手づくりの家具も添えて 古き良さと自分の世界を
掛け合わせた部屋
古さを活かした改装
古い民家も所々に残る下町の住宅街。鈴江俊也さんが暮らすのは、そんな街の風情を感じる築80年近い長屋のような部屋。2階建ての建物を輪切りのように縦に分けたうちのひと部屋だ。広さは1階2階合わせて40平米ほどだという。「広いワンルームのような部屋を探していたんですが、古いものが好きだからか、ここは古さを活かした改装がされていて自分にしっくりきたんです。パッと暮らしのイメージができて内見してすぐに決めました」。アパレル会社でデザイナーを務める鈴江さんは古い服も好きで、デザインする洋服の細部にも昔の古着にあったような凝った技法を取り入れたりしているそうだ。そんな話に納得できる設えが、部屋のそこかしこに見受けられる。
手づくりの家具を足して
古い木枠の引き戸をガラリと開けて入る懐かしさを感じる玄関。1階はトイレや風呂、洗面所の水周りと、洋服や本の収納となっている。壁際の本棚はなんと手づくり。木の色も、部屋の柱や床に合わせて塗ったという。「壁一面の本棚に憧れがあってつくってみました。まだまだ本が足りないですが、もっとぎゅうぎゅうにしたいです」。賃貸なので壁には固定せず、天井につっぱるように固定。「ここはあくまでも仮の住まいというスタンスでもありますし、できるだけコンパクトに可動しやすい家具にしようと心がけています」。
主に過ごしている2階リビングは、梁を表しにした高い天井が効いている広々と感じるスペース。キッチンもコンパクトながら過不足ない使い勝手。ソファの前のテーブルは使いやすいように鈴江さんが改造したもの。メインの家具も組み立て式のスチール棚だ。
主に過ごしている2階リビングは、梁を表しにした高い天井が効いている広々と感じるスペース。キッチンもコンパクトながら過不足ない使い勝手。ソファの前のテーブルは使いやすいように鈴江さんが改造したもの。メインの家具も組み立て式のスチール棚だ。
はっきりと選び、きちんと置く
自然のものを集め、分類するのが好きだという鈴江さん。棚にはレコードやDVDなどのほか、貝や石、植物の種など、これまで集めたものたちが綺麗にディスプレイされている。すっきりとした部屋は一見ミニマルさを感じるが、好きなものを我慢しているというような窮屈さは感じない。それは好きなものがはっきりと選択されているからだろう。
昨年からこの暮らしに合流した彼女もこの部屋をとても気に入っているという。鈴江さんは、「街の雰囲気も気に入っているし、何より部屋の居心地がいいんですよね。でもいつか海も山もあるような土地の家に住みたい。そうしたらヴィンテージの家具なんかを少しずつ揃えたりしたいですね」と話す。
昨年からこの暮らしに合流した彼女もこの部屋をとても気に入っているという。鈴江さんは、「街の雰囲気も気に入っているし、何より部屋の居心地がいいんですよね。でもいつか海も山もあるような土地の家に住みたい。そうしたらヴィンテージの家具なんかを少しずつ揃えたりしたいですね」と話す。