マンションでグリーンを楽しむ   マンションのテラスが 好きになってくれる植物たち

マンションでグリーンを楽しむマンションのベランダに
ピッタリな植物はどれ?

リビングのソファで寛いでいる時に、ふと目に入るベランダの緑に癒やされたい、そう願う人は多いはず。
けれどマンションのテラスやルーフバルコニーは、植物にとって過酷な環境であることが多い。風が強すぎる、逆に風通しが悪くて蒸れる、日当たりが悪い、西日しか当たらない、高温になる、などなど。
それでも、その環境に合った植物を選べばすくすくと育ってくれるし、鬱蒼としたジャングルのような空間を作ることもできる。
マンションのテラスに置く植物にはどんな種類を選んだらよいのか、「SOLSO」の齊藤太一さんに聞いてみた。

[1]プチナチュラルを取り入れる

齊藤さんが提案する“プチナチュラル”とは、食べられるもの、香りがいいもの。そんな植物を育てて、積極的に植物との暮らしを楽しんでしまおうというアイディアを提案いただいた。

「柑橘類がベランダにあると楽しい気分になるし、収穫も楽しめます。乾燥した葉が料理に使われる月桂樹は育てやすいので、実際いろんな場所に植えられていることが多いんです。生の葉も使えます。ベランダの鉢から、葉っぱをピッと取って、ちぎって香りを出して料理に入れたりすると、デキルやつ!と、回りもビックリするし、気分もアガります。他には、コットンや、アルガンもオススメです」

楽しく植物と付き合えば、目を向ける回数も増えて、植物が暑がっているのか喉が乾いているのか、発している声を聞く機会も増えるはずだ。枯らしてしまうことも少なくなるかもしれない。

「僕も植物を枯らしてしまうことがあります。なのでみなさん、もし植物が枯れてしまってもヘコまずに気分を切り替え、次の鉢を投入して、どんどん植物との暮らしを楽しんでください」と、SOLSOの齊藤さん。
確かに切り花のことを思えば、根付きの鉢だとしても枯れたことをさほど悲しむ必要はないのかもしれない。

「SOLSO」では柑橘系の植物に力を入れている。地植えより鉢植えのほうが実をつけるのも早く、小さいけれど甘くておいしくなる。

「SOLSO」では柑橘系の植物に力を入れている。地植えより鉢植えのほうが実をつけるのも早く、小さいけれど甘くておいしくなる。

花柚子。実付きがいいのが特徴。香りは本ユズに負けるけど、ジャムが美味しい。

花柚子。実付きがいいのが特徴。香りは本ユズに負けるけど、ジャムが美味しい。

煮込み料理などに使われる月桂樹(ローリエ)はとても育てやすい植物。「ピッととってその場でパッと料理に入れるとすごくカッコイイ」

煮込み料理などに使われる月桂樹(ローリエ)はとても育てやすい植物。「ピッととってその場でパッと料理に入れるとすごくカッコイイ」

植物との暮らしをトータルでプロデュースしているSOLSO代表の齊藤太一さん。植物と人の美味しい関係について話してくれた。

植物との暮らしをトータルでプロデュースしているSOLSO代表の齊藤太一さん。植物と人の美味しい関係について話してくれた。

「レモンは防虫もしなければならないですし、病気を防ぐために年に一度の消毒も必要ですが、実のなる姿はとても素敵なのでオススメです」

「レモンは防虫もしなければならないですし、病気を防ぐために年に一度の消毒も必要ですが、実のなる姿はとても素敵なのでオススメです」

「いい香りがするケールは意外と簡単に育てられる植物です」 自家製青汁をどうぞ。

「いい香りがするケールは意外と簡単に育てられる植物です」 自家製青汁をどうぞ。

「ローズマリーはいいですよ! オススメです。蚊が来なくなるし香りもいいし料理にも使えるし、プチナチュラルの基本アイテムです」

「ローズマリーはいいですよ! オススメです。蚊が来なくなるし香りもいいし料理にも使えるし、プチナチュラルの基本アイテムです」

シルバーがかった葉が美しいオリーブの実を収穫するには、異なる2品種を育てる。暑さ寒さ乾燥にも強く、害虫もつきにくい。

シルバーがかった葉が美しいオリーブの実を収穫するには、異なる2品種を育てる。暑さ寒さ乾燥にも強く、害虫もつきにくい。

[2]オーストラリア原産の植物

「オーストラリア原産の植物は、既に人気になっているので敢えて言いたくないという気持ちもあるのですが、やっぱりいいものはいいので、オススメします(笑)」

個性的な花がなにしろおもいしろい。花芽をつけるとワクワクする。冬でも緑を楽しめる常緑種で、乾き気味に育てられることを好む、と、ベランダの植物にはもってこいの性質を兼ね備えているのだ。

コアラの主食のユーカリが代表的なオーストラリアの植物。香りもいいし、ドライフラワーにも適しているので、楽しみの多い種類だ。

ちなみに、白金台の「ビオトープ・ナーセリーズ」の3階にあるカフェ「アーヴィング プレイス」のバルコニーの植物は、オーストラリア原産のものも数多く使われている。「ビオトープ・ナーセリーズ」に行ったらぜひ3階の森のようなバルコニーをしっかりチェックしていただきたい。

バンクシアは、ユニークな花の形が目を引く。ドライフラワーにしても存在感が抜群。

バンクシアは、ユニークな花の形が目を引く。ドライフラワーにしても存在感が抜群。

種類が多いグレヴィレア。ユニークな花の形が見る人を楽しませてくれる。

種類が多いグレヴィレア。ユニークな花の形が見る人を楽しませてくれる。

手前が花芽をつけたセルリア。左がクラッカージャック、プロテアの仲間の常緑の低木。右奥がリトルスモーキー。

手前が花芽をつけたセルリア。左がクラッカージャック、プロテアの仲間の常緑の低木。右奥がリトルスモーキー。

冬になると紅葉するソルトブッシュは、潮風に強いので、海沿いのマンションのベランダで重宝する種類。

冬になると紅葉するソルトブッシュは、潮風に強いので、海沿いのマンションのベランダで重宝する種類。

ブッシュジェムはカンガルーポーとも呼ばれ、カンガルーの前足のような花を咲かせる。赤や黄色などバリエーションも多い。

ブッシュジェムはカンガルーポーとも呼ばれ、カンガルーの前足のような花を咲かせる。赤や黄色などバリエーションも多い。

オーストラリアの代表品種といえばユーカリ。丸葉がかわいい。剪定した枝をそのままドライフラワーにしたり、お風呂に入れて香りを楽しんでも。

オーストラリアの代表品種といえばユーカリ。丸葉がかわいい。剪定した枝をそのままドライフラワーにしたり、お風呂に入れて香りを楽しんでも。

3階のカフェのテラスの植栽も「SOLSO」の齊藤さんが手がけている。都心のテラスでも、こんな森のような一角を作ることができるのだ。

3階のカフェのテラスの植栽も「SOLSO」の齊藤さんが手がけている。都心のテラスでも、こんな森のような一角を作ることができるのだ。

白金台の「ビオトープ・ナーセリーズ」には、オーストラリア系や柑橘系など、今回提案していただいた植物も数多く揃う。

白金台の「ビオトープ・ナーセリーズ」には、オーストラリア系や柑橘系など、今回提案していただいた植物も数多く揃う。

information

BIOTOP NURSERIES
白金台のプラチナ通り沿い、「Adam et Ropé Biotop」の1階の「BIOTOP NURSERIES」は、「SOLSO」が運営しているショップだ。3年前にリニューアルし、ドライのブーケなど、植物との暮らしを気軽にプレゼントできるようなアイテムが増えたそうだ。

OPEN/11:00~19:00
東京都港区白金台4-6-44 1F
TEL :03-3444-2894

Ranking Green