マンション空間に映える盆栽 日本の伝統文化を今に アートとしてのDRY BONSAI®

マンション空間に映える盆栽日本の伝統文化を今に
アートとしてのDRY BONSAI®

盆栽を身近に楽しむ

敷居の高い日本の伝統文化、盆栽を身近に。30年間程、盆栽に携わってきた藤田茂男さんは、6年程前に新しいスタイルの盆栽を考案した。
「テーマは“簡単・枯れない・美しい”です。生きた盆栽は育てるのが難しく、技術と時間が必要です。そこで誰でも手軽に楽しんでもらえるように考え出したのが、DRY BONSAI®です」。
枯れた木と葉を使うため、生の盆栽とは異なり枝の剪定や水やり、鉢変えなどのメンテナンスが不要。様々な形に整えたり、スプレーを吹きかけてカラフルな色合いを出したりして楽しむことができる。アーティスティックな藤田さんのドライ盆栽は、「メズム東京」、「JWマリオット・ホテル奈良」など有名ホテルのラクジュアリーな空間にもあしらわれ、圧倒的な存在感を放っている。
伝統とモダン、革新が融合したDRY BONSAI®の魅力をご紹介する。
京都に新規オープンするホテルのために、完成させた作品。自然のダイナミックな景観が表現されている。

京都に新規オープンするホテルのために、完成させた作品。自然のダイナミックな景観が表現されている。

ネットなどで購入できる「手づくりキット」で創りあげた作品。空間に合わせて葉の色を選ぶのも楽しい。

ネットなどで購入できる「手づくりキット」で創りあげた作品。空間に合わせて葉の色を選ぶのも楽しい。

フェイクの葉や実などを使用することも。シーズンイベントに合わせて楽しむのもおすすめ。

フェイクの葉や実などを使用することも。シーズンイベントに合わせて楽しむのもおすすめ。

銀座に構えるサロンの一角。色も形も大きさも様々なドライ盆栽が並んでいた。

銀座に構えるサロンの一角。色も形も大きさも様々なドライ盆栽が並んでいた。

室内に坪庭を取り込む

ドライ盆栽は、長年生きてきたが、枯れてしまった盆栽の土を落として全体を乾燥させ、無駄な枝や根などを剪定して形をアレンジして創りあげる。
「さらに、部分的にプリザーブドフラワーのように溶液を合わせて吸わせ、柔らかい質感をもたせながら、フィニッシュでスプレーを吹きかけます。ドライフラワー式の場合、色も葉の状態も変化していきますが、ドライ盆栽は長年に渡って楽しめます」。
自然界にある色、ない色どちらも吹き付けることができるが、本物の木と葉を使っているため造りものの雰囲気がないのが魅力。モダンな空間にもクラシカルな空間にも、インダストリアルな空間にも、有機的な雰囲気を添えることができる。
「盆栽といいながら、坪庭、小庭を創っている感覚です。日本古来の伝統文化と現代技術、モダンなセンスのミックスを楽しんでいただきたいですね」。
マンションの1室で楽しめる坪庭として、愛でてみたい。

根っこの形が面白い。

根っこの形が面白い。

カラフルな色合いが新鮮。

カラフルな色合いが新鮮。

アイアンと合わせて壁掛けにするなど、アレンジも可能。

アイアンと合わせて壁掛けにするなど、アレンジも可能。

幹の皮を削いだ作品。有機物の力強さが感じられる。

幹の皮を削いだ作品。有機物の力強さが感じられる。

根っこに石を抱えた形、鮮やかな赤い葉が個性的。

根っこに石を抱えた形、鮮やかな赤い葉が個性的。

外国人に大人気となったDRY BONSAI®ガチャ。ミニチュアサイズで楽しめる (非売品) 。

外国人に大人気となったDRY BONSAI®ガチャ。ミニチュアサイズで楽しめる(非売品)。

手づくりキットで作ってみる

ドライ盆栽は完成品を購入したり、オーダーしたりもできるほか、藤田さんのサロンで講習を受けるチャンスも(不定期)。今回は、初めてでも簡単にトライでき、ドライ盆栽の魅力が楽しめる「手づくりキット」を使って制作する方法を教えていただいた。送られてくるダンボール箱を開けば、必要なものはすべてセットされている。30分くらいで完成させることができ、完成品はインテリアとして、アートとして、末長く室内で鑑賞できる。
「木と鉢はこちらでセレクトしたものですが、葉の色はご希望に応じることもできます。完成したら直射日光、湿気を避けつつ飾っておくだけ。メンテナンスも不要です。根や幹、枝ぶりなど盆栽が持つ自然の曲線の美しさや、幹の肌、質感などを楽しんでください」。
手づくりキット¥16,500 (税込) を使ってスタート。枯れた盆栽、ドライ盆栽専用枝葉、盆栽鉢、黒玉石、ハサミ、手袋、グルーガン、盆栽固定用発泡剤、説明書の9アイテムがセット。

手づくりキット¥16,500(税込)を使ってスタート。枯れた盆栽、ドライ盆栽専用枝葉、盆栽鉢、黒玉石、ハサミ、手袋、グルーガン、盆栽固定用発泡剤、説明書の9アイテムがセット。

①手袋をはめ、枯れた盆栽と枝葉を合わせて形をシュミレーションしてみる。上に高さのある山型にすること、接続部の合わせやすさを見極める。

①手袋をはめ、枯れた盆栽と枝葉を合わせて形をシュミレーションしてみる。上に高さのある山型にすること、接続部の合わせやすさを見極める。

②枯れた盆栽と枝葉を合わせたときに邪魔になる、不要な部分をハサミでカットする。

②枯れた盆栽と枝葉を合わせたときに邪魔になる、不要な部分をハサミでカットする。

③大胆に切り落としてよい

③大胆に切り落としてよい

④枯れた盆栽に枝葉を仮載せしてみる。

④枯れた盆栽に枝葉を仮載せしてみる。

⑤固定用発泡剤の下部にする面の4角にグルーガンで接着剤を付け、鉢に押し付けて固定する。

⑤固定用発泡剤の下部にする面の4角にグルーガンで接着剤を付け、鉢に押し付けて固定する。

⑥どの位置に盆栽を載せるか、仮組みしてみる。鉢と合わせたときのバランスを考えよう。

⑤どの位置に盆栽を載せるか、仮組みしてみる。鉢と合わせたときのバランスを考えよう。

⑥盆栽本体の根元に接着剤をつけて、発泡剤に差し込む。ぐらつかないように根の上からも接着剤を足して固定する。

⑥盆栽本体の根元に接着剤をつけて、発泡剤に差し込む。ぐらつかないように根の上からも接着剤を足して固定する。

⑦枯れた盆栽と枝葉の接続部に接着剤を付け、しっかりと固定する。

⑦枯れた盆栽と枝葉の接続部に接着剤を付け、しっかりと固定する。

盆栽アーティスト・藤田茂男さん。

盆栽アーティスト・藤田茂男さん。

⑧バランスを見て枝葉を剪定。この場合、山の先端が尖りすぎていたのでカット。

⑧バランスを見て枝葉を剪定。この場合、山の先端が尖りすぎていたのでカット。

⑨カットした枝葉は、足したいところに接着剤で固定してもよい。

⑨カットした枝葉は、足したいところに接着剤で固定してもよい。

⑩無駄な葉やはみ出した葉をカット。シンプルに仕上げる。

⑩無駄な葉やはみ出した葉をカット。シンプルに仕上げる。

⑪根元に黒玉石を載せていく。

⑪根元に黒玉石を載せていく。

完成した手づくりドライ盆栽。お手入れ不要で長く楽しめる。

完成した手づくりドライ盆栽。お手入れ不要で長く楽しめる。

盆栽アーティスト・藤田茂男さん。世界各国で注目されるDRY BONSAI®の考案者。日本の伝統文化の近未来スタイルを提案。

盆栽アーティスト・藤田茂男さん。世界各国で注目されるDRY BONSAI®の考案者。日本の伝統文化の近未来スタイルを提案。

Ranking Green