海外のアパルトマンを再現 イメージを結集して
理想を叶えたマイホーム
実家のあるマンション物件を購入
妻の実家のあるマンションで、たまたま売りに出された物件を発見。すぐに購入してリノベーションに着手した住友さんご夫妻。
「横浜市内で探していたのですが、ここなら周りの環境もマンション内のことも分かっていて理想的でした。今も親が住んでいるので、子育てにも協力してもらえるんです」
共働きで忙しく毎日を送っているため、リノベーションは物件探し、契約からワンストップで任せられるnuリノベーションに依頼。
「壁が壊せるかどうかなど、プロに確認しながら購入を決められたのが良かったです。希望の間取りがあるのに、後から実現できないことに気づくのでは意味がないと思うんです」
妻の美喜さんは、リノベーション前からピンタレストなどで好みの部屋をチェックするなど、インテリアに興味があったそう。
「子どもの頃から母とリサイクルショップや輸入雑貨ショップを回ったりするのが好きでした。アメリカ映画に出てくるお家に惹かれることが多くて。この家は、これまでにインプットしたイメージがベースとなっています」
“見せると隠す”のバランスを大切に
最優先事項は、リビングダイニングをできるだけ広く取ることだった。
「私たちの生活スタイルはリビングが中心なんです。個室は最低限の広さでいいこと、できるだけ廊下をつくりたくないことなどを、デザイナーさんにお伝えしました」
約25帖ある広々とした空間は、床に無垢のオーク材を張ったリビングと、塩化ビニールタイルを張ったキッチン&ダイニングにゾーニング。リビング側にはオープンな壁面収納を設けた。
「ネットフリックスの“ドリームホーム”を見て、本棚をつくりたいと思ったんです。収納は扉のある最下段と、その上のカゴの中だけにして、上の方は飾ることを楽しんでいます」
3Dをつくりシュミレーションして小物を配置。ディスプレイも徹底的にこだわった。
「大切にしたのは“見せると隠す”のバランスなんです。できるだけ生活感をなくしたかったのでパントリーを設け、水廻りも工夫しました」
アーチ型の開口のある仕切りのない洗面室は、床をヘリンボーン張りに。LDKに絵のように溶け込んでいる。
「床は3Dで色や素材を替えてみたりして、色々と検討しました。でもダイニングと同じ塩ビタイルを使っても、張り方を替えるだけで表情が変わると気づいたんです。ゲストも使う場所なので、生活感が出ないようランドリーも切り離しています」
バスルームを真ん中に挟み、ベランダ側にランドリーを。こちら側には引き戸を付けているので、来客時には隠すこともできる。
様々な事例を参考にデザイン
キッチンエリアはシステムキッチンを採用してコストダウンを図りつつ、ゆとりが持てるようにアイランド型の作業カウンターを造作。
「作業カウンターも画像検索してデザインを考えました。天板には人造大理石を考えていたのですが、コストがかさむのでメラミンを採用しました。機能的にはKEYUKAのゴミ箱が3つ入るように設計しています。インスタでおしゃれな整理収納アドバイザーさんをフォローしては、アイデアをもらっていますね」
作業カウンター上の照明は、フリッツ・ハンセンのCARAVAGGIO。赤いコードが白い空間にアクセントとなっている。
「スチールシェードの照明にすることで、部屋全体がほっこりしすぎず、締まってくると思うんです。他にも真鍮のスポットライトなど、所々にアクセントを効かせています」
大きめの白の正方形のタイルを貼った壁面に、真鍮のスポットライトがスタイリッシュ。
「タイルは普通に並べると目新しさがないと思い、ランダムに貼ってもらいました。目地をグレーにしているので、1枚1枚がはっきりします。ひとつひとつを決めるのにとても悩んだのですが、好きな事例を参考にして決定しました。特にピンタレストのスタジオマギーに出てくる家が素敵で、作業カウンターは参考にして造ってもらいました」
廊下代わりにWTCを
玄関は将来の子ども部屋を若干狭くして、広めに取った。玄関三和土をあがるとすぐに子ども部屋、そしてガラスの扉を入ると左手に、寝室に繋がるウォークスルークローゼットがある。
「WTCの入り口もアーチ開口にして、内側にカーテンをつけました。仕切りがなくても閉じれば隠すことができます」
寝室への通路をWTCとすることで、廊下をなるべく減らすことにも成功。その奥の寝室は、夫・泰介さんが選んだモスグリーンのアクセントウォールが癒される雰囲気。
「ヘッドボードのあるベッドは場所を取ってしまうので、クッションをボード代わりにしています。これも海外のベッドメーキングを参考にしました」
将来的には部屋を分けられるよう、ドアを予め2つ設けた。寝室の一部は、今は泰介さんのリモートワークスペースとして活用している。
「今まで見てきたデザインを結集して完成させたので、とても満足しています。現在の生活動線や、子どもが大きくなっても帰宅後は必ずリビングを通って顔を見せてくれる間取りなど、将来的な暮らしも考えました。でも、プランを立てること自体がとても楽しかったので、資金があればまたやりたい、そんな気持ちもありますね(笑)」