仕事と料理を快適に 生活スタイルの変化に合わせた ワークスペースがある暮らし

仕事と料理を快適に 生活スタイルの変化に合わせた
ワークスペースがある暮らし

“それぞれの時間”と“夫婦の時間”の両立

夫の呉琢磨さんと妻、仲尾夏樹さんが都内から横浜に引っ越してきたのは昨年。編集者の琢磨さんがリモートワーク中心になったことがきっかけだった。横浜を選んだ理由は夏樹さんの出身地だったこともあるが、物件の破格の安さも決め手の一つ。最寄り駅から徒歩15分以上離れた高台にある築30年以上、78㎡のマンション。「駅で検索をしても出てこない物件だったのですが、値段がすごく安くて。調べてみると元々有名な億ションなんです。理由を考えると、駅から遠くて坂があることかなと。電車に乗らない私たちには穴場でした」と琢磨さん。夏樹さんも「向かいのマンションとも距離がありますし静かでいいところです」と気に入っている。
テーマは“仕事と料理が快適にできる”。それぞれ仕事がしやすいようワークスペースを設ける一方で、2人で立てるキッチンを設ける。 “個人”と“夫婦”の時間を分けつつも、双方が緩やかに繋がる2LDKの空間を作り出した。
左側にあった和室を無くし、ワークスペースとリビングダイニングに空間を分けた。

左側にあった和室を無くし、ワークスペースとリビングダイニングに空間を分けた。

キッチンとリビングダイニングの間にあった壁をなくしたことで、閉塞感のない空間に。

キッチンとリビングダイニングの間にあった壁をなくしたことで、閉塞感のない空間に。

床材は無垢のアカシア。「インテリアのコンセプトをどうするか決めていなくて。ランダムに色の濃淡があるアカシアなら何を置いても大丈夫かなと」と琢磨さん。

床材は無垢のアカシア。「インテリアのコンセプトをどうするか決めていなくて。ランダムに色の濃淡があるアカシアなら何を置いても大丈夫かなと」と琢磨さん。

窓を二重サッシにして断熱性を高めたことと、外からの視線を気にしなくて良い環境のためカーテンがない開放的な空間に。

窓を二重サッシにして断熱性を高めたことと、外からの視線を気にしなくて良い環境のためカーテンがない開放的な空間に。

リモートワークを意識したワークスペース

リノベーションを依頼した株式会社フィールドガレージに出会ったのは琢磨さんの勘違いからだった。「リノベーションをした友人の家がすごく良くて。それを手掛けたのが中目黒の会社だと聞いて、フィールドガレージさんだと思い込んだのがきっかけです」と笑って振り返る。「押し付けてこないけど、ふわっとした要望にはきっちり形にして出してくれる。かっこよさだけじゃなくて暮らしやすさも考えてくれたので依頼して正解でした」。
最も特徴的なのはリビングダイニングと室内窓で仕切った琢磨さんのワークスペース。元々あった和室を無くし、ワークスペースとリビングダイニングに空間を分けた。室内窓で仕切ることで、西向きの窓すべてを生かし採光できるようになっている。室内窓は琢磨さんの強い要望だった。「前の家では壁に向かって仕事をしていたんですが、閉塞感が強くて。視界が開けているようにしたいなと」。デスクに座ればリビングダイニングを見渡せ視界が明るい。また、リモートワークを念頭に設計されており、ネット会議に対応できるよう、デスク背面の本棚は高さを調整できるよう可動式にした。今は本棚が背景に映らないように高く設置しているが、ネット会議がなくなった際は棚を下げたり追加することもできる。
ワークスペースと琢磨さんの寝室は繋がっているが、当初は別々の部屋にする案が出ていた。「狭い部屋を2つ作るより寝室と一つにして広く使いたいとお願いしました」。リビングダイニングからは見えにくく、共有スペースとのゾーイングがされている。
室内窓にしたことで開放感の演出と、窓からの採光を最大限に活かす。ワークスペースに入って右側が寝室だが、リビングダイニングからは見えない。

室内窓にしたことで開放感の演出と、窓からの採光を最大限に活かす。ワークスペースに入って右側が寝室だが、リビングダイニングからは見えない。

ワークスペースの幅は設置する机のサイズを計算して決めた。

ワークスペースの幅は設置する机のサイズを計算して決めた。

琢磨さんの寝室奥にあるワードローブはフィールドガレージによる造作。引き出しがあると中に何が入っているか分からなくなるという琢磨さんの要望で見せる収納に。

琢磨さんの寝室奥にあるワードローブはフィールドガレージによる造作。引き出しがあると中に何が入っているか分からなくなるという琢磨さんの要望で見せる収納に。

玄関も見せる収納。重さのあるキャンプ用品を置くスペースを確保し、出し入れしやすくしている。

玄関も見せる収納。重さのあるキャンプ用品を置くスペースを確保し、出し入れしやすくしている。

シンプルな空間にヘキサゴンタイルがアクセントに。

シンプルな空間にヘキサゴンタイルがアクセントに。

夏樹さんの寝室兼ワークスペース。それぞれが仕事に集中できるよう琢磨さんのワークスペースと離れた玄関近くにある。可動式本棚とデスクはフィールドガレージの造作。

夏樹さんの寝室兼ワークスペース。それぞれが仕事に集中できるよう琢磨さんのワークスペースと離れた玄関近くにある。可動式本棚とデスクはフィールドガレージの造作。

2人並んで立てる洗面台。コンセントも左右2ヶ所設置されている。下の収納棚は、外からカゴの中が見えず、手を入れて引き出せる高さにした。

2人並んで立てる洗面台。コンセントも左右2ヶ所設置されている。下の収納棚は、外からカゴの中が見えず、手を入れて引き出せる高さにした。

リノベーションが新しいライフスタイルの発見に繋がる

“料理を快適に”を担当したのは、食関係のメディアに携わっていた夏樹さん。「私も彼も料理をするので、前と後ろで立てるようにしたかった」。実現するため、リビングダイニングとキッチンを隔てていた壁を無くし、キッチンスペースを広げた。
収納にこだわり、システムキッチンを入れることも考えたが最終的に造作に。「キッチン道具のサイズや、ストックしている水の本数とか考えて、これらが収まる幅を計算して設計士さんに提案しました」。
移住後、夏樹さんは都内に通勤する手間を考え、リモートワークができる仕事に転職。通勤時間がなくなったことで、仕事が終わるとすぐに夕食の準備ができるようになった。
一方の琢磨さん。東京に生まれ育ち、都心以外で暮らすことを考えてもいなかったが、今では会社の仲間に横浜の魅力を「話しすぎ」と言われるほどの横浜好きに。「数日置きに“横浜に来てよかった”と言うんですよ」と夏樹さん。
琢磨さんは仕事の変化に加え、立地の変化が生活を変えたと話す。「一人になりたくて意図的に外食する時間を作っていたのがなくなりました。基本家にいますし、都内と違って徒歩で気軽に食事や買い物に行けないので」。車中心の生活になったことで、夫婦で買い物に行くようにもなった。家の時間も含め2人でいる時間は明確に増えたという。夫婦で買い物に行くことを「ルーチン化しちゃっている」と琢磨さんは話す。それは2人でいることが当たり前になっていることの証なのかもしれない。
足場材を天板にした幅広のキッチンカウンターや、下の収納スペースは琢磨さんの提案。「フィールドガレージさんのウェブサイトで紹介されていた事例を見て良いところ取りでやりました」。

足場材を天板にした幅広のキッチンカウンターや、下の収納スペースは琢磨さんの提案。「フィールドガレージさんのウェブサイトで紹介されていた事例を見て良いところ取りでやりました」。

食洗機も収納された造作キッチン。引き出しに採用されたナラ材が温かみを出す。

食洗機も収納された造作キッチン。引き出しに採用されたナラ材が温かみを出す。

アクセントはブルーのサブウェイタイル。夫婦揃ってブルー好きということで、各部屋にブルー系のアクセントが入っている。

アクセントはブルーのサブウェイタイル。夫婦揃ってブルー好きということで、各部屋にブルー系のアクセントが入っている。

キッチンシンクの下にはゴミ箱を収めるスペースを設けた。来客時には板を設置し見えないようにできる。

キッチンシンクの下にはゴミ箱を収めるスペースを設けた。来客時には板を設置し見えないようにできる。

引越し前から一緒に暮らしているブンチョウのセラくん(左)とアルバちゃん(右)。

引越し前から一緒に暮らしているブンチョウのセラくん(左)とアルバちゃん(右)。

基本は室内で自由に飛び回れるようにしていて、各部屋に羽休めができる場所が設けられている。

基本は室内で自由に飛び回れるようにしていて、各部屋に羽休めができる場所が設けられている。

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