夫婦の71㎡リノベーション大型犬と猫と暮らす。
グレートーンの家
都内でも大型犬が快適に暮らせる住まいを探して
ワイマラナーのコールくんと、ブリティッシュショートヘアーのおもちくんと暮らすSさんご夫妻。2021年に築57年のマンションを購入しフルリノベーションした。
「以前は賃貸で暮らしていましたが、大型犬を飼うようになって、犬も快適に暮らすことのできるよう広い家に住みたいと考えるようになりました。でも賃貸で広い家となると、初期費用だけでも100万円ほどかかる。それならもう家を買ってしまった方がいいかもしれないと思ったんです」と話すのは、旦那様の凪流(なぎる)さん。
家を購入する1年前に、おもちくんを迎え入れ、その半年後にはコールくんも家族に。
「妻がおもちに一目惚れをして飼うことになったんですが、ゆくゆくは犬も迎えようと決めていました。犬と猫が一緒に暮らすには、幼いうちから一緒にいた方が仲良くなれると思い、すぐに犬を探しはじめました。僕が小学生のときに、ワイマラナーが走っている車のCMがあったんですが、それが美しくて印象的で。そのときからいつか一緒にワイマラナーと暮らすんだと夢見ていました」と続ける。
そうして迎えたコール君は運動が大好き。都内でも窮屈な暮らしにならないよう広い公園が点在するエリアを根気強く探し、物件の購入に至った。
パワーポイントで自作した図面をもとにリノベーション
もともとはリビング、キッチン、その横に和室のあった間取りは、ひと続きの広いLDKへと生まれ変わった。
「部屋の中央にあったキッチンは、和室だったスペースに移動させました。鴨居や枕棚の下地材を剥がしっぱなしにし、あえて躯体現しの荒々しい感じにしています。キッチンは本当は対面キッチンにしたかったんですが、犬と猫が開放的に走り回れるよう床面積を優先して壁付けに。夫婦ともに料理が好きなので、作業場を広くとれるL字型にしました」と、妻の彩夏さん。
リノベーションをするにあたり、ほとんどの間取りや内装デザインは凪流さんが考えたという。
「工事だけ施工会社に依頼する場合と、リノベ会社に設計・施工を依頼した場合で、相見積もりをとりました。その結果、前者が後者の1/3くらいの金額だったんです。施工会社さんは、不動産仲介会社の方にご紹介いただきました。当時は図面が書けなかったのでパワーポイントを使って作図しました。 今ある家具や家電とこれから買い足すものを想像しながら、コンセントの数に至るまで細かく書き込んでいきました(凪流さん)」
工事中も施工会社と密な打ち合わせを繰り返しながら、納得の空間に仕上がった。
ペットがいても家具にはこだわりたい。
休日はもっぱらコールくんの散歩に出かけるというおふたり。犬も入れるカフェで休憩をしながら、近くのインテリアショップをのぞくのが好きなのだそう。
「本当はもっと家具にこだわりたいのですが、犬が噛んだり、猫が引っ掻いたりするかもと考えて購入を我慢していたんです。でもいま置いている天童木工のバタフライスツール、意外に噛まれていないんですよね。だから大丈夫かもしれないと思えるようになってきて、ついに新しい椅子を購入しました。近々、マリオ・ボッタの『Quinta Chair』が仲間入りする予定です(凪流さん)」
そしてダイニングテーブルなどは、DIYで作ったものだ。
「自分で作るのもすごく好きです。今後は工事現場にある単管パイプでキャットタワーを作ってみたり、椅子が入っていた輸送用の木箱梱包で家具を作ろうと思っています」と続けた。
最後に、今後の予定を尋ねてみた。
「基本は住み続ける予定ですが、一度オンラインで査定に出してみたら買ったときよりも高くついたんです。子どもができたり、コールやおもちの変化に合わせて、住み替えも視野に入れています。ライフスタイルが変わるタイミングに売るのもいいかなと話はしていますね(彩夏さん)」