リノベーションの際に、大きな改修をしなくても、照明やスイッチ、ドアノブなどの細部を整えることで部屋の印象は美しく変わるもの。そこで今回は、海外のリノベーションパーツを専門に扱うオンラインショップとして、2014年にオープンしたGENERAL VIEWを特集。インダストリアルな照明、バウハウススタイルのドアノブ、機能とデザインが両立したスイッチ類など、日本で目にすることがなかった質実剛健な海外のパーツが揃うことで、デザイン関係者や建築のプロの間で注目を集めています!
PENDANT LIGHTS BY BOLICHWERKE
ドイツの老舗照明メーカー、ボーリッヒベアケのインダストリアルランプ。ゲージ付きのペンダントライトは、琺瑯製ランプの原型ともいわれるベルリンに、ガラスカバーとワイヤーのゲージが付いた無骨な雰囲気。シーゲン・ブレアライダースは、伝統的な鋳造技術でつくられた
オーセンティックな照明で、ペン先のように尖ったガラスカバーが印象的。EBOLICHTシリーズは、創業当時の製品を復刻したコレクションで、モデル名には、それぞれドイツの街の名前が付けられ、インダストリアルランプの代名詞ともいえる照明がラインナップされている。
WALL & CEILING LIGHTS BY LINDNER
ドイツを代表するバウハウスのデザイナー、ヴィルヘルム・ヴァーゲンフェルトが手がけたリンドナー社のヴィンテージライト。曲線美が目を引くシンプルなライトは、天井と壁に取り付けが可能で、当時から幅広く使用された。
1958年に発表されたウォールライトは、左右にオパールグラスのシリンダーを配置したデザインで、真横から見ると、シリンダーは下を向き、明るさにも配慮されたことが伺える。アムステルダム市立美術館に収蔵されている。
SWITCH SYSTEM BY LEVITON & RACO
無骨なルックスがかっこいいアメリカ製のスイッチ類。レヴィトン社のコンセントカバーは、白い樹脂プレートに、“COMPUTER ONLY”と刻印された潔いデザイン。カバーとコンセントは別売りで、組み合わせは自由。
ラコ社のコンセントボックスは、屋外での使用を前提に設計されているため、雨水の侵入を防止するバネが内蔵され、コードを抜くと自動的に蓋が閉まる。「デザインは、機能に従う」を実践したようなインダストリアルなデザイン。
DOORHANDLES BY TECNOLINE
バウハウスを代表するデザイナーが手がけたハードウエアをリプロダクトする、テクノライン社のドアハンドル。ヴァルター・グロピウスがデザインした鍵付きドアハンドルは、1923年にS.A.ロエヴィ社が製作し、バウハウス・デッサウ校でも使用された名作。
ウィーンの哲学者、ルートヴィヒ・ヨーゼフ・ヨーハン・ヴィトゲンシュタイン が姉の家の設計のために1925年ころにデザインしたドアハンドルは、ドアの表裏でハンドルの形状が異なる。現在、これらのリプロダクトが許されているのはテクノライン社のみ。
DOOR LOCK BY WALLEBROEK
真鍮製ハードウェアを製造する最大級のマニファクチャー、ヴァレブルクのドア用ロック。アール・デコ以降の1930年代のスタイルを元に、時代を感じさせない当時のデザインをリプロダクションしたAuthenticシリーズのひとつ。
プレートは、使用可能・使用中を、オランダ語のVRIJ・BEZETで表示。また、裏面のカラー表示(赤・緑)に変更することもできる。使い続けられる変わらぬデザインとシンプルな構造が魅力。オランダ製。
UTILITY SINK BY QUANTEX
ドイツやオランダの公共施設などで、よく見かけるクウァンテックス社のユーティリティー・シンクは、バウハウス・デッサウ校の元寄宿舎で現在、ホテルとして開放されているスペース
でも使用されている。広く使用される要因は、琺瑯のシンクが、堅牢で衛生的であるため。従来のホワイトモデルに加え、2018年からブラックも登場。
ENAMEL HOOK & SOAP DISH BY THPG
ドイツ、THPG社の琺瑯アイテム。1910年設立の琺瑯メーカー W. Ischenbeck & Co. からTHPGが経営を引き継いで、当時のオリジナルモデルを再現したもの。黒い琺瑯コートフックは、3本のフックが可動するため、衣類を重なることなく掛けることができる。
琺瑯のソープディッシュは、清潔感のあるホワイトをリコメンド。継ぎ目のない美しい仕上がりは、鋳型から取り出してから、すべての工程を伝統的な手作業のみで制作されるため。琺瑯シリーズは、衛生的で丈夫という素材の特性から、病院や公共施設でも使用されてきた。
VINTAGE HOOK
ホテルやレストランで使われていた、ダイカストによるヴィンテージフック。長年愛されてきたオーセンティックなデザインは、現代の空間にも調和するにも関わらず、海外でも現行品ではなかなか製造されない。
そのため、GENERAL VIEWでは、ダイカスト(アルミニウムを鋳型に流し込んで成型)によるアルミニウム製のヴィンテージフックを、定番アイテムとして展開し続けている。フランス製ヴィンテージ。
VINTAGE TISSUE DISPENSER
1960年代に製造されていたKleenex製のティッシュデスペンサー。かつて、アメリカやヨーロッパのホテルの壁に設置されていたため、壁に取り付けることもできる。
GENERAL VIEWがスタートした2014年から継続しているヴィンテージアイテムで、入荷の度に即完売になるアイテムのひとつ。シンプルなデザインとエンボスのロゴが印象的。アメリカ製。
MANUFACTURES
1911年創業のBOLICHWERKE (ボーリッヒベアケ) は、南ドイツに本社を構える照明器具のスペシャリスト。創業当時から、電気照明や投光器の開発を行い、インテリア照明をはじめ、映画・TVの小道具など、数多くのプロジェクトを手がけている。
1901年創業のLINDNER (リンドナー) は、1955年からヴィルヘルム・ヴァーゲンフェルトを迎え、多くのバウハウススタイルの照明を世に送り出した。現在の住空間にもマッチするリンドナーは、ドイツのみならずアメリカでも注目される照明のひとつ。
アメリカのメーカー、RACO (ラコ) は、主に電気関連のスイッチ、ジャンクション、スチールボックスやそのカバーを展開。すべてのスチール製ボックスは、UL安全規格に基づく評価を受けており、その安全の証としてIT機器やAV機器を始めとする多種多様な機器に使用されている。
1906年設立のLEVITON (レヴィトン) は、小さなランプホルダーの販売からスタートし、現在、レヴィトンのランプホルダーは北米の家庭やオフィスの大半で使用されており、ネットワークコネクション、電気、セキュリティー関連のものまで幅広い商品をラインナップ。
TECNOLINE (テクノライン) は、1979年創設のTecnolumenを経て、2002年に自社工場を併設。ヴァルター・グロピウスをはじめとするバウハウスの著名なデザイナーによるハードウエアのリプロダクトを展開。
1903年創業のWALLEBROEK (ヴァレブルク) は、ドアノブ、ドアハンドル、フック、キャビネットノブからヒンジまで、インテリアに関わる真鍮製ハードウェアを製造するオランダ最大級のマニファクチャー。
2001年、オランダを拠点に設立したQUANTEX (クウァンテックス) は、スチールをエナメル加工したユーティリティシンクの開発を手がけ、2018年より従来のモデルをベースに多色展開をスタート。
1988年の創業以来、1930年代から使用されている伝統的なプロダクトを普遍のものとして提供しているTHPGが、1910年創業のGevelsberg gegründete Firma W.社を傘下に入れることで、バウハウススタイルの琺瑯製品も展開。
GENERAL VIEWでは、2014年の設立以来、照明をはじめ、フック、ハンガー、ディスペンサー、コンテナ、サインプレートなどのヴィンテージアイテムも展開。
ドイツを中心に、フランス、オランダ、アメリカなどから、海外でも入手困難なアイテムが揃う。発売と同時に売り切れが続出する人気コレクションのため、まめなチェックが必要。
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GENERAL VIEW
商品価格は、消費税別の本体価格です。