ToKoSie ー トコシエ

光と影が織り成す美北欧の伝統装飾品
ヒンメリを手作りしてみる

日本の住空間に合わせて

ヒンメリはフィンランドの田園地方で、ライ麦を使って作られてきた伝統装飾。その立体的な美しさと幻想的な雰囲気が日本でも人気に。「ヒンメリのおか」として活動する大岡真奈さんは、ブームがくる前にヒンメリと出会い、その魅力に虜になったひとり。
「最初の出会いは5年程前、図書館で出会った1冊の北欧雑誌でした。衝撃を受けるほど感動し、当時まだネットで調べても何も出てこない中、どうやって作るのか手探りで考え夢中で作り始めました」。
現在大岡さんが提案するのは、ライ麦に替えてストローを使って作るヒンメリ。
「ライ麦は日本ではなかなか入手しづらいんです。手軽に手に入り、しかもお子さまからご年配の方まで気軽に楽しめるという点から、ストローをおすすめしています」。
黒色のストローが描く幾何学模様は、白壁が一般的な日本の住空間にマッチする。
「白と黒のコントラストがはっきりと出て、美しい陰影が楽しめます。黒いシャープな線で描く幾何学模様は、北欧とは少し違う、日本の住まいにより映えるのではないでしょうか」。
ヒンメリはフィンランドで幸運のお守りとも言われている。手軽に始められるストローを使って、簡単な形からハンドメイドにトライしてみては。
複数の作品を組み合わせたり、長くつなげてガーランドにしたり。基本を押さえれば様々な形を創り出せるのが魅力。
複数の作品を組み合わせたり、長くつなげてガーランドにしたり。基本を押さえれば様々な形を創り出せるのが魅力。
ゆっくりと揺らいで、角度によって色々な表情を見せる。光が生み出す影の変化も楽しんで。
ゆっくりと揺らいで、角度によって色々な表情を見せる。光が生み出す影の変化も楽しんで。

身近な道具で手軽にスタート

大岡さんが考案したオリジナルのストローに替えたヒンメリは、誰でも手軽にできるところが魅力。ストローに糸、ハサミや針など材料と道具を揃えれば、ちょっとした時間に取りかかることができる。
「ストローはなるべく細い方が、幾何学模様のシャープな線を活かすことができます。針は重めのものが使いやすく、長さはストローの長さによって変えますが、5cmにカットしたストローで作るなら、6〜10cmくらいの針が使いやすいですね」。
針の替わりにワイヤーを折り畳んで使っても、ヘアピンでも。そしてデコレーションするパーツを用意して、様々にアレンジするのも楽しい。必要なものを用意して、まずは基本の8面体を作ってみよう。
材料と道具をスタンバイ。ストローを切り揃えるときに使う定規、ハサミ、針、ストロー、#20くらいの太さの綿のレース糸、組み合わせたいパーツを準備。
材料と道具をスタンバイ。ストローを切り揃えるときに使う定規、ハサミ、針、ストロー、#20くらいの太さの綿のレース糸、組み合わせたいパーツを準備。
①ストローは今回5cmにカットしたものを12本用意。片方の糸を5cm程残し、針に糸を通してストローを3本糸に通したら、ストローを合わせて三角形を作って固結び。
①ストローは今回5cmにカットしたものを12本用意。片方の糸を5cm程残し、針に糸を通してストローを3本糸に通したら、ストローを合わせて三角形を作って固結び。
②さらにストローを2本通し、三角形の下から糸をくぐらせて角に糸を掛け引き締める。
②さらにストローを2本通し、三角形の下から糸をくぐらせて角に糸を掛け引き締める。
③新しく作った三角形の下から針を通し、もう一度角に糸をかけて引き締め、ほどけにくくする。
③新しく作った三角形の下から針を通し、もう一度角に糸をかけて引き締め、ほどけにくくする。
④同じように繰り返して三角形を5個作り、もう1本ストローを通す。
④同じように繰り返して三角形を5個作り、もう1本ストローを通す。
⑤①で残した5cmの糸と④で通したストローの糸を合わせ、固結びをする。
⑤①で残した5cmの糸と④で通したストローの糸を合わせ、固結びをする。
⑥⑤で固結びをしたところから、いちばん近いところにある三角形の1辺に針をくぐらせて糸を通す。
⑥⑤で固結びをしたところから、いちばん近いところにある三角形の1辺に針をくぐらせて糸を通す。
⑦針を出した三角形と向かいの三角形を内側に起こして合わせ、ふたつの三角形の山の下に、糸を向こう側から通す。
⑦針を出した三角形と向かいの三角形を内側に起こして合わせ、ふたつの三角形の山の下に、糸を向こう側から通す。
⑧針を抜き取って、糸をキュッと引き締める。
⑧針を抜き取って、糸をキュッと引き締める。
⑨⑧の頂点の上に糸で輪を作り、頂点の下から針を通す。
⑨⑧の頂点の上に糸で輪を作り、頂点の下から針を通す。
⑩輪の中心から針を抜き、糸を引き締める。
⑩輪の中心から針を抜き、糸を引き締める。
⑪8面体が完成。①で余った糸端は針に通してストローの中にしまい込む。
⑪8面体が完成。①で余った糸端は針に通してストローの中にしまい込む。

癒しの揺らぎを空間に

基本の8面体ができたら、大きさ違いで何個か作って組み合わせてみるのがおすすめ。クリスタルのパーツなどをあしらえば、オリジナルのヒンメリが完成する。
「黒だけでなくカラーのストローでも、金属のパイプなどを使っても、糸の色を変えても、色々なアレンジが楽しめます。吊るす空間に合わせて形を考えるといいですね」。
吊るしておくとゆったり揺らぐヒンメリは、思いがけないリラックス効果を与えてくれる。
「人が動いただけでゆっくりと回転を始めるなど、家の中でこんなに空気が流れているんだ、ということを気づかせてくれます。夜は照明によって天井や床、壁に映し出される美しい影に癒されます」。
“光と影のモビール”と言われるヒンメリ。様々な陰影を見せて和ませてくれる伝統装飾を、インテリアに加えてみたい。
右はストローの長さを変え、大小をつけた8面体を組み合わせたもの。慣れてきたらアレンジする楽しみが広がる。
右はストローの長さを変え、大小をつけた8面体を組み合わせたもの。慣れてきたらアレンジする楽しみが広がる。
ヒンメリのおか 大岡真奈さん。独学で様々なヒンメリの形を考案。ワークショップなどを各地で開催。著書に「幾何学模様の美しいヒンメリ」(河出書房新社)など。
ヒンメリのおか 大岡真奈さん。独学で様々なヒンメリの形を考案。ワークショップなどを各地で開催。著書に「幾何学模様の美しいヒンメリ」(河出書房新社)など。