DIYで理想を叶える　スタイリッシュな家具に合わせて
70年代集合住宅をモダン空間に

DIYができる賃貸を発見

「大きな家具を置きたかったので、古くてもいいからとにかく広い部屋を探していました」。
と語るのは通販会社に勤務する津島大地さん。築年数には検索をかけず、40㎡以上を条件にネットで賃貸物件を探していたところ、“DIYサポート付き賃貸住宅”を発見。ここ、練馬区の「本多マンション」では、内装建材を数パターンの中から選び、スタッフとともにDIYを行ってから入居する。
「もともとDIYも好きで、学生の時住んでいたマンションでは、勝手にいじったために退去時にお金をとられてしまった経験もあるんです（笑）。45㎡ある１LDKの賃貸で、しかもDIYができるというのは、僕にとって理想的でした」。
引渡し当初はベニヤ板張りの壁に囲まれていた。「本多マンション」のDIY施工をサポートする「クラディ」の、DIY学校で学ぶ生徒さん10数人がやってきて、塗装やタイル、壁紙貼りなどを手伝い、２日程で完成したそう。

70年代の集合住宅の１室。キッチン、バスルーム、洗面といった水回りは入居時にリフォームされていた。

アンティークガラスの室内窓はもともと取り付けられていた。ドアは当初、木目だったものをグレーに塗装。バスルームからの光と、リビングからの光が室内で交差する。

デンマーク家具に合わせて

「モノトーンで空間を統一したい、と思っていました。壁は基本的には薄いグレーで、所々濃いグレーも入れてグラデーションをつけています」。
津島さんは、デンマークの家具がもともと好きだったそう。
「北欧ってかわいい感じのデザインもありますが、デンマークのモダンでおしゃれなデザインが僕は好きなんです」。
グレーのフロアタイルに合わせたシンプルな空間に、HAYのローテーブル、Bo Conceptのテレビ台などが、シャープでスタイリッシュな雰囲気を演出している。
「セルジュ・ムーユのウォールランプを壁に取付けたい、という希望も叶いました。穴開け可能な下地だったので、自分で穴を開けて設置したのですが、壁を照らして間接照明としても楽しんでいます」。
ベッドルームはベージュ系の壁紙を選び、シングルベッド２台を合わせたキングサイズのベッドだけを中央に配置。カーテンレールの位置は天井に付け替えた。
「カーテンは窓枠に合わせなくてもいいんです。天井からかけることで、天井高が感じられて、空間が広く見せられます」。

シャープでモダンなデンマーク家具に、照明にはイサム・ノグチを合わせて。観葉植物はボトルツリー。

ベッドルームはベージュ系の壁紙とカーテンでコーディネート。カーテンレールは天井下ぎりぎりに移動させた。

引っ越し前から持っていたオープンシェルフ。アンティーク雑貨などをこれから増やしていく予定。

洗面所の棚は、「クラディ」のアドバイスを受け、壁の奥の間柱をめがけて設置。ニトリのボックスのサイズに合わせた。

DIYで得た暮らしの楽しみ

入居して約１年４カ月。コロナ禍でリモートワークも続く中、あちこちをDIYしてきた。
「洗面所に棚を取り付けたり、靴箱やドアをグレーで塗装したり、少しずつ手を加えました。空間はだいたい完成し家具も揃ったので、今、興味が向いているのは小物系です。クッションカバーをアクセントカラーにしてはどうかと思い立って、色々探し回って結局やめてみたり（笑）。アンティークの器を揃えたいとも思っているし、色々考えるのが楽しいです」。
同時に計画しているのは、プロジェクターを購入して、リビングの壁を大型のスクリーンにすること。
「休みの日は映画を観たり、近所を散歩しながら写真を撮ったりして過ごしています。広々としていて風通しがいい、理想の空間を手に入れたことで、家にいる時間が楽しみになりました」。