こんなはずではなかった!キッチンのリノベーション
陥りがちな3つの失敗
マンション特化型ショールームとは?
マンションのリフォームやリノベーションでは、梁や構造体、配管の位置などマンション特有の制約がついて回ります。リノベーションの打ち合わせのときに「なんでこれにこんなにお金がかかるの?」「どうしてキッチンをこっち側には移動できないの?」など疑問はつきもの。しかし初めてリノベーションをする人が、口頭の説明でそれらを理解することは、なかなか難しいときもあります。
2022年5月、東京都墨田区に業界唯一のマンションの水回りのリフォームに特化したショールーム「東京 M R e .墨田ショールーム」が完成しました。運営しているのは、システムキッチン・バスを中心とした住宅設備機器メーカー「タカラスタンダード株式会社」です。このショールームではマンションにありがちなお悩みを、実際に目で見て、手で触れて、体感的に理解を深めることができます。
キッチン・リノベーションのお悩み その1「換気扇のダクト」
ショールームのキッチンは構造を視覚的に理解できるよう、ふかし壁の一部がスケルトンになっています。壁の中に排気管が通っているのが一目瞭然です。この場合、問題になってくるのはデザイン面だけではありません。ふかした部分は天井が低くなるので、レンジフード(換気扇)の位置が予定よりも低くなってしまうという問題が発生します。この場合、高さの調節できるレンジフードを選ぶなどの解決方法があります。
キッチン・リノベーションのお悩み その2「壁内のパイプスペース」
パイプスペースとは、上下水道やガス管などの配管スペースのことです。もし壁の中にパイプスペースが隠れている場合、その部分の壁は壊すことはできません。築30年前後のマンションによくある構造です。たとえば上の写真のような独立型のキッチンを、リビングと一続きになったオープンキッチンへ変更しようと思っても、キッチン前の壁の中にパイプスペースがあれば取り壊すことはでない、というわけです。
さらに取り除けなかった壁の部分をホーローにすることによって、収納を増やすことができるというメリットも。写真のようにコンロ前の壁にスパイスや調味料を入れたマグネット容器をくっつけたり、反対側の壁にはマグネット式の収納グッズを活用して、雑誌や植物を飾っています。
キッチン・リノベーションのお悩み その3「水道管の緩衝」
キッチン水栓の下には、上下水道が通っています。水色とオレンジ色の温冷2本の水道管と、グレーの排水管の少なくとも3本が、床から立ち上がっています。この管がシステムキッチンの引き出しに緩衝する恐れがあります。
「工事において現場ごとに異なった対応が求められます。たとえばシステムキッチンを搬入しようとしたけど、排水管の位置をよく確認していなかったために、取り付けができなかった、という事例もあります」と販売部の朝日さん。また、排水管の干渉を避けつつ、キャビネットに十分な収納を設けることのできるシステムキッチンかどうかを見極めることも大切だと言います。
リノベーションによってキッチンの位置を変更した場合など、排水管がキッチン水栓の正面から立ち上がっているとは限りません。左上の写真では、床ではなく壁面から排水管が出ています。そんな時は壁とシステムキッチンの間にスペースを設けることで、キャビネット内部の収納に排水管が緩衝するのを防ぐことができます(右上の写真)。
「最近ではディスポーザーの設置が条件になっているマンションも少なくありません」と朝日さん。ディスポーザーとは、シンクの排水口に生ゴミを入れてスイッチを入れると、生ゴミがバラバラになってそのまま下水道へ流れるキッチン設備のこと。シンク下に機械を設置する必要があるため、これがキャビネットに緩衝して、収納をほとんど設けることができない、という問題がよく発生します。
いかがでしたでしょうか?こうして実際に現物を見ることで、マンションのリノベーションで何に気をつけるべきなのか、再確認することができます。東京 MRe.墨田ショールームでは、キッチンだけではなく、バスルームの展示も行っています。きっと気になるポイントがクリアになるヒントが見つかるはず。納期にも費用にも納得して、気持ちよくリノベーションを進めていけるといいですよね。
【動画】キッチンのリノベーション、陥りがちな3つの失敗
Information
東京 MRe.墨田ショールーム
東京都墨田区東向島 3-39-3
営業時間:10:00〜17:00
定休日:水曜日
電話:03-5631-5190