TOKYO APARTMENT STOREプロが通う
個性派インテリアショップ
インテリアスタイリストやファッション編集者など、プロからの支持を集める「TOKYO APARTMENT STORE」。ショップを立ち上げたのは、スタイリスト向けのリースショップを運営する鵜飼健仁さん。東京に暮らす女性の部屋をコンセプトに、アート・ヴィンテージ・国内外のインテリア・日本の伝統工芸品など、唯一無二のアイテムが並ぶ。今回は、オーナーの鵜飼さんにショップを案内していただき、イチオシアイテムなども伺った。さらに、買い付けの際に出会ったという私物も拝見。
アート
TOKYO APARTMENT STOREでは、国内外のアーティストの作品やヴィンテージのアートなど、ここでしか買えない一点物に出会える。今回は、オーナーの鵜飼さんイチオシの作品を伺った。
ひとつ目は、カルト映画の巨匠監督デヴィッド・リンチ氏によるリトグラフ。かつては、ピカソやシャガール等のリトグラフの製作もしていた歴史ある、パリの石版画工房「idem(イデム)」で、2000年からデヴィッド・リンチ監督が制作を続けているもの。さまざまなテイストのモノで溢れる店内で、独特な存在感を放っているのが印象的だ。
ふたつ目は、古いシルクスクリーンの原本を使用したアート。ロンドンのセレクトショップで非売品として展示されていたものを特別に譲り受けたというもの。当時のレターやペンキがそのまま残った版をアートとして捉えたユニークな作品だ。
インテリア
オリジナリティに溢れた個性的なインテリアも見どころのひとつ。大胆な植物柄のパーティションは日本の工房で制作したオリジナル。パレットナイフで描いた表情を活かしたり、雰囲気のあるゴールドの丁番を用いたり、ディティールまでこだわった逸品だ。
アーティストMIHO MURAKAMIさんの作品を
落とし込んだクッションとマルチカバーは、フランス製のゴブラン織り。クジャク・馬・ヒョウ・魚など、インパクトのある動物モチーフが印象的だ。さらに、デザインのもとになった原画も展示、購入も可能だ。
ワイヤーメッシュを重ねたモダンなシャンデリアは、オランダの気鋭ブランド「moooi(モーイ)」のもの。クラシカルなシャンデリアの概念を覆す、リック・テグラーの前衛的で気品のあるデザインに惹かれる。
厳選されたヴィンテージアイテムの中から、名作ワゴンをご紹介。マシュー・マテゴがデザインを手掛けた「GUBI(グビ)」のワゴンは、アイアンフレームとパンチングメタルを用いたモダンなプロダクト。一筆書きのようなフォルムが印象的だ。
雑貨
流行や時代、ブランドに左右されることなく、国内外問わずセレクトされた器やカトラリー。和洋折衷な雰囲気のプレートやボウル、凛とした有田焼の燭台、べっ甲柄の美しいカトラリーなど、オーナーの審美眼で見極めたアイテムを伺った。
新進気鋭のデザイナー、ルーク・エドワード・ホールがデザインを手掛けた、リチャード・ジノリのコレクション「イル ヴィアッジョ ディ ネットゥーノ」は、古代ギリシャ・ローマ神話にインスパイアされたもの。胸像などの古典的なモチーフとパステルカラーのミスマッチが新しい。
ポルス・ポッテンのカップ&ソーサーは、ポップな色調やクラシカルなディティールが魅力。オランダのホームウェアブランド、ピップ・スタジオが手掛ける器は、和洋折衷な美しさに惹かれる。ファンタジックな魚柄プレートの縁には、日本の伝統な波模様と金の縁取り。鮮やかな色彩のフルーツボウルは、オブジェのように飾っておくだけでもインパクト大。部屋に良きスパイスを与えてくれる。
有田焼や波佐見焼など、伝統工芸のやきものにも注目。有田焼の燭台は色鮮やかな錦絵は特徴で、どこかエキゾチックな雰囲気も感じられる。波佐見焼の器はシンプルな文様がアクセントに。洋食器とも相性がよく、普段使いにちょうどいい。
フランスのカトラリーブランド「SABRE(サーブル)」のエカイユシリーズは、透明感の美しいべっ甲柄が特徴。かっこいい食卓に添えたいモードなカトラリーだ。
オーナー鵜飼さんの私物
TOKYO APARTMENT STOREやプロ向けのリースショップの買い付けの際に、出会ったモノや思い入れのある愛用品も拝見。ポップなイラストが描かれたペーパーは、ビュバーというインク吸い取り紙。ビュバーとは、フランスでボールペンが普及していなかった1950年~60年頃に、企業が広告を印刷してノベルティにしていたもの。ビュバーが流行した当時は、サヴィニアックなどの有名なイラストレーターも描いていたそう。鵜飼さんが何度もフランスに買い付けに行くなかで、親交を深めたディーラーから特別に譲っていただいたもの。
デコパージュアートで有名なジョン・デリアンのペーパーウエイトは、パリのアスティエ・ド・ヴィラットで購入したもの。中にクローバーが入れられている。「四つ葉のクローバーに惹かれて購入。何かはいいことが起こりそうな気がしました」と鵜飼さん。白い陶器の小さなオブジェもパリで購入したもの。ピーナッツやドングリ、三角屋根の家など、チャーミングなモチーフが印象的。
白いテディベアは還暦のお祝いにプレゼントをされたもの。愛煙家でフォトグラファーでもある鵜飼さんをイメージして、カメラやタバコが添えられている。また、白いボディには社員、スタッフの寄せ書きのメッセージが入れられた宝物で、13年間、自宅デスクに上に置かれている。