設計者の自邸リノベやりたかったことを追求
進化を続ける“実験室”
シンプルで無機質なデザインに
6年ほど暮らした住みやすい街で物件探し。半年くらいかけて見つけたのは、築38年の低層マンションの1室だった。
「相場よりも手頃で、これもう出ないなと。急いで妻にも内見してもらって決めました」。
という平尾幸司さんは、ワンストップサービス「リノベる。」の設計者。
「平面図と一部の詳細図だけ描いて、あとは現場であれこれ指示を出しました。工務店さんにとっていちばんイヤなパターンですね(笑)」。
テーマは“実験室”だったそうだ。
「無機質な雰囲気が昔から好きで、大学院の実験室のような部屋にしたかったんです。もうひとつは、これまで仕事でお客さんに提案してもなかなか響かなかったことをやってみる、という意味での実験です。こうしたらかっこいいだろうな、と思っていたことを突き詰めてやってみたらこうなった、という感じです」。
「相場よりも手頃で、これもう出ないなと。急いで妻にも内見してもらって決めました」。
という平尾幸司さんは、ワンストップサービス「リノベる。」の設計者。
「平面図と一部の詳細図だけ描いて、あとは現場であれこれ指示を出しました。工務店さんにとっていちばんイヤなパターンですね(笑)」。
テーマは“実験室”だったそうだ。
「無機質な雰囲気が昔から好きで、大学院の実験室のような部屋にしたかったんです。もうひとつは、これまで仕事でお客さんに提案してもなかなか響かなかったことをやってみる、という意味での実験です。こうしたらかっこいいだろうな、と思っていたことを突き詰めてやってみたらこうなった、という感じです」。
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今はワンルーム的に使いたい
58㎡の2DKをフルスケルトンにして1LDKに。
広々としたLDKには、妻・藍さんのリクエストで小上がりを設けた。
「寝転がる場所が欲しいとお願いしました。下に収納も設けられるし、友達が来たときは腰かけてもらえるし便利です」(藍さん)。
今は長男・太一君(3歳)の遊び場に。いずれは小上がりを撤去し、仕切りを設けて子供部屋に変更することも考え、スイッチを取り付けた。
「子供が小さいうちは家全体をワンルーム的に使って、すっきり広々とさせたいと思います。でも、おもちゃがどうしても散らかってしまいますが(笑)」。
キッチンもモノが目立たないよう、吊り戸棚などは設けずパントリーを併設してすっきりと。造作したキッチン台は、既製品にない高さや、取っ手の形状など細部にまでこだわった。
「どうせならメーカーで手に入らないものをつくってやろうって、反抗心です(笑)」。
広々としたLDKには、妻・藍さんのリクエストで小上がりを設けた。
「寝転がる場所が欲しいとお願いしました。下に収納も設けられるし、友達が来たときは腰かけてもらえるし便利です」(藍さん)。
今は長男・太一君(3歳)の遊び場に。いずれは小上がりを撤去し、仕切りを設けて子供部屋に変更することも考え、スイッチを取り付けた。
「子供が小さいうちは家全体をワンルーム的に使って、すっきり広々とさせたいと思います。でも、おもちゃがどうしても散らかってしまいますが(笑)」。
キッチンもモノが目立たないよう、吊り戸棚などは設けずパントリーを併設してすっきりと。造作したキッチン台は、既製品にない高さや、取っ手の形状など細部にまでこだわった。
「どうせならメーカーで手に入らないものをつくってやろうって、反抗心です(笑)」。
暮らしに大事なのは照明計画
“やりたかったこと”の中で、特にこだわったのは照明だという。
「無駄に明るい部屋が嫌いで。ストレスのない暮らしのためには、明かりってとても大事だと思うんです。大学の同期のライティングデザイナー須方宏明(LightRange)に相談して、依頼しました」。
“特別な場所にしたい“と、ダイニングから一段下げたリビングは、段差を利用した床下間接照明で床を照らし、壁の面材の上部に取り付けたアッパー間接照明で天井を照射。廊下の床にはアッパーライトを設置して、下から上に向けて光を放出するなど、LDKからベッドルーム、水廻りまで、間接照明を効果的に設置。さり気なく照らし出される光が、幻想的な雰囲気を醸し出している。
「無駄に明るい部屋が嫌いで。ストレスのない暮らしのためには、明かりってとても大事だと思うんです。大学の同期のライティングデザイナー須方宏明(LightRange)に相談して、依頼しました」。
“特別な場所にしたい“と、ダイニングから一段下げたリビングは、段差を利用した床下間接照明で床を照らし、壁の面材の上部に取り付けたアッパー間接照明で天井を照射。廊下の床にはアッパーライトを設置して、下から上に向けて光を放出するなど、LDKからベッドルーム、水廻りまで、間接照明を効果的に設置。さり気なく照らし出される光が、幻想的な雰囲気を醸し出している。
暮らしながら実験を続ける
「狭いので収納はとにかくたくさん欲しかったんです。家事もできるだけ楽にできるように考えてもらいました」と藍さん。
ベッドルームはベッド下全体を床下収納として使えるようにステップを造作した。
「洗濯物の動線もいいんです。乾燥機から出した洗濯物をステップの上で畳んで、そのまますぐに収納できます」。
掃除のことを考えて壁掛式を採用したトイレも、間接照明が施されて近未来的な雰囲気。素材のひとつひとつにもこだわって、サニタリーの壁面にはロンドンの街中をイメージさせるタイルを選んだ。
「ドアまわりを囲う枠が、昔から大っ嫌いなんです(笑)。リビングの窓枠はカバーするようデザインして、エアコンの配管も見えないように隠しました」。
洗練された空間は、サッシを黒く塗装するなどDIYも行いつつ、今も少しずつ更新中。今後はリビングとベッドルームの天井下に室内窓を設ける予定で、実験はまだ続いている。
「住み始めてから半年強ですが、まだまだ完成していません。子供の成長によってもまた変わってくるだろうし、未完のサグラダファミリアのようですね(笑)」。
ベッドルームはベッド下全体を床下収納として使えるようにステップを造作した。
「洗濯物の動線もいいんです。乾燥機から出した洗濯物をステップの上で畳んで、そのまますぐに収納できます」。
掃除のことを考えて壁掛式を採用したトイレも、間接照明が施されて近未来的な雰囲気。素材のひとつひとつにもこだわって、サニタリーの壁面にはロンドンの街中をイメージさせるタイルを選んだ。
「ドアまわりを囲う枠が、昔から大っ嫌いなんです(笑)。リビングの窓枠はカバーするようデザインして、エアコンの配管も見えないように隠しました」。
洗練された空間は、サッシを黒く塗装するなどDIYも行いつつ、今も少しずつ更新中。今後はリビングとベッドルームの天井下に室内窓を設ける予定で、実験はまだ続いている。
「住み始めてから半年強ですが、まだまだ完成していません。子供の成長によってもまた変わってくるだろうし、未完のサグラダファミリアのようですね(笑)」。