島根の伝統、石見焼の蓋付鉢蓋物という
モダンな器
江戸時代より島根県江津市に伝わる石見焼。焼成するまで分からない釉薬の濃淡や、表面に現れるやきもの特有の土肌が楽しめる、モダンな石見蓋付鉢を特集。蓋付の鉢は、常備菜や調味料を保存容器として、また、温かい料理を温かいまま提供できる心遣いの器として食卓を飾る。
「蓋物」という日本古来の器
伝統的なのにモダンな印象の石見蓋付鉢。蓋付きの鉢は日本特有の器のカタチで、昔から日本料理でよく使われてきたもの。温かい料理を温かいまま提供できる心遣いの器であり、常備菜や調味料の保存にも向く万能な器として愛用されている。なんといっても、蓋を開けるその瞬間の愉しみやわくわく感が、より一層料理を引き立ててくれる。煮物や漬物はもちろんのこと、熱々のシチューやスープ、リゾットを入れてそのままテーブルに出すことも。ティータイムには、お菓子やナッツ、チョコレート、フルーツを。小ぶりな3寸平鉢は、調味料やバター、梅干し、塩昆布、山椒にぴったり。石見焼の土でつくたれた陶器は、耐水性、堅牢性に優れるので、ぬか漬けなど漬物容器にも向く。漬物などの常備菜は、器の中で一晩寝かせると、うまみが増し、旬の野菜をより美味しく頂くことができる。和食だけでなく洋食、中華、エスニック料理など、どんな料理にもすっと馴染む。また、普段の食卓からおもてなし料理、保存容器まで幅広く活用できる。
日本の伝統色
コロンと愛らしいフォルムを引き立てる品格のある色合い。とろりとした温かく洗練された白色のニュアンスが魅力の藁灰釉、釉薬の濃淡が個性的な深い藍色の呉須、限りなく黒に近い深淵な黒飴釉、美しい貫入が表れる枯草色の透明釉など、柔らかな土肌が創り出す日本の自然な色合いが特徴。
80年の歴史を持つ嶋田窯
江戸時代より、島根県江津市を中心とした石見地方に伝わる「石見焼(いわみやき)」。最盛期の石見地方には100軒もあったと言われる窯元も現在では7件のみに。「嶋田窯」は、石見焼本来の味わいを表現できる「登り窯」による製法にこだわり続けている唯一の窯元。山の斜面を利用し、細長い部屋を数室連続させ、次々に室内の容積を大きくし余熱を利用しながら焚き上げていく登り釜は、大量の燃料を使い、1200~1300度という高温で丸2日間掛けて焼き上げるため、手間と時間が掛かるが、石見焼独特の色や焼きムラを生む。焼成するまで分からない釉薬の濃淡や、表面に現れるやきもの特有の土肌がひとつひとつ異なる個性として魅力になる。
彫刻のような陶器のサイドテーブル
耐久性に優れ堅牢度の高い石見の土を使ったサイドテーブルが、TIME & STYLEと嶋田孝之氏の協働でつくられた。石見焼は、水がめや貯蔵用の壺などの産地として知られ、大物をつくる技術が継承された。陶器の家具は、“大物を得意とする職人の手によって、身近な製品をもう一度生み出してもらいたい”という思いで生まれたもの。ろくろによって生み出される、円筒状を限りなく抽象化した独特な彫刻のようなフォルムが魅力。リビングやダイニングはもちろん、ベッドサイドのテーブルとしても。また、庭やバルコニーなど外部空間にも使える。
TIME & STYLE MIDTOWN
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