建築家の部分リノベ優雅に曲線を描く
本棚が主役の家
リノベ済み物件を自分好みにアレンジ
建築家の風間 健さんは、2歳を迎える男の子と家族3人で暮らす。窓の外に行き交う、様々な顔の列車に男の子は夢中だ。
このスカイツリー近くの家は、リノベーション済の部屋を購入し、自分らしさを叶えるリビングを中心に再リノベーション。キッチンと洗面バストイレ、2つの個室は手を加えずにそのまま残した。
「自分の本業の建築の仕事は大型プロジェクトが中心なので、住宅の設計とは勝手が違います。学生時代の後輩の『hamsand.studio(ハムサンドスタジオ)』の伯耆原 洋太と共に設計を進めました」。
曲線を描く窓に沿うように、リビングを蔵書がグルリと取り囲む。
「蔵書を仕舞い込まず、本に囲まれて暮らす生活をしたいと考えました」。
棚板の集成材の積層面が美しい。
「天井に近い棚板は厚みのあるものを使いました。棚板の厚みのピッチを揃えるか変えるか最後まで悩みましたが、厚くすることでLEDも仕込めましたし、円形の棚の存在感も増したので、厚くして良かったと思います」
それぞれのワークスペースを確保
夫婦二人のそれぞれのワークスペースを確保しつつ、他に独立した個室が2部屋。豊かな空間は62㎡とは思えない広がりを感じる。
リノベ済みの場所と、新たに手を加えた空間をはっきりと分けることで、リノベのコストを抑えることにも成功。水回りの設備はそのまま生かしている。
見せる収納&隠す収納
「リビングの仕切りはドアではなく、カーテンを使っています」
空間がゆるやかに、フレキシブルにつながる。
「妻のためのワークスペースがありますが、今はまだ子どもが小さいのでリビングのダイニングテーブルで仕事をすることが多いようです」
お子さんの成長に合わせ、部屋の使い方もゆるやかに変わっていくはずだ。
「この家のプランを考える時、僕も妻も本と服が好きなので、それらをどう収納するかが課題でした。
本に囲まれて暮らしたいという希望を叶えるため、本は見せて収納し、服はクローゼットに仕舞って収納することにしたのですが、そのプランが上手くいき、とても満足しています」