インテリアとして考えるインドアグリーンに欠かせない
光を届ける植物育成ライト
LEDで消費電力を抑える
植物を育てるために必要な条件のひとつ、太陽光。室内で育てる場合には、太陽の代わりになる光を当てたい。そこで必要となるのが植物育成ライト。最近では植物と一緒に購入する人も増えている。人気ブランドのひとつ「BRIM」でお話を伺った。
「電化製品なので安全性を担保しつつ、品質と価格設定を重視しています。LEDライトなので、長時間照射していても消費電力が少ないのがメリットです」(副代表・兵頭和さん)
製品開発チームが、太陽光に近い波長を再現。自然光に含まれる7色の可視光を連続的にバランスよく発光させ、植物の光合成を促して葉や実を丈夫に育ててくれる。
「半日くらいの照射時間を目安に開発しています。実際どのように使用するかは、植物や光以外の条件によってまちまちですが、カスタマーサポートに相談していただいたり、お客様同士のコミュニティでやりとりしたりして、試行錯誤されている方が多いですね」
製品はソケットタイプにパネル型、クリップ型があり、設置場所や範囲に応じてセレクトできる。ソケットタイプのものを手にしてみるとずっしりとした重さが感じられた。
「中に絶縁性のシリコンを入れてパーツを保護しているので、少し重いんです。アルミのボディは、凹凸をつくって表面積を増やすことによって放熱性を高めています」
白と黒、モノトーンの2色のボディカラーに、ライトは白色系、暖色系の2展開。
「インテリアになじむ、ということも大事な要素です。家の中に設置するものなので、機能性だけでなく、空間との調和も考えてお選びいただきたいですね」
性能と耐久性で辿り着いた
実際に「BRIM」の育成ライトを店舗で使用しているグリーンショップに行ってみた。
「大きな窓のある店ですが、これでも光は足りないんです。様々な育成ライトを探し、使ってみて辿り着いたのがBRIMでした」
というのは、門前仲町にある「MICAN」の細金正寛さん。
「色温度はいいし電球の大きさもいい、でも3カ月くらいで切れてしまう製品が多い中で、BRIMのライトは品質がいいと思います。また、育成ライトは基本的に20-50cmの距離で使うことが想定されているのですが、空間のレイアウトのため、1.5-2mの距離で効果の出るライトを探していました」
光量の多い『COSMO』であれば、よほど強い光や環境を必要とする植物でない限り、ある程度距離を取って照射することが可能。「MICAN」では空間レイアウトにこだわり、高い位置から観葉植物などに照射している。
「また『COSMO』は、シェードの部分を付けたり外したりすることで集光もできるし拡散もできるんです。ショップの場合、商品である植物を入れ替えることが多いので、それに応じて植物に合わせ調節できるのはありがたいですね。使ってみて、もやしみたいにひょろひょろ伸びたり間延びしたりする“徒長”もないし、全く問題がないです」
暖色系に近い色合いで趣きを
細金さんが特にこだわっているのは、電球の色味。光の色味を示す色温度には昼光色、昼白色、白色、温白色、電球色があり、高いと青く、低いと赤い色味になる。
「蛍光灯の白は昼白色ですが、そこからオレンジの電球色にいく手前くらいの温白色が、うちで使っているBRIMの製品です。すごくやわらかい色合いなので、他の電球色の照明器具の邪魔にならないし、植物がきれいに見えます。白い色は文字とかフラットなものを見るのにはいいけれど、陰影がなくなって趣きが感じられなくなるんです」
インテリアでは電球色の照明器具が人気だが、植物育成ライトとしては、蛍光灯のような昼白色を選ぶ人がまだ圧倒的に多いのだとか。
「昼白色は太陽光に近い波長だからいいと考えている人が多いのですが、照度は同じなんです」
園芸などでは、青波長は葉や茎を育て、赤波長は実を育てるとされているが、個人で育てる際、あまり差は出ないとのこと。
「実際、株の個体差もあるし、色温度の違いで生育に影響はないので、インテリアとして温白色を選ぶことをおすすめしたいですね。もっと電球色によった植物育成ライトが出るといいと思っています。植物のために白を使っているならもったいないよ、というのがお伝えしたいことなので、そのために店舗でもBRIMの育成ライトを販売しています」