
立体のデコレーション高さや色を意識して
オブジェをスタイリッシュに飾る
高さの違うものを並べる。
チェストやサイドボード、棚の上をセンス良く飾りたい──、けれど何も考えずに置くとごちゃごちゃとまとまりなく見えたり、ぽつりぽつりと置くとなんだか寂しく感じたり……。
前回、壁の飾り方を教えていただいたインテリアコーディネーターの西村みちるさんに、立体物を素敵に飾る方法を伝授いただいた。
「まずは、高さの異なるものを組み合わせて飾ってみてください。空間にリズムが生まれ、こなれた雰囲気になります。
ものを買うとき、高さを意識して買うと飾る時に困りません。ついつい同じような大きさの小ぶりな小物を買いがちという方は、次は思い切って大きめの花瓶やオブジェ、照明などを手に入れてはいかがでしょうか。
高さや動きの出る観葉植物を加えるのも良い方法です」

TOPの写真のサイドボードの上のオブジェたち。右がフリッツ・ハンセンのテーブルランプ。「左の白の2つのオブジェはH&Mで買いました。高いもの安いものこだわらずに置いてしまうほうがうまくいきます」

高さがある壺を鉢にして観葉植物を飾る。存在感のある陶器を鉢として使うアイディア。

西村家はハロウィンになるとリビングが一変! サイドボードの上は高さのある燭台と斜めに置いたフレームで高低差をつける。テーブルコーディネイトも高さの変化を意識。photo by Yoko Suzuki
色のトーンを整理する
難易度の高い“見せる収納”。無造作に収納しているように見えても、お洒落な家の見せる収納にはある法則があるそう。
「色のトーンを決めることがポイントです。
だいたい3色くらいに抑えるとまとまりよく見えます」
うちの棚はどうもすっきりしないと感じたら、まずは色を整理してみよう。
「買い物する時にも色味を決めておけば、やみくもに買わなくなるのでオススメです」
西村さんのリビングはアンティークなカラーで色をまとめている。
「カラフルな色は子ども部屋で思いっきり楽しんでいます」

キッチンの棚。「この棚に置くものは、基本、白と茶系、金属とガラスにしています」

アンティークカラーのリビング。照明の黄みのある色味が室内に落ち着きを感じさせる。「照明器具は部屋に立体感を出す良いツールのひとつです。スタンドライトでも良いですし、吊り下げタイプならコードがアクセントになります。部屋の隅に何を置くか悩んだら、照明器具はいかがでしょうか?」

丸が連なるカードフォルダに四角いフレームを加え、フォルムにめりはりをつけて飾る。

西村家のマンション専用庭。メキシコ滞在時代に買った民芸家具、白のエキパレスが緑に馴染む。
花をまとまりよく飾るワンポイント
空間に高さや色味、動きを加える緑や花は重要な名脇役。
カッコよく飾りたいけれど、なぜかしっくりこない……。
その原因のひとつに、花器と花の分量が合っていないことがあるかも。
少量の花を広口の花瓶に活けたとき、どうしてもパラパラして収まりが悪い時は、セロハンテープを使うとまとまりよく飾れる。
「花瓶の口にテープを格子状に貼り、そこに花を差していくことで花が倒れなくなり、キュッと詰まったアレンジになります」

「お花は色味を考えて選びます。ビタミンカラーのお花も好きですが、今回はアンティークぽい色を選びました。お花は置く場所に合わせて色や形のニュアンスで遊んでいます」

花瓶の口にセロハンテープを格子状に貼る。細めのテープがベター。

四角い穴にお花を挿していくだけ。簡単!

メキシコで暮らした経験のある西村さんは元気が出る色も大好き。「ルイス・バラガン邸にあるような派手な黄色やピンクも好きなので、キャンバスに色を塗って飾り、アクセントカラーにしています」
