猫好き建築家が提案人もペットも幸せになる
猫と暮らすアイデア
それぞれの個性に応じた工夫を
猫好きにとって猫はもはや家族の一員。大切な家族が楽しく暮らせてかつ自分も快適でいられる。そんな空間を、猫と暮らして20年弱、現在も4匹と住んでいる「猫と建築社」の中村裕実子さん、幸宏さんに伺った。
「長く一緒に暮らしてきた経験から、猫の動きや嗜好を考え、設計に生かしています。ただ、猫の個性は多様で、やることも好みもバラバラなんです。だから既に飼っている場合には、そのコに会わせてもらったり、ヒヤリングしたりするところから始めます」。
好奇心旺盛か恐がりか、また若いか老猫か、などによっても違ってくる。複数いる場合にはそれぞれのゾーンをつくってあげたり、一緒に遊べる工夫をしてあげたりするのも一考。リノベーション時にも、ちょっとした部屋の見直しにも、取り入れたい猫と暮らすためのアイデアを教えてもらった。
「長く一緒に暮らしてきた経験から、猫の動きや嗜好を考え、設計に生かしています。ただ、猫の個性は多様で、やることも好みもバラバラなんです。だから既に飼っている場合には、そのコに会わせてもらったり、ヒヤリングしたりするところから始めます」。
好奇心旺盛か恐がりか、また若いか老猫か、などによっても違ってくる。複数いる場合にはそれぞれのゾーンをつくってあげたり、一緒に遊べる工夫をしてあげたりするのも一考。リノベーション時にも、ちょっとした部屋の見直しにも、取り入れたい猫と暮らすためのアイデアを教えてもらった。
居場所をたくさん設ける
「1日の間にも室温、湿度、音、日当りなど環境が変化します。どこで過ごしたいか環境によって変わってくるのは人間と同じ。だから色んな場所を用意してあげたいですね」。
生涯を室内だけで過ごす猫たちが退屈しないよう、床材は一種類ではなく、カーペットやフローリング、モルタルなど様々な素材を取り入れて猫の五感を刺激。
「猫と暮らす住宅のベーシックアイテムとしては、まずキャットウォーク、キャットステップ、各部屋間を移動できるキャットスルードアに脱走防止扉です」。
以前住んでいた賃貸住宅の時には、恐がりな猫たちのために、押し入れの一部をお籠もりスペースとして開放し、そこに上がるための階段を取り付けたそう。
「概して高いところにある物陰から辺りを眺めるのが、猫たちは好きです。高所にキャットウォークを設け、その横に籠れる巣をつくってあげると喜びます。押し入れの枕棚のような、人の手が届きにくく、かつ猫が全体を監視できるようなスペースがベストですね」。
キャットウォークには下から飛び乗れる穴を設けたり、飼い主が下から眺めて楽しめるようガラスを使ったり、など細かなアイデアも。
「行き止まりがないように、ぐるぐると回遊できるようにしたり、下からキャットステップを上がってきたところに爪研ぎができる場所を設けたりするのが、猫の好きな動きに合わせた設計です。爪研ぎの場所があることで、家具などをボロボロにされるという人間のストレスも減らせるかもしれません」。
生涯を室内だけで過ごす猫たちが退屈しないよう、床材は一種類ではなく、カーペットやフローリング、モルタルなど様々な素材を取り入れて猫の五感を刺激。
「猫と暮らす住宅のベーシックアイテムとしては、まずキャットウォーク、キャットステップ、各部屋間を移動できるキャットスルードアに脱走防止扉です」。
以前住んでいた賃貸住宅の時には、恐がりな猫たちのために、押し入れの一部をお籠もりスペースとして開放し、そこに上がるための階段を取り付けたそう。
「概して高いところにある物陰から辺りを眺めるのが、猫たちは好きです。高所にキャットウォークを設け、その横に籠れる巣をつくってあげると喜びます。押し入れの枕棚のような、人の手が届きにくく、かつ猫が全体を監視できるようなスペースがベストですね」。
キャットウォークには下から飛び乗れる穴を設けたり、飼い主が下から眺めて楽しめるようガラスを使ったり、など細かなアイデアも。
「行き止まりがないように、ぐるぐると回遊できるようにしたり、下からキャットステップを上がってきたところに爪研ぎができる場所を設けたりするのが、猫の好きな動きに合わせた設計です。爪研ぎの場所があることで、家具などをボロボロにされるという人間のストレスも減らせるかもしれません」。
食事スペースとトイレを快適に
人も快適であるためには、食事スペース・トイレなどの工夫がポイントになる。
「食事スペースには10cm程段差をつけるのがおすすめです。高さがあることで食べやすく、吐き戻しが防げます。掃除がしやすいように床はタイルなどにするのもいいですね」。
段差があると、ごはん皿に埃などが入るのも防いでくれる。置く場所としては、キッチンに近い位置なら給餌も片付けもしやすくて便利。
「トイレ置き場は逆に1段下げておき、モルタルやタイル仕上げにするといいです。トイレ後、爪に挟まった砂がそこで下に落ちて、部屋に持ち込みにくくなります」。
壁の仕上げ材は爪が引っ掛かりやすいクロス仕上げよりも、比較的引っ掛かりにくく部分リペアもしやすい塗装や板張りがおすすめ。
「冷蔵庫置き場は10cm程高くしておくと、おもちゃが下に入り込んで、埃まみれになって出てくる、などということがありません(笑)」。
猫が退屈せず楽しく暮らせて、人も片付けや掃除が楽。長年の暮らしから出たアイデアを活かせば、猫との暮らしがより楽しくなりそう。
「食事スペースには10cm程段差をつけるのがおすすめです。高さがあることで食べやすく、吐き戻しが防げます。掃除がしやすいように床はタイルなどにするのもいいですね」。
段差があると、ごはん皿に埃などが入るのも防いでくれる。置く場所としては、キッチンに近い位置なら給餌も片付けもしやすくて便利。
「トイレ置き場は逆に1段下げておき、モルタルやタイル仕上げにするといいです。トイレ後、爪に挟まった砂がそこで下に落ちて、部屋に持ち込みにくくなります」。
壁の仕上げ材は爪が引っ掛かりやすいクロス仕上げよりも、比較的引っ掛かりにくく部分リペアもしやすい塗装や板張りがおすすめ。
「冷蔵庫置き場は10cm程高くしておくと、おもちゃが下に入り込んで、埃まみれになって出てくる、などということがありません(笑)」。
猫が退屈せず楽しく暮らせて、人も片付けや掃除が楽。長年の暮らしから出たアイデアを活かせば、猫との暮らしがより楽しくなりそう。