ハンス J. ウェグナーの名作チェアウェグナー×カール・ハンセン&サン
最初期の名作4選
60年以上に渡りYチェアの愛称で親しまれてきたCH24をはじめ、ハンス J. ウェグナーがカール・ハンセン&サン社のためにデザインした最初期モデルCH22、CH26、CH24、CH25を特集。構造を重視した美しいフレームや絶妙な座り心地のペーパーコードシートを特徴とするウェグナーの傑作をご紹介。日常使いの椅子を工芸の域にまで高めたウェグナーのデザインと、そのフォルムを可能にするカール・ハンセン&サンの伝統に培われた職人技に注目。
HANS J. WEGNER × CARL HANSEN & SON
20世紀を代表する家具デザイナー、ハンス J. ウェグナーと、1908年創業のデンマーク家具メーカー、カール・ハンセン&サンの協働が1949年スタート。カール・ハンセン&サン社2代目CEOホルガー・ハンセンがウェグナーの椅子の感銘を受けたことがきっかけで始まり、意気投合した2人は4種類の椅子、CH22、CH23、CH24、CH25のプロトタイプを完成させた。Yチェアの愛称で知られるCH24は、翌1950年から60年以上に渡り生産が継続され、世界中で愛され続けている。
《CH24》
ハンス J.ウェグナーの代表作で、Yチェアの愛称で知られるCH24は、かねてから中国明時代の椅子の研究に取り組んでいたウェグナーが1950年に完成させた美しい彫刻的なフォルムを持つダイニングチェアで、背もたれとアームを兼ねた美しい曲線フレームと、絶妙な座り心地のペーパーコードシートが特徴。Yチェアの由来は背板のY字形から、また、ヨーロッパではこの部分が鳥類の胸骨に似ていることからウィッシュボーンチェアとも呼ばれている。ビーチ・オーク・チェリー・ウォルナットの無垢材、オイルフィニッシュ・ソープ仕上げなど、座面はナチュラル・ブラックペーパーコードから選べる。CH24 COLORSは、Yチェア誕生60周年を記念して2010年に発表されたアニバーサリーカラー12色も含め25色展開。カラーによってペーパーコードシートが際立って見えたり、上品に馴染んで見えたり、さまざまな表情が楽しめる。
100を超す工程を経てつくられるYチェア
フレームは無垢材、シートはペーパーコードを使い、100以上もの製作工程を経てつくられている。特徴的な背板は3層の積層板をY字形に切り抜いてつくられたもので、このパーツが背もたれをしっかり支える。背とアームを兼ねた曲線フレームは、ジョイントなどを一切使わず、一本の部材をスチームを用いて丁寧に曲げ木加工されている。ほどよい弾力が心地よいシートは、一脚あたり約120mものペーパーコードを使って熟練職人の手作業で1時間近くかけて編み上げられたもの。
《CH22 CH26》
ウェグナーがカール・ハンセン&サンのためにデザインした最初期モデルCH22とCH26が復刻。CH22は、1950年にデンマークで開催された「Købestævnet展示会」で発表されたラウンジチェア。有機的な曲線を描くアームと封筒の裏面にある対角線を描くような模様が施されたペーパーコードシートが特徴で、フィンガージョイントや木製クサビなど、随所に職人の美しい手仕事が見れれる。CH26は、CH22と同じ時期にデザインされたものの、生産されることのなかった幻の椅子。2014年頃にウェグナーの娘によってドローイングが発見され、66年の時を経て復刻された。オーク・ウォルナット・2つの素材のコンビネーション、数種類の仕上げ、ナチュラル・ブラックペーパーコードから選べる。
《CH25》
CH25は、1950年に発表されたウェグナーの初期モデルのひとつで、背と座に施されたペーパーコードの美しさに目を奪われるラウンジチェア。ペーパーコードを家具に使用するという斬新なアイデアは、戦中の物不足から生まれたウェグナーの案だった。美しく張り込んだ背と座は、400mものペーパーコードを熟練職人が約10時間かけて仕上げられる。オーク・スモークドオークの無垢材、数種類の仕上げ、ナチュラル・ブラックペーパーコードから選べる。ナチュラルペーパーコードはカジュアルかつクラシカルな風格、ブラックペーパーコードはシンプルでモダンな印象。
カール・ハンセン&サン フラッグシップ・ストア
東京都渋谷区神宮前2-5-10 青山アートワークス1・2F
03-5413-5421
商品価格は、2016年時点、消費税別の本体価格です。