鉢を楽しむグリーンライフ 植物の存在感に負けない クールなポットを選びたい

鉢を楽しむグリーンライフ植物の存在感に負けない
クールなポットを選びたい

存在感のある植物を引き立たせる鉢を

ビザールプランツ(ビザールには珍奇、風変わりという意味がある)の摩訶不思議なフォルムに魅せられた愛好家たちは、自然とそのビザールプランツを植える鉢にも、独特な世界観を作り出してくれるものを注意深く選ぶようになった。

特に陶芸家の手によるハンドメイド作品の存在感に注目が集まっている。ひとつとして同じ形のものがない植物と、ひとつひとつ表情の違う作品を組み合わせる楽しみを堪能したい。

ビザールプランツの人気とともに、鉢の魅力を伝えたショップが『TOKY』だ。〈invisible ink〉などの魅力的な鉢をいちはやく見出し、陶芸家とともにショップオリジナルの鉢を多数制作している。

「希少な植物、手に入れにくくなった鉢に注目が集まりがちですが、子株が出てくるおもしろさを楽しめるアロエやアガペなど、ユニークな形の植物で、かつ手に入れやすく育てやすい種類がたくさんあります。植木鉢を末永く楽しんでいただけるよう、様々な植物+POTの組み合わせを提案していきたいと考えています」と『TOKY』ディレクターの藤原連太郎さん。

『TOKY』では、陶芸家とコラボレーションしたオリジナルの鉢を数多く揃えている。鉢に植物を植えたものも販売している。左端で鉢を見守っているのが『TOKY』のアイドルかつ多肉植物会のスーパースター、多肉六三郎さん。

『TOKY』では、陶芸家とコラボレーションしたオリジナルの鉢を数多く揃えている。鉢に植物を植えたものも販売している。左端で鉢を見守っているのが『TOKY』のアイドルかつ多肉植物会のスーパースター、多肉六三郎さん。

【Pot】陶芸家、中村拓哉さんによるハンドメイドポット。凹凸のあるクリーミィな表情と存在感のあるカタチで、いつまでも見飽きることがない魅力的な鉢。【Plants】塊根植物、ケラリアピグマエア(Ceraria pygmaea)。塊根の上部からぷっくりとした淡い緑色の葉が芽吹く。このような樹形に育てるのには時間と根気・忍耐が必要。涼しい時期に成長する冬型植物

【Pot】陶芸家、中村拓哉さんによるハンドメイドポット。凹凸のあるクリーミィな表情と存在感のあるカタチで、いつまでも見飽きることがない魅力的な鉢。【Plants】塊根植物、ケラリアピグマエア(Ceraria pygmaea)。塊根の上部からぷっくりとした淡い緑色の葉が芽吹く。このような樹形に育てるのには時間と根気・忍耐が必要。涼しい時期に成長する冬型植物

【Pot】陶芸の世界で最も難しいと言われる急須を得意としている陶芸家、大原光一さんの作品。釉薬の奥の深い世界観を楽しめる。 【Plants】恵比寿笑いと呼ばれるパキポディウム・ブレビカウレ(Pachypodium brevicaule)は、ぷっくりとした幹が特徴。水のやりすぎに注意。

【Pot】陶芸の世界で最も難しいと言われる急須を得意としている陶芸家、大原光一さんの作品。釉薬の奥の深い世界観を楽しめる。
【Plants】恵比寿笑いと呼ばれるパキポディウム・ブレビカウレ(Pachypodium brevicaule)は、ぷっくりとした幹が特徴。水のやりすぎに注意。

明るい窓辺に鉢に植えられた植物が並ぶ。

明るい窓辺に鉢に植えられた植物が並ぶ。

棚には、作家の解説とともに魅力的なポットがズラリ。

棚には、作家の解説とともに魅力的なポットがズラリ。

【Pot】こちらも大原光一さんの作品でシリーズに無い一点物。【Plants】多肉植物の中でも個性豊かな品種が集るユーフォルビア属。この株はユーフォルビア・インファウスタ(Euphorbia infausta)

【Pot】こちらも大原光一さんの作品でシリーズに無い一点物。【Plants】多肉植物の中でも個性豊かな品種が集るユーフォルビア属。この株はユーフォルビア・インファウスタ(Euphorbia infausta)

様々な種類の植物で鉢を楽しみたい

茶道、華道、料理では当たり前だった”器”の楽しみが、数年前からやっと園芸の世界にやってきた(昔から盆栽愛好家は鉢にこだわっていたけれど)。

きっかけはビザールプランツだったかもしれないが、鉢の楽しみを知ってしまったからには、もうあとには戻れない。

気に入った鉢に、苔や蘭、垂れ下がる観葉植物を植えたっていい。
型にとらわれず、自由な発想で植木鉢を楽しみたい。

【Pot】陶芸家の伊藤丈浩さんの作品。【Plants】子株が出てきて元気よく成長する様子が観察できるのも植物栽培の楽しさのひとつ。サンスベリアの中でもコンパクトで詰まった葉が人気のエレンベルギー・バナナ(Sansevieria ehrenbergii banana)。

【Pot】陶芸家の伊藤丈浩さんの作品。【Plants】子株が出てきて元気よく成長する様子が観察できるのも植物栽培の楽しさのひとつ。サンスベリアの中でもコンパクトで詰まった葉が人気のエレンベルギー・バナナ(Sansevieria ehrenbergii banana)。

【Pot】水が下から上に滴っているような鉢は、木谷恵美さんによる磁器土のハンドメイドポット。【Plants】シルバーの葉が特徴的な極めて美しいマダガスカル産の希少アロエ・ラエタ(Aloe laeta)。

【Pot】水が下から上に滴っているような鉢は、木谷恵美さんによる磁器土のハンドメイドポット。【Plants】シルバーの葉が特徴的な極めて美しいマダガスカル産の希少アロエ・ラエタ(Aloe laeta)。

『TOKY』には、実際に植物が植えられた鉢と、自分で好きな植物を植えるための鉢単体の両方が揃う。他に用土や化粧石、肥料や、土入れや鋏などの道具もラインナップされている。

『TOKY』には、実際に植物が植えられた鉢と、自分で好きな植物を植えるための鉢単体の両方が揃う。他に用土や化粧石、肥料や、土入れや鋏などの道具もラインナップされている。

海外の陶芸家によるハンドメイドの鉢。根塊植物の木肌や原産地の風景をイメージさせるゴリゴリとしたテクスチャは、『TOKY』でも人気のシリーズ。

海外の陶芸家によるハンドメイドの鉢。根塊植物の木肌や原産地の風景をイメージさせるゴリゴリとしたテクスチャは、『TOKY』でも人気のシリーズ。

鉢そのものが植物のような、実のような、はたまた海洋生物のようなユニークな鉢は、楡サトミさんによる新しいシリーズ〈Kanai〉。

鉢そのものが植物のような、実のような、はたまた海洋生物のようなユニークな鉢は、楡サトミさんによる新しいシリーズ〈Kanai〉。

『TOKY』の目利きで、リーズナブルな量産品の鉢も数多く揃えられている。ポッテリとした可愛らしいフォルムと、ツヤツヤとした美肌を持つ鉢。

『TOKY』の目利きで、リーズナブルな量産品の鉢も数多く揃えられている。ポッテリとした可愛らしいフォルムと、ツヤツヤとした美肌を持つ鉢。

いざわせいとうによる、UFOのような形の鉢。鉢の肌がツルリとキメ細かいのは、赤土を高温で焼き締めているから。植物を植え込んでもいいし、エアプランツを置くだけでも様になる。

いざわせいとうによる、UFOのような形の鉢。鉢の肌がツルリとキメ細かいのは、赤土を高温で焼き締めているから。植物を植え込んでもいいし、エアプランツを置くだけでも様になる。

株に合った鉢を選ぼう

植木鉢とひとくちに言っても、高い温度で焼き締められたもの、ラフな素焼きの鉢、釉薬がかかっているものなど様々な種類がある。また背の高いもの、浅いもの、鉢穴の空き方の違いで、同じように水やりをしているつもりでも、乾き方は鉢によって変わってくる。また植物によって、根が横に張るもの、まっすぐ伸びるものという違いもある。
 

「特にコーデックスは、植物に合った鉢のサイズを選ぶことが大切です。原生地で岩の割れ目のようは土の少ない環境で生えている種類は、土が多すぎると美しい株姿に育ち難いです」と藤原さん。

口がすぼまっている植木鉢などは、植替えしづらいことを考えておく必要もあるそうだ。

奥が深い植物と鉢の楽しみ。今後、さらに進化していくに違いない。

鉢と株の大きさのバランスの見極めが、植物を元気よく育てるポイントにもなる。「調子が悪いという相談を受けて写真を見せてもらうと、株に比べて土が多いという印象の鉢が多いです。あまり大きすぎないジャストサイズの鉢をオススメします」

鉢と株の大きさのバランスの見極めが、植物を元気よく育てるポイントにもなる。「調子が悪いという相談を受けて写真を見せてもらうと、株に比べて土が多いという印象の鉢が多いです。あまり大きすぎないジャストサイズの鉢をオススメします」

多肉植物や鉢の他に、状態のいいエアプランツ、Tシャツやバッグ、コーデックスのキャラクターグッズも。

多肉植物や鉢の他に、状態のいいエアプランツ、Tシャツやバッグ、コーデックスのキャラクターグッズも。

information

『TOKY』

ネットショップからスタートした『TOKY』が、東日本橋に実店舗をオープン。実際に目で見て、手にとって、気に入った鉢を選ぶことができるようになった。

東京都中央区東日本橋3-3-17 RE-KNOW東日本橋5C
☎03-3527-2767
実店舗のオープンは月に数度(不定期)。ネットで開店日をチェックのこと。営業時間/12:00~19:00

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