第二の人生は悠々自適にゆったりとした時間が流れる
横浜・山手のヴィンテージマンション
抜群のロケーションに惚れ込んで
横浜の港や市街地を望む丘陵地に広がる閑静な住宅街・山手。歴史ある洋館や緑豊かな公園が点在する美しいエリアに、Oさん夫妻が暮らすマンションはある。「物件情報を検索するのが大好きな夫が、『山手のヴィンテージマンションを内見できるらしい』と見つけて、ひやかし半分で見学に来たんです。そうしたら、抜群の眺望、大きなルーフバルコニー、静かな環境が素晴らしくて、二人そろって心をつかまれてしまいました」(奥さま)。
以前は成城のマンションに15年ほど住んでいたというOさん夫妻。娘さんが大学を卒業して独り立ちしたこと、二人とも50代で仕事を早期退職したこと、犬を飼い始めたこともあり、生活の場を見直すにはちょうど良いタイミングでもあった。「通勤しなくていいからもう都心に住む必要はないし、二人と1匹の暮らしに合わせて暮らしをダウンサイジングしてもいいかなと思いました。住み替えにあたって見た部屋はここだけ。内見の帰りの車中で『買おう!』と決めてしまいました」(ご主人)。
マンションが建ったのは1978年。Oさんの住まいは最上階の角部屋で、70平米の居室とほぼ同面積のルーフバルコニーを占有する。竣工当時は3LDKと部屋が細かく分かれていたそうだが、以前の住まい手によってリノベーションが施され、広々としたLDKとワンベッドルームという間取りになっていた。ただし、バスルームとキッチンがかなり古さを感じるものだったこともあり、当初から水回りを中心にリノベーションをすることを決めていたという。「ネットで検索してリノベーションのセンスの良さを感じたFINDさんに依頼することにしました。何社か相見積もりを取ったのですが、レスポンスが早かったこと、現実的で納得できる提案をしてくださったことで、安心してお任せできるなと思いました」(ご主人)。
暮らしに寄り添う細やかなリノベ
Oさん邸のリノベーションのメインとなったのは、キッチンとバスルーム。そのどちらにも、長期の海外生活を経験してきた夫妻ならではの要望が反映されている。「キッチンは、LDKをなるべく広く使えるような配置にしていただき、収納もたっぷり確保しました。また、アメリカで暮らしていたときに、お肉でもお野菜でもオーブンで焼くと格段に美味しくなることを学んだので、大きなビルトインオーブンをつけていただきました」(奥さま)。
バスルームは元々、一つの空間にバスタブとトイレが並んでいて、洗濯機はなぜかキッチンの方に置かれていた。そこでFINDと相談を重ね、全体的につくり変えたという。「『浴室をガラス張りにしたい』『頭上からお湯が落ちるレインフォレストのシャワーをつけたい』という私たちの希望を叶えるため、ユニットバスを入れずに一から造作していただくことになりました。また、海外暮らしでバスタブのない生活に慣れていたので、気持ちよくシャワーを浴びることを優先して、シャワールームのみにしていただきました」(奥さま)。
その他に、各部屋のクローゼットの扉を新しくしたり、玄関に棚をとりつけたりと、暮らしに寄り添ったリノベーションを施し、Oさん夫妻の新しい生活は始まった。さらに住み始めて2年後、床のきしみが気になってFINDに再び相談。寝室以外の床の張り替え、床暖房の敷設、リビングの棚のつくり替えをしてもらい、快適性をさらに高めていったという。
なんでもない日常をのんびりと楽しむ
このマンションに暮らし始めて約3年。リノベーションによって整えられた部屋は以前の住まいから愛用してきた家具たちに彩られ、二人と1匹暮らしにぴったりのゆったりした空間が完成した。なお、リビングも玄関も見事な収納術でモノがきれいに片付けられているが、こちらはご主人の「趣味」だという。「片付けや収納がなぜか大好きなんです。リビングの棚には、キッチンツール、書類、文具、裁縫道具などさまざまなものをしまっているのですが、統一した収納ボックスに入れることですっきりした見た目にしました。玄関は、靴を目線の高さに並べることで、手持ちのアイテムを確認しやすく、手入れをしやすくしています」(ご主人)。
「二人とも現役のときは忙しくてもう一生分働いたから、あとはのんびりします」と微笑むOさん夫妻。音楽を聴いたり、映画を観たり、バルコニーでくつろいだり、愛犬と近所を散歩したり、悠々自適なセカンドライフを楽しんでいる。「こちらに住み始めて、どこかに出かけたいというよりも、家で好きなことをして過ごしたいと思うようになりました。本当に居心地がいいので、ずっといても飽きることがないんです」と話すご主人に「窓外の風景から季節の移ろいを敏感に感じ取ったり、朝は朝らしく、昼は昼らしく、夕方は夕方らしく感じられるのが、これまでの生活との大きな違いだなあと思います」と奥さま。なんでもない日常をのんびり楽しむ第二の人生に、この部屋はやさしく寄り添い続けるのだろう。