整理収納の仕上げはインテリア 家時間を楽しむために 大切にしたい3つのポイント

視角効果を高めるインテリア家時間を楽しむために
大切にしたい3つのポイント

アジアンテイストからシンプルモダンへ

インテリアコーディネーターの資格を取得した後、整理収納アドバイザー1級の資格も取得したakaneさん。もともとインテリアに興味があり、16年前に建てた注文住宅を、6年前にリノベーションした。
「以前は茶系のアジアンリゾートのようなインテリアでした。でも気分が変わって明るい空間にしたいと思うようになり、リノベーションをすることにしました。1階の間取りは1DKから、壁を壊してリビングを広く取ったLDKへ。以前の面影は全くないですね」。
白い床と壁、天井に包まれた空間はインテリアコーディネーターとしての知識が反映されたもの。こだわったポイントについて聞いてみた。

フォーカルポイントを意識する

「白をベースとしたシンプルな空間は、無機質になりがちです。そこでインドアグリーンをあしらっているのですが、意識しているのはフォーカルポイント。部屋に入ったときに視線がいくポイントに、グリーンを飾るようにしています。さらに、1カ所だけだとそこだけが強くなりすぎるので、あちこちにあえて外して飾るようにしています」。
LDKのドアを入ったときに目にする窓際、ダイニングに座ったときに目に入る場所などに分散させてグリーンを配置。
「ドアを開けたときにグリーンが目に入ると、それだけで部屋の印象が変わってきます。まずどこに目が行くかを考えて配置するとよいと思います。同時にアートも同じ方向に一緒に飾ると、さらに雰囲気を演出できます」。
グリーンはハンギングするものと、フロアに置くもの、テーブルに置くものなどで、高低差をつけて。無機的な空間の中に有機物が加わることで、癒しと安らぎが感じられる。

いつもよく座るダイニングテーブルから見える光景。高低差をつけてグリーンを分散させている。

いつもよく座るダイニングテーブルから見える光景。高低差をつけてグリーンを分散させている。

グリーンと合わせてアートを飾ると効果的。アートは自作したものを額装することも多い。

グリーンと合わせてアートを飾ると効果的。アートは自作したものを額装することも多い。

ソファからダイニング方向を見る。エバーフレッシュが新鮮。ダイニングテーブルの上にもグリーンを。

ソファからダイニング方向を見る。エバーフレッシュが新鮮。ダイニングテーブルの上にもグリーンを。

LDK入り口のドア付近。大きな鏡を置いて反射させるのも効果的。

LDK入り口のドア付近。大きな鏡を置いて反射させるのも効果的。

素材をミックスさせる

今の家はシンプル&ミニマルを目指してリノベーションしたが、最近では変化も出てきたという。
「あまりきっちりさせすぎず、多少の生活感はあってもいいと思うようになりました。見せてもいいモノは出して、雑然としていても美しい、そんな空間にしたいと思っています」。
そこで、LDKに入ったとき死角になる位置にあるキッチンとダイニングの間のコーナーを、“ごちゃついてもOKなゾーン”に。生活動線も考えてアクセサリーやメイク道具を揃えつつ、アロマ、好きな洋書、フラワーベース、花瓶などでコーディネート。
「でも統一感は必要なので、色味を揃えるようにしています。ドライの木を1本あしらっていますが、今度はそうすることでほっこりしすぎないよう、ガラスや石など様々な素材を取り入れています」。
自然素材と無機質なモノとの組み合わせ、洋のモノと和テイストのモノの組み合わせが、インテリアに奥行きを与える。セオリーに縛られないアイデアもあちこちに。
「籐のカゴにリモコンを収めたり、陶器のフラワーベースをティッシュケースがわりにしたり。用途に捕われず色々なアイデアを試して、良かったものを取り入れています」。

ドアを開けて入ったとき死角となる位置で、色々なディスプレイを実践。生活に必要な色々なモノを置きつつも、色味を揃えることで統一感をキープしている。

ドアを開けて入ったとき死角となる位置で、色々なディスプレイを実践。生活に必要な色々なモノを置きつつも、色味を揃えることで統一感をキープしている。

白だったキッチンの棚板はDIYで変更。木製の壁紙を両面テープで貼り、空間に溶け込ませた。毎日使うカトラリーはガラスのキャニスターにオープン収納。

白だったキッチンの棚板はDIYで変更。木製の壁紙を両面テープで貼り、空間に溶け込ませた。毎日使うカトラリーはガラスのキャニスターにオープン収納。

様々な素材を組み合わせて、ディスプレイを楽しむコーナー。北欧のMOEBEのフレームにATELIER CPHのポスターを額装。ヴィヴィッドなオレンジの洋書の上はアンティークのキャンドルホルダー。隣は蚤の市で購入した化石。

様々な素材を組み合わせて、ディスプレイを楽しむコーナー。北欧のMOEBEのフレームにATELIER CPHのポスターを額装。ヴィヴィッドなオレンジの洋書の上はアンティークのキャンドルホルダー。隣は蚤の市で購入した化石。

木製のスツールにシルバーやモルタル調の鉢カバー。色と質感の違いが楽しい。

木製のスツールにシルバーやモルタル調の鉢カバー。色と質感の違いが楽しい。

山香デザイン室のBOOKタイプのカレンダーを、イッタラのフラワーベースに入れてアレンジ。

山香デザイン室のBOOKタイプのカレンダーを、イッタラのフラワーベースに入れてアレンジ。

和の要素を取り入れたかったので、バブルランプのリプロダクトを楽天で購入。

和の要素を取り入れたかったので、バブルランプのリプロダクトを楽天で購入。

シルバーのボックスはコクヨのCARTON2.0。紙製なのに保冷も可能。マッサージ機を収めつつインテリアとして活用している。

シルバーのボックスはコクヨのCARTON2.0。紙製なのに保冷も可能。マッサージ機を収めつつインテリアとして活用している。

陶器のフラワーベースに、薄型のビニールタイプのティッシュケースをそのまま入れている。ティッシュケースに悩んでいて思いついたアイデア。後ろの籐のカゴの中にはリモコンを。

陶器のフラワーベースに、薄型のビニールタイプのティッシュケースをそのまま入れている。ティッシュケースに悩んでいて思いついたアイデア。後ろの籐のカゴの中にはリモコンを。

明かりをインテリアの一部に

大切に考えているのは照明。白を基調としたモダンな空間は、夜は幻想的な雰囲気に変化する。
「照明にはオブジェ的な要素もあります。お部屋のポイントとして取り入れています」。
寂しかった部屋の隅にはチェアを置き、座面の上にブロックランプを。持ち運べる照明も活用し、分散させた明かりをインテリアの一部として楽しんでいる。
「明かりは視覚的にも癒し効果があるので、夜のインテリアの重要なアイテムです。家はリラックスできる場所であってほしいし、同時にパワースポットにもしておきたいと思っています。そのためには、インテリアも整理収納も両方とも大切。色々と試してみては更新させています」。

一つずつ形が違うソケットをアマゾンで購入。暖かな色味のフィラメント電球を取り付けた。

一つずつ形が違うソケットをアマゾンで購入。暖かな色味のフィラメント電球を取り付けた。

寂しかったコーナーをコーディネート。ピエール・ジャン・ヌレのリプロダクトのチェアの上に、Design House StockholmのBLOCK LAMPを。

寂しかったコーナーをコーディネート。ピエール・ジャン・ヌレのリプロダクトのチェアの上に、Design House StockholmのBLOCK LAMPを。

左のテーブルライトはFLOSのBELLHOP。充電式なので明かりのほしいところに持ち運んでは使用している。

左のテーブルライトはFLOSのBELLHOP。充電式なので明かりのほしいところに持ち運んでは使用している。

「A+organize」主宰、整理収納アドバイザー・インテリアコーディネーターのakaneさん。ブログ「A+organize」やインスタグラム「a.organize」が大人気。

「A+organize」主宰、整理収納アドバイザー・インテリアコーディネーターのakaneさん。ブログ「A+organize」インスタグラム「a.organize」が大人気。

Ranking Smart Ideas