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こんなはずではなかった!キッチンのリノベーション
陥りがちな3つの失敗

マンション特化型ショールームとは?

マンションのリフォームやリノベーションでは、梁や構造体、配管の位置などマンション特有の制約がついて回ります。リノベーションの打ち合わせのときに「なんでこれにこんなにお金がかかるの?」「どうしてキッチンをこっち側には移動できないの?」など疑問はつきもの。しかし初めてリノベーションをする人が、口頭の説明でそれらを理解することは、なかなか難しいときもあります。
2022年5月、東京都墨田区に業界唯一のマンションの水回りのリフォームに特化したショールーム「東京 M R e .墨田ショールーム」が完成しました。運営しているのは、システムキッチン・バスを中心とした住宅設備機器メーカー「タカラスタンダード株式会社」です。このショールームではマンションにありがちなお悩みを、実際に目で見て、手で触れて、体感的に理解を深めることができます。

東京 M R e .墨田ショールーム

東京 M R e .墨田ショールーム

教えてくれたのは、販売部の朝日幸雄さん。

教えてくれたのは、販売部の朝日幸雄さん。

キッチン・リノベーションのお悩み その1「換気扇のダクト」

マンション・リノベーションのお悩みの中でも、特に優先度の高いキッチンや浴室などの水回り。戸建てとは違い、集合住宅であるマンションならではの排水管や上下水道の仕組みに配慮した計画が必須です。この記事ではキッチンに絞って、トラブルになりやすい3つのポイントをご紹介します。まず一つ目は、レンジフードの排気ダクトについて。

 

リノベーションで人気のキッチンスタイルといえば、対面式キッチン。完全に壁から独立したアイランドキッチンや、一面だけが壁と接しているぺニンシュラキッチンなど、どちらもオシャレで開放的な印象を受けます。料理をしながらリビングの様子を見ることができるため、小さな子供がいる家族世帯にも人気です。
壁付けキッチン

壁付けキッチン

対面式キッチン

対面式キッチン

左上の写真のようにもともとは壁付けだったキッチンを、右上の写真のように対面式へ変える場合に問題になってくるのが、換気扇の排気管です。ダクトをあえて剥き出しにするデザインもありますが、それ以外の場合はダクトを隠すように天井をふかす必要があります。
ダクトを隠すためのふかし壁

ダクトを隠すためのふかし壁

ショールームのキッチンは構造を視覚的に理解できるよう、ふかし壁の一部がスケルトンになっています。壁の中に排気管が通っているのが一目瞭然です。この場合、問題になってくるのはデザイン面だけではありません。ふかした部分は天井が低くなるので、レンジフード(換気扇)の位置が予定よりも低くなってしまうという問題が発生します。この場合、高さの調節できるレンジフードを選ぶなどの解決方法があります。

キッチン・リノベーションのお悩み その2「壁内のパイプスペース」

独立型キッチンの例1

独立型キッチンの例1

独立型キッチンの例2

独立型キッチンの例2

パイプスペースとは、上下水道やガス管などの配管スペースのことです。もし壁の中にパイプスペースが隠れている場合、その部分の壁は壊すことはできません。築30年前後のマンションによくある構造です。たとえば上の写真のような独立型のキッチンを、リビングと一続きになったオープンキッチンへ変更しようと思っても、キッチン前の壁の中にパイプスペースがあれば取り壊すことはでない、というわけです。

部分的にオープンキッチンにした事例

部分的にオープンキッチンにした事例

それでも「対面式キッチンにしたい」という時に、セミフラット対面キッチンという選択肢があります。取り除けない壁面以外の壁を取り除き、部分的にオープンキッチンにする方法です。コンロ前に造作壁があるため、油やにおいが部屋に広がりにくいというメリットも。
ホーローの壁

ホーローの壁

マグネット式の収納グッズを活用

マグネット式の収納グッズを活用

さらに取り除けなかった壁の部分をホーローにすることによって、収納を増やすことができるというメリットも。写真のようにコンロ前の壁にスパイスや調味料を入れたマグネット容器をくっつけたり、反対側の壁にはマグネット式の収納グッズを活用して、雑誌や植物を飾っています。

キッチン・リノベーションのお悩み その3「水道管の緩衝」

温冷2本の水道管と排水管

温冷2本の水道管と排水管

キャビネットの上からみた水道管と排水管

キャビネットの上からみた水道管と排水管

キッチン水栓の下には、上下水道が通っています。水色とオレンジ色の温冷2本の水道管と、グレーの排水管の少なくとも3本が、床から立ち上がっています。この管がシステムキッチンの引き出しに緩衝する恐れがあります。

排水管と干渉しない仕様のキャビネット

排水管と干渉しない仕様のキャビネット

排水管の干渉を避けながら、十分な収納を確保したキャビネット。

排水管の干渉を避けながら、十分な収納を確保したキャビネット。

「工事において現場ごとに異なった対応が求められます。たとえばシステムキッチンを搬入しようとしたけど、排水管の位置をよく確認していなかったために、取り付けができなかった、という事例もあります」と販売部の朝日さん。また、排水管の干渉を避けつつ、キャビネットに十分な収納を設けることのできるシステムキッチンかどうかを見極めることも大切だと言います。

排水管が壁面から出ている例。

排水管が壁面から出ている例。

壁際に排水管を通すスペースを用意。

壁際に排水管を通すスペースを用意。

リノベーションによってキッチンの位置を変更した場合など、排水管がキッチン水栓の正面から立ち上がっているとは限りません。左上の写真では、床ではなく壁面から排水管が出ています。そんな時は壁とシステムキッチンの間にスペースを設けることで、キャビネット内部の収納に排水管が緩衝するのを防ぐことができます(右上の写真)。

ディスポーザー付きのキッチン。

ディスポーザー付きのキッチン。

シンクの下には機械が取り付けられている。

シンクの下には機械が取り付けられている。

「最近ではディスポーザーの設置が条件になっているマンションも少なくありません」と朝日さん。ディスポーザーとは、シンクの排水口に生ゴミを入れてスイッチを入れると、生ゴミがバラバラになってそのまま下水道へ流れるキッチン設備のこと。シンク下に機械を設置する必要があるため、これがキャビネットに緩衝して、収納をほとんど設けることができない、という問題がよく発生します。

ディスポーザー付キッチン専用に作られた収納

ディスポーザー付キッチン専用に作られた収納

「弊社ではディスポーザーの機械と干渉しない仕様のシステムキッチンを用意しています。さらに下部にもう一つ引き出しを設けることで、キッチンの収納力を格段にアップさせました」と朝日さん。このようにタカラスタンダードでは、マンションに合わせたシステムキッチンの開発に力を入れている。
いかがでしたでしょうか?こうして実際に現物を見ることで、マンションのリノベーションで何に気をつけるべきなのか、再確認することができます。東京 MRe.墨田ショールームでは、キッチンだけではなく、バスルームの展示も行っています。きっと気になるポイントがクリアになるヒントが見つかるはず。納期にも費用にも納得して、気持ちよくリノベーションを進めていけるといいですよね。

【動画】キッチンのリノベーション、陥りがちな3つの失敗


Information

東京 MRe.墨田ショールーム

東京 MRe.墨田ショールーム

東京 MRe.墨田ショールーム
東京都墨田区東向島 3-39-3
営業時間:10:00〜17:00
定休日:水曜日
電話:03-5631-5190

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