本多さおりさんに聞く 家事育児を考えた自邸リノベで
やって良かったアイデア
子どもが使いやすい工夫
購入時築13年63㎡のマンションを、回遊できるワンルームのような間取りにリノベーションした整理収納コンサルタントの本多さおりさん。家事動線を最優先に考えたリノベーションで、取り入れて正解だったアイデア、やって良かったことを聞いてみた。
「子どもがまだ小さいので、部屋を細かく仕切らず、みんなでワイワイと過ごせる空間を希望していました。リビングで着替える子どものために、クローゼットをリビングに隣接させるなど、子どもとの暮らしを考えて間取りを決めたことが良かったですね」。
広々としたリビングにある、暖簾がかけられた小部屋がクローゼット。ここに家族全員の衣類や小物をゾーン分けして収めている。お子さんの生活用品やおもちゃなどもこの周辺に。
「子どもはここが活動拠点なんです。外出時に持っていくモノをこの周辺にまとめることで、動線がスムーズです」。
リビングの一部は、夜には寝室に早変り。昼間しまっておく寝具の収納スペースも設けた。
「寝具の収納場所はアコーディオンカーテンで仕切ったのですが、リノベーション時は作り込むことはせず、後から使い勝手を考えて工夫しました」。
マットレスは立てて収めた方がラクなことを発見し、スペースを確保。上部には突っ張り棒を2本かけ、掛け布団や枕を吊るし収納にしている。
「重いマットレスは、立てておいた方が出し入れがスムーズなんです。掛け布団は吊るしておけば、畳む手間も省けてラクですね(笑)」。
リノベ時だからできたこと
リノベ時でなければできなかった、と実感することも多いそう。
「我が家は、建具などをラワンベニヤ板で統一しているのですが、釘が打ちつけやすいのが良かった点です。欲しい位置に、後付けで簡単にバーなどを設置できます」。
手洗い、洗濯、調理をスムーズに行えるよう1カ所にまとめた“家事通り”には、小物や食材を吊るしておけるハンガーバーを複数設置。
「可動棚の“シューノ”も役立っています。棚板を自由に動かすことができるので、家電や雑貨などが増えたときに、モノの大きさに合わせて位置を変えることができるんです。下地材が必要なので、これもリノベ時にやっておいて良かったですね」。
“シューノ”は家のあちこちで活躍。キッチン横の作業台の壁面は、何度も棚板の位置を変え、ディスプレイを変更しているそうだ。
買ってよかった可変性のあるモノ
「昨年、長男が小学校に入り学校用の道具などを収めるスペースが必要になったため、クローゼット前を見直しました」。
昔から愛用している無印良品のスタッキングシェルフを買い足して、ランドセル置き場や収納を増設。棚の一部はマジックテープで取り付けられる扉で中身を隠している。
「スタッキングシェルフは足し引きが自由にできるし、ソファテーブルや間仕切りにもなって重宝しています。中身を見せたくない棚には、このサイズに合わせて企画された&PAPERSのトビラ式棚カバーがとても役立っています」。
引き出しやボックスタイプもあり、カスタマイズできるのが便利。
「隙間を有効活用できるワゴンも重宝しています。YAMAZENのトローリーは、高さを自由に変えられて収めるものの高さに合わせられるのが嬉しいです」。
本多邸には、足し算&引き算ができる可変性のあるモノがたくさん。暮らしに合わせて使いこなすことができるアイデアとグッズを取り入れたい。