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引越し先でも使い回せる家具部屋の大きさにピッタリの
家具を自作する

作りたいサイズの棚板は自分で準備

新居の家具を選ぶ時、最も頭を悩ませるのが、“サイズ”ではないだろうか。壁と壁の間にピッタリ収まる本棚が欲しい、洗面所のこのスペースに収まるラックを探したい。けれど、ジャストなサイズの家具を見つけるのは至難の技。微妙に空いたスキマを見てみないふりをしていることも多いのではないだろうか。
 

その家具のサイズ問題の解決策を提案しているのが、小阿瀬 直さん率いる建築設計事務所『SNARK』だ。
『SNARK』のプロダクトレーベル『Lodge(ロッジ)』には、部屋のサイズに合わせて家具をDIYすることができる〈snark D.I.Y. Products〉シリーズがある。棚ならばサイドのスチールの棚受けが用意されているので、ジャストサイズの棚板をホームセンター等でカットして用意すれば、部屋にすっきり収まる棚を作ることができるというもの。

「引っ越しの際、家具のサイズが合わなくなってしまうことがあるかと思いますが、〈snark D.I.Y. Products〉は、棚ならば棚板、テーブルならば天板の大きさを変えれば、引越し先でもジャストサイズの家具に作り直すことができます」

好みのサイズの棚をDIYしてみよう

好きなサイズの棚を作ることができる〈Shelf Ladder ver.2〉で販売されているのは、棚の両サイドのスチールの部分のみ。棚板と背板は、作りたい寸法のものを自分で用意する。
今回、棚板は合板、背板は有孔ボードを選んだ。

作り方は簡単だ。〈Shelf Ladder ver.2〉のスチールを両側に立て、棚板を木ネジで留めていく。5枚の棚板をつけ終わったら、後ろ側に背板を留めていく。背板をつければ、棚板のたわみの防止にもなる。

〈Shelf Ladder ver.2〉は、好きな大きさの本棚を作ることができるキットだ。

〈Shelf Ladder ver.2〉は、好きな大きさの本棚を作ることができるキットだ。

【準備するもの①】 〈Shelf Ladder ver.2〉で販売しているのは、棚の両サイドのスチールの部分。5枚の棚板と、1枚の背板は、好みの長さ、好きな素材のものを準備する。

【準備するもの①】 〈Shelf Ladder ver.2〉で販売しているのは、棚の両サイドのスチールの部分。5枚の棚板と、1枚の背板は、好みの長さ、好きな素材のものを準備する。

【準備するもの②】 人員2名。ひとりでも組み立てられるが、片側を支えてもらいながら組み立てたほうが作業効率が格段によくなる。

【準備するもの②】 人員2名。ひとりでも組み立てられるが、片側を支えてもらいながら組み立てたほうが作業効率が格段によくなる。

【準備するもの③】 ドライバー(インパクトドライバーがあれば便利)と、木ネジ。

【準備するもの③】 ドライバー(インパクトドライバーがあれば便利)と、木ネジ。

上から2段目の棚板から取り付けていこう。

上から2段目の棚板から取り付けていこう。

スチールの棚受けにはあらかじめ穴が開いているので、そこに木ネジを使って固定していく。

スチールの棚受けにはあらかじめ穴が開いているので、そこに木ネジを使って固定していく。

5枚の棚板をつけ終わったら、棚を倒して、背板を取り付けていく。

5枚の棚板をつけ終わったら、棚を倒して、背板を取り付けていく。

完成〜。DIY初心者でも無理なく作ることができる。

完成〜。DIY初心者でも無理なく作ることができる。

壁一面に連続する棚も作れる

〈Shelf Ladder ver.2〉は、拡張性が高いことも魅力のひとつだ。
壁一面に大きな棚に作りたいときは、いくつかのシェルフラダーを連続させて使う。

また、置き方を変えれば、空間をゆるやかに仕切るパーティションとしても使える。広いリビングの一角に書斎を作ったり、子どもの成長に合わせて部屋を分けて使いたい時にも便利だ。

本棚を空間のパーティションとして使ってもいい。背板を有孔ボードにすれば、背面も有効に使える。

本棚を空間のパーティションとして使ってもいい。背板を有孔ボードにすれば、背面も有効に使える。

『SNARK』が内装を手がけた書店。向かって右側の本棚のように、連結させれば壁一面に巨大な棚を作ることも可能だ。

『SNARK』が内装を手がけた書店。向かって右側の本棚のように、連結させれば壁一面に巨大な棚を作ることも可能だ。

テーブルの大きさも自由自在

〈snark D.I.Y. Products〉には、好きな大きさのテーブルを作ることができる脚もある。自分で天板を準備すれば、ジャストサイズのテーブルが完成する。
 

これらの〈snark D.I.Y. Products〉シリーズは、仕事をしていく中で自然発生的に誕生したプロダクツなのだそうだ。
「設計の仕事は、棚を作る機会がとても多いです。棚だけ作って欲しいというオーダーもあります。様々な棚を作るうちに〈snark D.I.Y. Products〉の棚のシステムが生まれました」

最初に作ったのが、スチールの棚受けにボックスを入れて棚にする〈Shelf Ladder ver.1〉。次にサイズを変えられるデスクを作り、〈snark D.I.Y. Products〉のアイテム数が増えていったそう。
「〈snark D.I.Y. Products〉なら、引越し先で間取りが変わっても、棚板や天板の大きさを変えれば使い続けられます。そこが一般的な家具とは違うところです。好きな素材を使ってカスタムできる楽しさもあります」

サスティナブルな家具をDIYして使い続けたい。

会議室のテーブルにピッタリな、中央に溝のあるタイプのテーブル。好きな材質の天板を2枚用意する。

会議室のテーブルにピッタリな、中央に溝のあるタイプのテーブル。好きな材質の天板を2枚用意する。

変形の天板にも対応できるタイプ。

変形の天板にも対応できるタイプ。

脚を十字に広げ、木ネジで天板を留めていく。

脚を十字に広げ、木ネジで天板を留めていく。

『Lodge』のアイテムはすべて受注生産。真空管アンプとスピーカー、ターンテーブルを組み合わせた家具も受注を受けつけ中とのこと。

『Lodge』のアイテムはすべて受注生産。真空管アンプとスピーカー、ターンテーブルを組み合わせた家具も受注を受けつけ中とのこと。

『Lodge』の取材にご協力いただいた『SNARK』の小阿瀬直さん、山田 優さん、大嶋 励さん、金子 奨太さん、山岸 亮太さん、高田 久美子さん。

『Lodge』の取材にご協力いただいた『SNARK』 の小阿瀬直さん、山田 優さん、大嶋 励さん、金子 奨太さん、山岸 亮太さん、高田 久美子さん。

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