ウォールナットの魅力を知る
世界の3大銘木と言われているのがマホガニー、チーク、ウォールナットの3つだ。
ワシントン条約で規制されている希少な常緑樹マホガニー。水に強く船舶や建築の材料としても使われる東南アジア原産のチーク。
そして北米原産のクルミ科の落葉広葉樹ウォールナットは、深い色合いと重厚な木目、そして強度と粘りがあることから、家具の材料として人気を集めてきた。
そのウォールナットに着目したブランドが、〈MASTERWAL(マスターウォール)〉だ。
ウォールナットの木目の美しさを活かしながら、モダンなデザインの家具をリリースしている。
特にひとつひとつ個性を持った原木のおもしろさをそのまま生かした『THE LIVE EDGE』のシリーズは、ウォールナットの魅力を存分に楽しむことができる。アメリカの製材所で、耳付き板(丸太の一番外側の表皮に近い部分がついているもの)をライブエッジと呼ぶ。その言葉をそのままブランドネームにしたそうだ。
木目を見れば枝が生えた場所や、枝分かれした様子がわかる。北米の森の中で、木の枝をリスが駆け回った様子まで想像できそうだ。
家具を“木目”にフォーカスして楽しんでみたい。
ウォールナットの魅力を存分に生かしたテーブル
記念すべきマスターウォールの1stプロダクトが、1999年に作った木目を生かした天板にシンプルなアイアンの脚を組み合わせたテーブルだ。
このテーブルを生み出したことで、マスターウォールのメーカーである岡山県にあるアカセ木工は、桐箪笥の製造から、モダンなウォールナット家具メーカーへと大きく舵を切ったそうだ。1stプロダクトのテーブルが徐々に売れ始め、2006年にウォールナットを極めるという意味の素材を尊重するブランド〈MASTERWAL〉が生まれた。
「木目が美しく、しなやかで、重厚感があるウォールナットの家具は、使い込むほどに味わいが増していきます。そんな“100年後のアンティーク家具”をともに楽しんでいただければうれしいです」と『マスターウォール銀座』の藤原実加さん。
自分で家具を育てる楽しみ
ひとつのテーブルからスタートしたマスターウォールは、現在ではベッドやソファ、キャビネットなど、数多くのアイテムを作り出している。
そして、マスターウォールのほとんどの家具は、木目の美しさを際立たせるオイルで仕上げられているのも特徴のひとつだ。
コップの輪染みがついても、サンドペーパーとオイルを使い、自分でメンテナンスができる。メンテナンスキットが販売されており、講習会も開かれている。
自分で手をかけ育てた家具が、ゆっくりと味わい深いアンティークとなり、次の世代へ受け継がれてゆく。無垢材ならではの家具を楽しんでみたい。
information
マスターウォール 銀座本店
銀座本店にはマスターウォールのほぼすべてのラインナップが揃う。DJブースや卓球台(にもなるテーブル)、ギタースタンドなどのユニークなアイテムも。オイルメンテナンス講習会も定期的に開かれている。
東京都中央区銀座5-8-9 BINO銀座6F