重ねていった。解体や水回りなど絶対に削れない工事を最優先に、削れるところは削った。壁を作る代わりに本棚を置いて仕切りの役割を補ったり、コストのかかる塗装や造作は可能なかぎり自分たちでDIYをすることに。たとえば土間のタイル貼りや、白壁の塗装、キッチン後方にあるバックカウンターは竣工後にDIYで作り上げた部分だ。
「内装の大工さんをしている親戚に相談をしたら手伝ってもらえることになり、3日間かけてバックカウンターをつくりました。壁を削って、木製のカウンターを埋めて、モルタルを塗装して。乾燥や仕上げの期間まで入れると約一ヶ月かかりました。表面がちょっとボコボコしちゃいましたが、それも味があって気に入っています」と続けた。
「最終的にちょうどいいところに着地できたと思っています。コストカットのためでもありましたが、削っていったことで目指していたミニマルでシンプルな空間に近づけました」と、奈津希さんも満足している様子だ。
「提案していただいたプランA、B、Cという3つの間取りから、僕たちは満場一致でCを選びました。Cは一番個性的で、この家ならではの間取り。自分たちでは全く考えもつかない形でした。しかし全てフルスケルトンにする必要があったので、一番お金のかかるプランでもありました」と、夫の峻介さんが当時を振り返る。
そこからデザイナーと共に優先順位を洗い出し、代替案を見つけていく話し合いを重ねていった。解体や水回りなど絶対に削れない工事を最優先に、削れるところは削った。壁を作る代わりに本棚を置いて仕切りの役割を補ったり、コストのかかる塗装や造作は可能なかぎり自分たちでDIYをすることに。たとえば土間のタイル貼りや、白壁の塗装、キッチン後方にあるバックカウンターは竣工後にDIYで作り上げた部分だ。
「内装の大工さんをしている親戚に相談をしたら手伝ってもらえることになり、3日間かけてバックカウンターをつくりました。壁を削って、木製のカウンターを埋めて、モルタルを塗装して。乾燥や仕上げの期間まで入れると約一ヶ月かかりました。表面がちょっとボコボコしちゃいましたが、それも味があって気に入っています」と続けた。
「最終的にちょうどいいところに着地できたと思っています。コストカットのためでもありましたが、削っていったことで目指していたミニマルでシンプルな空間に近づけました」と、奈津希さんも満足している様子だ。
“静謐”という言葉を軸に、理想を形にしていく。
nuリノベーションでは打ち合わせの際、理想の住まいを形容する言葉を提案している。その言葉を軸にして、デザインをつくりあげていくのだ。
「シンプル、簡素、温もりなど、私たちのイメージする言葉を伝えました。それを踏まえてデザイナーさんが提案してくれたのが、“静謐(せいひつ)”だったんです。たくさんのワードの中から、その言葉を選んでくれたことに驚きました。静謐という言葉には、穏やかさや静けさという意味があり、私たちが心の深いところで求めていた在り方にぴったりだったからです。私たちの思いを汲み取ってくれていたんだなぁと、すごく嬉しかったです」
そう話す奈津希さんは梅干しやらっきょうを漬けながら、この家でゆっくりと過ごす時間を大切にしているという。
「発酵食品は体にもいいですし、漬けてから完成まで時間がかかるところも自分の肌感覚に合っていて好きです。特に最近はコロナ渦を経て、自然を感じることや季節の野菜を食べることの大切さを改めて感じています。季節の手仕事をして健やかに暮らしたいと思っています」と話してくれた。
最後に、将来について聞いてみた。
「いまはのんびりと2人で暮らしていますが、子供ができたら生活も変化していくのだろうなと思っています。リビングの一角に壁を作って部屋を増やしたり、廊下の真ん中に壁を作ってクローゼットの収納面積を増やすことも考えています。そのときはプロの方にデザインだけお願いして、また自分たちでDIYをするのもいいかなと思っています」と、2人笑顔で締めくくってくれた。
「シンプル、簡素、温もりなど、私たちのイメージする言葉を伝えました。それを踏まえてデザイナーさんが提案してくれたのが、“静謐(せいひつ)”だったんです。たくさんのワードの中から、その言葉を選んでくれたことに驚きました。静謐という言葉には、穏やかさや静けさという意味があり、私たちが心の深いところで求めていた在り方にぴったりだったからです。私たちの思いを汲み取ってくれていたんだなぁと、すごく嬉しかったです」
そう話す奈津希さんは梅干しやらっきょうを漬けながら、この家でゆっくりと過ごす時間を大切にしているという。
「発酵食品は体にもいいですし、漬けてから完成まで時間がかかるところも自分の肌感覚に合っていて好きです。特に最近はコロナ渦を経て、自然を感じることや季節の野菜を食べることの大切さを改めて感じています。季節の手仕事をして健やかに暮らしたいと思っています」と話してくれた。
最後に、将来について聞いてみた。
「いまはのんびりと2人で暮らしていますが、子供ができたら生活も変化していくのだろうなと思っています。リビングの一角に壁を作って部屋を増やしたり、廊下の真ん中に壁を作ってクローゼットの収納面積を増やすことも考えています。そのときはプロの方にデザインだけお願いして、また自分たちでDIYをするのもいいかなと思っています」と、2人笑顔で締めくくってくれた。