自宅でワインパーティー Part1  インテリアにもマッチする ミッドナイトの記念日テーブル

自宅でワインパーティー Part1インテリアにもマッチする
ミッドナイトの記念日テーブル

今日は特別な記念日。でもウィークデーだし普通に仕事がある….。そんな日にも、家に帰ってパートナーや家族と記念日を祝いたいもの。そこで、夜遅くてもさっと用意ができて、おしゃれに見えるメニューを、料理研究家の林幸子先生に教えてもらった。
手軽に用意できるのに、テーブルも華やいで、しかもひと工夫あるものばかり。仕事帰りの記念日には、インテリアを前日までに整えて、こんなメニューで盛り上げてみては。

今回のメニューはパテ・ド・カンパーニュ、エビのアヒージョ、オープンサンド、チーズアラカルト、フルーツカクテル。シャンパンから白ワイン、赤ワインにも合うように、魚、肉を取り入れて構成。

今回のメニューはパテ・ド・カンパーニュ、エビのアヒージョ、オープンサンド、チーズアラカルト、フルーツカクテル。シャンパンから白ワイン、赤ワインにも合うように、魚、肉を取り入れて構成。

スピーディーに豪華な晩餐を

南青山で料理教室「アトリエ・グー」を開くグー先生こと林幸子先生。和洋のカテゴリーにとらわれず、自由な発想でワインに合うメニューを考案することで人気だ。
「仕事のある日、家に帰って記念日を楽しむには、帰宅してすぐに準備できるものがいいですね。数日前に作っておいて、当日は切って並べるだけのメニュー、下ごしらえしておいて、すぐに調理にかかれるメニューがおすすめです。あとは、チーズアソートやカットフルーツなどを活用しましょう。手軽に色んな味を楽しみつつ、テーブルに彩りも添えられますよ」。

普段あまり作らないちょっと手のかかるものは、1品だけ事前に準備しておくことで、特別感も演出できる。手軽にできてワインがすすむ、そんなメニューをご紹介。

意外と簡単、パテ・ド・カンパーニュ

タイムの香りが効いた“田舎風パテ”。まわりの豚バラの脂がしっとりと濃厚なパテを包む。

タイムの香りが効いた“田舎風パテ”。まわりの豚バラの脂がしっとりと濃厚なパテを包む。

フランスの家庭料理として知られる“田舎風パテ”という意味のパテ・ド・カンパーニュ。1週間前から作り置きできるので、週末などに仕込んでおくのがおすすめだ。因みに食べ頃は作ってから2〜3日目なのだそう。
「フランスでは、レバーペーストやピスタチオなど色んなものを混ぜ込んだりして結構複雑ですが、私のレシピは簡単。しかも鋳物のココットを使えば、脂がしみ込んでおいしくできますよ」。
通常はテリーヌ型などを使い焼き上げるが、小ぶりのココットを使えば短時間で火が通ってしっとりと仕上がる。粗熱がとれてから切り分けて、流行りのストーンプレートに載せてサーブしよう。

ディジョンのマスタードやピクルスなどを添えて。パン・ド・カンパーニュ=“田舎風パン”とともにいただきたい。

ディジョンのマスタードやピクルスなどを添えて。パン・ド・カンパーニュ=“田舎風パン”とともにいただきたい。

①玉ねぎのみじん切り1/4個、カットしたしめじ1/4〜1/2パック、1cm四方に切ったベーコン2枚を豚ひき肉180gと合わせる。

①玉ねぎのみじん切り1/4個、カットしたしめじ1/4〜1/2パック、1cm四方に切ったベーコン2枚を豚ひき肉180gと合わせる。

②タイムの葉少々、塩小さじ1/4〜1/3も合わせて、握りこむように混ぜ合わせていく。しっかりと練り込むようにするのがポイント。

②タイムの葉少々、塩小さじ1/4〜1/3も合わせて、握りこむように混ぜ合わせていく。しっかりと練り込むようにするのがポイント。

③ココットのまわりにしゃぶしゃぶ用の豚バラ肉6〜8枚をこぼれるようにはりつける。

③ココットのまわりにしゃぶしゃぶ用の豚バラ肉6〜8枚をこぼれるようにはりつける。

④ひき肉と練り合わせたものをひとまとめにして、バラ肉を敷いたココットの中に入れる。

④ひき肉と練り合わせたものをひとまとめにして、バラ肉を敷いたココットの中に入れる。

⑤豚バラ肉をひき肉のまわりに、包み込むようにかぶせていく。

⑤豚バラ肉をひき肉のまわりに、包み込むようにかぶせていく。

⑥中の空気を抜くように、上から手でギュウギュウと押し込む。

⑥中の空気を抜くように、上から手でギュウギュウと押し込む。

⑦上にタイムを載せ、蓋をして180℃のオーブンで20分。肉が割れないようしっかりと空気を抜くのがポイント。

⑦上にタイムを載せ、蓋をして180℃のオーブンで20分。肉が割れないようしっかりと空気を抜くのがポイント。

グー先生の愛用は及源の南部鉄器。空焚きするなど多少乱暴に扱っても平気。カリッと焼いて旨みを閉じ込める。

グー先生の愛用は及源の南部鉄器。空焚きするなど多少乱暴に扱っても平気。カリッと焼いて旨みを閉じ込める。

さっと作れる、エビのアヒージョ

エビは予め下ごしらえしておく。背わたを取り除き、油でパンっと破裂しないよう、尻尾を斜めに切っておこう。

エビは予め下ごしらえしておく。背わたを取り除き、油でパンっと破裂しないよう、尻尾を斜めに切っておこう。

アヒージョはオイルと具を火にかけるだけなので、手軽にできて重宝するメニュー。ココットで作ればそのままテーブルに出すことができ、便利なだけでなく見栄えもよし。さらに、使うほどに油がしみ込んで、ココットの使い勝手もよくなる。具材にはエビを使えば、色、形ともに美しくパーティー向き、とのこと。オイルにニンニクとローズマリー、タイムなどのハーブを入れて火にかけ香りを移し、尻尾を1節残したエビを入れて熱を通す。
「油は高熱だと劣化して香りも失われるので、ピュアオイルかサラダ油を使い、仕上げにエキストラヴァージンオイルを少し加えるのがいいですね。冷めないうちに熱々のところをいただいてください」。

華を添える、オープンサンド

マスカルポーネチーズ、ブルーベリージャム、生ハム、オリーブ、クルミ、セルフィーユをのせたオープンサンド。

マスカルポーネチーズ、ブルーベリージャム、生ハム、オリーブ、クルミ、セルフィーユをのせたオープンサンド。

見た目にも美しく華やぐオープンサンドは、簡単にできてぜひパーティーに取り入れたいメニュー。2〜3種類で作りがちだが、4〜5種類、色も味も多様なものを盛れば、さらに見た目も味わいも豊かに。
グー先生のアレンジは、生ハムの塩気とジャムの甘み&酸味、ナッツのコクなど、バラバラな味が口の中で混ざりあって絶妙なおいしさ。これ以外にも色々とアレンジしてオリジナルを作るのも楽しい。
「バゲットは1.5cm前後の厚さに切るのが、しっかりしていながら食べやすいですよ」とアドバイス。

手軽で便利なチーズ&フルーツ

カビとセミハードを取り揃え。イチジク、ブドウのドライフルーツで甘みもプラス。

カビとセミハードを取り揃え。イチジク、ブドウのドライフルーツで甘みもプラス。

色んな味が楽しめるカットフルーツ。小さなグラスに、カクテル風に盛りつけたい。

色んな味が楽しめるカットフルーツ。小さなグラスに、カクテル風に盛りつけたい。

色んな種類が少しずつ味わえ、盛りつけるだけで豊かな気持ちになれるので、チーズアソートはおすすめ。チーズと一緒にドライフルーツ、ナッツなども盛り合わせよう。手間のいらないカットフルーツも、アレンジ次第で豪華になる。「夜遅い時間だとケーキは胃に重たい。フルーツならビタミンも摂れて栄養補給ができます。フルーツカクテル風にアレンジすれば、テーブルを華やかにしてくれます」。
調理の手間もコツも不要のパーティーメニュー。次の記念日にはぜひ取り入れてみたい。

林幸子先生。南青山で料理教室「アトリエ・グー」を開催。

林幸子先生。南青山で料理教室「アトリエ・グー」を開催。

厨房には世界各国の塩が。「生徒さんなどにお土産で頂き増えていきました」。

厨房には世界各国の塩が。「生徒さんなどにお土産で頂き増えていきました」。

酒肴から本格料理、デザートまで、料理の著書も多数。

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キッチンには調理器具がたくさん。ネットや合羽橋などで買い揃えるそう。

キッチンには調理器具がたくさん。ネットや合羽橋などで買い揃えるそう。

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