人生で3回目のリノベーション 色や質感をていねいに重ねて 統一感のある上質な空間に

人生で3回目のリノベーション色や質感をていねいに重ねて
統一感のある上質な空間に

新築のマンションを入居前にリノベーション

2024年に西新宿の新築タワーマンションを購入したOさん。新築でありながら、入居前にリノベーションを行う前提で物件を選んだという。Oさんは「入居にあたって自分好みにリノベーションするつもりで購入しました。リノベーションは、これまでもお願いしてきたFINDさんに依頼しました」と振り返る。

実は、Oさんがリノベーションに取り組むのは今回で3回目。最初のきっかけは、横浜で中古マンションを購入したことだった。「リフォーム前提で物件を買ったものの、どこに依頼したらいいかわからなくて。何社かに『こんなことがしたい』というぼんやりした要望を伝えたところ、最も印象に残ったのがFINDさんの提案でした」。このときのFINDによるリノベーションが満足いくものだったことから、その後みなとみらいの物件に住み替えた際にも、再びFINDにリノベーションを依頼したという。「コロナ禍でリモートワークが中心になったこともあって住み替えたのですが、その後はむしろ出社がメインになってきて。だったらオフィスに近い方がいいかなと考えるようになりました」。

そうして選んだのが、西新宿のタワーマンションだった。「広さはトランクルーム含めて60㎡ほどです。少し梁が気になるところはあったのですがサイズとオフィスへの距離、生活利便性加味して選択しました」。

これまでの2度の住み替えで、リノベーションによって住まいの心地よさが向上することを実感してきたOさん。今回も購入後にFINDに連絡し、3回目となるリノベーションがスタートした。「担当の守谷さん、デザイナーの齊藤さんとは長いお付き合いなので、好みや暮らし方もわかってくださっています」。

玄関から廊下を進むと、透明な建具越しにホールが現れる。右側にLDK、左手に寝室がある。建具は全て透明なものに変更した。

玄関から廊下を進むと、透明な建具越しにホールが現れる。右側にLDK、左手に寝室がある。建具は全て透明なものに変更した。

ドイツのKareのシェルフに、大切にしている雑貨などを飾っている。シェルフや照明なども、FINDに相談しながらOさんが選んだ。

ドイツのKareのシェルフに、大切にしている雑貨などを飾っている。シェルフや照明なども、FINDに相談しながらOさんが選んだ。

ホールのペンダントライトにはNEW LIGHT POTTERYの照明を採用。住まい全体のトーンをベージュで統一する一方、ホールの壁面にはグリーンの大判タイルを用い、空間にさりげないアクセントを与えている。

ホールのペンダントライトにはNEW LIGHT POTTERYの照明を採用。住まい全体のトーンをベージュで統一する一方、ホールの壁面にはグリーンの大判タイルを用い、空間にさりげないアクセントを与えている。

リビングの床タイルは既存のものを活かしつつ、玄関ホールには新たにタイルを追加。既存の雰囲気に近い素材を選びながら、空間のつながりを意識して仕上げた。

リビングの床タイルは既存のものを活かしつつ、玄関ホールには新たにタイルを追加。既存の雰囲気に近い素材を選びながら、空間のつながりを意識して仕上げた。

円形の大理石テーブルと椅子は、新たに選んだもの。天板はキッチンや洗面のカウンターと色調を揃えている。

円形の大理石テーブルと椅子は、新たに選んだもの。天板はキッチンや洗面のカウンターと色調を揃えている。

クロスや照明、家具類の色や質感を揃えることで、統一感のある空間になる。

クロスや照明、家具類の色や質感を揃えることで、統一感のある空間になる。

床のタイル、ラグ、ソファ、テーブル、椅子、それぞれがバランスよく調和している。

床のタイル、ラグ、ソファ、テーブル、椅子、それぞれがバランスよく調和している。

キッチンは既存の吊り戸棚を取払い、壁面をパネル張りに。キャビネットにはベージュのシートを貼って仕上げた。

キッチンは既存の吊り戸棚を取払い、壁面をパネル張りに。キャビネットにはベージュのシートを貼って仕上げた。

日常に非日常をとり入れる

Oさんが今回のリノベーションでテーマとしたのは、日常の中に非日常を取り込むこと。アイデアの源となっているのは、旅行や出張で訪れる海外の街の風景やホテルの空間だ。そうした体験からヒントを得ながら、好きなデザイナーの世界観を住まいに取り入れていった。

リノベーションのプランは、Oさんの希望をベースに、FINDの守谷さんやデザイナーの齊藤さんと丁寧に対話を重ねながら練り上げていった。もともとの間取りは、廊下に面してLDKと個室が2室並ぶ2LDK。今回のリノベーションでは、LDKに隣接する個室の一部を、廊下に続くホールへと変更した。「もともとLDKの隣の個室は細長くて使いづらそうだなと思っていました。FIND さんからはLDKと個室をひとつながりの空間にしてLDKと書斎として広く使う提案もいただきました。そうして考えていく中で、海外のお店の門構えというか、ガラスのショーケースみたいな非日常感を取り入れられないかと考え、そこからホールのアイデアを出していただいたんです。書斎はLDKと一体化させず、リビングから出入りする動線へと変更しました」。

廊下に面したホールは、この住まいの「顔」となる場所であると同時に、LDKと寝室への入口も兼ねている。建具を透明にすることで廊下側に光を取り込み、奥へと続く空間への期待感を高める仕掛けとした。「ホールは面積にすると数㎡ほどですが、FINDさんは壁の反対側に収納を設けるなど、住みやすさのための工夫も盛り込んでくれました。よく見るとかなり複雑なプランだと思うのですが、表面はすごくすっきりしていて、その複雑さが見えない点が気に入っています」。

キッチンからリビング・ダイニングを見る。壁付テレビの上の天井に間接照明を埋め込んでいる。

キッチンからリビング・ダイニングを見る。壁付テレビの上の天井に間接照明を埋め込んでいる。

リビングの壁の角にアールをつけ、柔らかな雰囲気を演出。住まいの各所にOさんのコレクションであるイッタラの「バード バイ トイッカ」が飾られている。

リビングの壁の角にアールをつけ、柔らかな雰囲気を演出。住まいの各所にOさんのコレクションであるイッタラの「バード バイ トイッカ」が飾られている。

書斎はLDKと一体化させず、リビングから出入りする動線へと変更している。書斎への扉を閉じると、壁の一部のようになり目立たない。

書斎はLDKと一体化させず、リビングから出入りする動線へと変更している。書斎への扉を閉じると、壁の一部のようになり目立たない。

書斎への扉を開けたところ。テレビは壁付けにして、すっきりと。カーキ色のテレビボードは、アクタスで購入したもの。

書斎への扉を開けたところ。テレビは壁付けにして、すっきりと。カーキ色のテレビボードは、アクタスで購入したもの。

リビングから出入りする書斎。ホールの裏側部分に大きな収納を新設した。デスクはサイズのほか、天板や脚を選べるセミオーダー品。

リビングから出入りする書斎。ホールの裏側部分に大きな収納を新設した。デスクはサイズのほか、天板や脚を選べるセミオーダー品。

インテリアも含めて空間に統一感をもたせる

これまでと同様、今回の住まいづくりでも空間全体の統一感を意識したというOさん。インテリアの方向性については、新築マンションの仕様を活かしながら、それに合う素材をFINDが提案する形で進めていった。打ち合わせでは、壁紙や床材、家具のファブリックなどのサンプルを並べ、組み合わせを検討していくのがいつものスタイルだ。「どの素材をどういう色で、どう使うかを考える時間が一番楽しいですね」。

さらに今回の住まいでは、空間の中にさりげない変化を加えている。「麻布台ヒルズに行ったときに、壁が波打っていたり、角が丸くなっていたり、よく見ると普通ではないディテールがたくさんあったんです」。そうした体験からヒントを得て、リビングの壁の角にアール加工を取り入れたほか、玄関ではタイルの貼り方に工夫を施した。

現在の住まいに住み始めてからは、約1年が経つ。「思い立ったらオフィスに行けるし、思い立ったら帰れる。時間をすごく有効に使えるようになりました」。素材やディテールを丁寧に積み重ねながら生まれた住まいは、日常の中に小さな高揚感をもたらす空間となっている。

廊下からホールと寝室を見る。寝室の床はフローリングとし、素材の切り替えによって空間に区切りをもたせている。

廊下からホールと寝室を見る。寝室の床はフローリングとし、素材の切り替えによって空間に区切りをもたせている。

ホテルライクな寝室。シーリングライトはレ・クリントのもの。

ホテルライクな寝室。シーリングライトはレ・クリントのもの。

洗面の壁面をタイル張りに変更して、鏡や照明を新たに設けている。

洗面の壁面をタイル張りに変更して、鏡や照明を新たに設けている。

トイレの壁面のタイルにはグリーンを採用し、空間にさりげない彩りを添えている。

トイレの壁面のタイルにはグリーンを採用し、空間にさりげない彩りを添えている。

リズミカルに配した照明が、壁面のグリーンのタイルを照らす。

リズミカルに配した照明が、壁面のグリーンのタイルを照らす。

玄関については、これまでリノベーションした3軒とも壁の片側を木目、もう片側をグレーやベージュ、白系の壁紙とする構成を採用してきたという。今回の住まいでも、その組み合わせが踏襲されている。

玄関については、これまでリノベーションした3軒とも壁の片側を木目、もう片側をグレーやベージュ、白系の壁紙とする構成を採用してきたという。今回の住まいでも、その組み合わせが踏襲されている。

玄関の壁面のタイルは、表面がフラットなものから波打つものまで3種類を張り分け、空間に豊かな表情を生み出している。3種類のタイルは平田タイルのもの。

玄関の壁面のタイルは、表面がフラットなものから波打つものまで3種類を張り分け、空間に豊かな表情を生み出している。3種類のタイルは平田タイルのもの。

玄関ドアを開けると、白とベージュでまとめられた空間の奥にホールが見える。

玄関ドアを開けると、白とベージュでまとめられた空間の奥にホールが見える。

玄関にも、イッタラの「バード バイ トイッカ」が飾られている。

玄関にも、イッタラの「バード バイ トイッカ」が飾られている。

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