既存を活かして部分リノベーション 自然光の差し込む明るい廊下と、 親子で造ったDIY家具が彩る住まい。

既存を活かして部分リノベーション自然光の差し込む明るい廊下と、
親子で造ったDIY家具が彩る住まい。

リフォーム済みの間取りを活かして部分リノベ。

板井亜沙美さんは、フリーランスのデザイナー兼イラストレーター。2020年にこのマンションを購入。旦那様と5歳の衣都ちゃんの3人で暮らしている。
「以前は今の半分ほどの広さのマンションで、2人暮らしをしていました。子どもができたタイミングで、「手狭になるから広い家に住みたいね」と夫と話し合い、引っ越しを決意。理想は平屋の一戸建てでしたが、都内に住むことが絶対条件なので予算的に難しい。それならリノベーションで自分たちの好きな住まいを作ろうと、マンション探しをはじめました」と話す亜沙美さん。
それから半年かけて30軒ほど内見。しかし、いい物件には出会えず、出産も近づいていたことから、一度は物件探しを中断した。
「出産後、売買物件情報のサイトで偶然この物件を見つけました。前のオーナーさんが数年前に大規模なリフォームをして、間取りをガラッと変更。これまでに見たことのない珍しい間取りが、ちょうど自分たち好みでした」と続けた。
出産前から親身に話を聞いてくれた「EcoDeco」のスタッフに再度連絡。もとの間取りを生かしながら、部分的にリノベーションすることに決めた。

築36年、総面積は約81㎡。

築43年、総面積は約81㎡。

キッズスペースから、部屋全体を眺めて。

キッズスペースから、部屋全体を眺めて。

ベランダ側から、LDKを眺めて。

ベランダ側から、LDKを眺めて。

キッチンのコンロ周りには、スパイスや調理器具が並ぶ。

キッチンのコンロ周りには、スパイスや調理器具が並ぶ。

テーブルの上には、雑貨を飾るための小棚を造作。

テーブルの上には、雑貨を飾るための小棚を造作。

英国ヴィンテージ「Nathan」のダイニングテーブルは「Rocca」で購入。

英国ヴィンテージ「Nathan」のダイニングテーブルは「Rocca」で購入。

ペンダントライトは、千駄ヶ谷の「CEROTE ANTIQUES」で購入した。

ペンダントライトは、千駄ヶ谷の「CEROTE ANTIQUES」で購入した。

明るい窓際にある廊下が、お気に入りの場所。

板井邸は角部屋で、L字を横に倒したような形状だ。L字の内側は全面がバルコニーに面していて明るい。リビングの窓からは外壁が見え、どこか戸建てのような雰囲気も感じられる。
「特に気に入っているのは、バルコニー沿いの廊下です。大抵の家では、スペースの都合で廊下を暗いところに造って通るだけの場所になる。でもこの家では明るい窓側に廊下があって、それが縁側のようでとても気持ちいいんです。また、廊下についていたレトロな雰囲気の照明は、他の部屋とのアンバランスさが面白いなと思って、そのまま残しました」
10㎡ある広いキッチンも、亜沙美さんのお気に入りの場所だ。
「当初は広さを持て余しそうだと感じていましたが、キッチン内に小さめのテーブルを置いて、食事もできるようにしたら良いのでは?と考え方を変えました。壁に下地を入れてもらい、雑貨を飾れるような棚を造りつけ、テーブルを置いたら、理想的なダイニングキッチンになりました」
システムキッチンは既存利用しながら、戸棚の面材をラワンに張り替えるなど、ところどころに自分たちらしさをプラス。
「ゼロからリノベーションしていたら、きっと “こうはならなかった” 間取りや素材の選び方。それらをあえて活かしながら造っていけたことで、唯一無二の空間になったと思います」

リビングの一角にある子供スペースと作業机。

リビングの一角にある子供スペースと作業机。

机や本棚、収納などは全て亜沙美さんの父がDIYしたもの。

机や本棚、収納などは全て亜沙美さんの父がDIYしたもの。

亜沙美さんの作業用スペース。

亜沙美さんの作業用スペース。

木製のドールハウスもお父様のDIY。ハウス中の小さな家具まで手作り。

木製のドールハウスもお父様のDIY。ハウス中の小さな家具まで手作り。

床材を切り替えて、キッズスペースとリビングを緩やかにゾーニング。

床材を切り替えて、キッズスペースとリビングを緩やかにゾーニング。

ラタンとチークを組み合わせた北欧風のチェストはDIYしたもの。

ラタンとチークを組み合わせた北欧風のチェストはDIYしたもの。

家具は亜沙美さんがデザインをして、お父様に制作を依頼。

家具は亜沙美さんがデザインをして、お父様に制作を依頼。

娘がデザインし、父がつくるオリジナル家具。

板井家にある家具は、ほとんどが亜沙美さんのお父様が手作りしたものだ。亜沙美さんが次々に浮かぶ家具のアイデアをイラストレーターで書き起こし、父にオーダーするのがいつもの流れ。
「父に家具造りをお願いするようになったのは、一人暮らしの頃からです。一人用サイズの家具がなかなか見つからなくて父に相談したところ、いい感じに作ってくれたんです。それ以来、事あるごとに作ってもらっています。仕事はサラリーマンでエンジニアをしていましたが、どんどん上達して今ではプロ顔負けの出来栄え。最近は道具にもこだわっていて、父への誕生日プレゼントには工具を贈っているほど(笑)」
また、夫婦ともに古いもの好きという板井家。父の作った家具と馴染むように、ヴィンテージショップで探した雑貨や照明が住まいを彩っている。護国寺の骨董市で探すのが定番だそうだ。
「目利きのバイヤーがセレクトしたものがセンスよく並ぶ雑貨店も好きですが、素朴な骨董市では掘り出し物を見つける時間が楽しいんです。ビビっとくるものが見つかるたびに、自分の好きなものの輪郭がはっきりしてくる。それらをどうレイアウトしていくか? そうやって、この家での暮らしを楽しんでいます」と笑顔で締め括った。

和室は既存利用。収納は障子から木製扉へ変更。

和室は既存利用。収納は障子から木製扉へ変更。

エアコンがあった部分に、DIYで神棚を造作。

エアコンがあった部分に、DIYで神棚を造作。

窓に面した明るい廊下は、お気に入りの場所。

窓に面した明るい廊下は、お気に入りの場所。

10.5㎡の書斎は、2人並んで作業ができる広さ。

10.5㎡の書斎は、2人並んで作業ができる広さ。

デスクの反対側にある本棚には、仕事で使う資料が並ぶ。

デスクの反対側にある本棚には、仕事で使う資料が並ぶ。

玄関土間とキッチンの間には通路を設けた。

玄関土間とキッチンの間には通路を設けた。

玄関土間には3枚の板を渡して靴棚を造作。

玄関土間には3枚の板を渡して靴棚を造作。

リノベーションは、「EcoDeco」が担当。

リノベーションは、「EcoDeco」が担当。

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