![仕事も仲間も包み込む 料理家が暮らす、 リビングとテラスのある家 仕事も仲間も包み込む 料理家が暮らす、 リビングとテラスのある家](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag.jpg)
仕事も仲間も包み込む料理家が暮らす、
食と宴と眺望を楽しむ部屋
部屋を決める基準
東京都世田谷区の住宅街にある、12階建てのマンション。ここに昨年引っ越してきたのは、「minokamo」という名義で料理と写真を生業とする長尾明子さん。ご主人との二人暮らしだ。「自宅で料理の撮影もしますし、昔から仲間を招いて宴を開くのが好きなので、広いリビングは絶対条件だったんです。キッチンは本当は対面式がよかったけれど、広いテラスと眺望が決め手になりました」。
「minokamo」は、長尾さんの出身地・岐阜県美濃加茂市から取ったもの。郷土料理をアレンジしたレシピ提案や食を通じてのイベントなど、仕事は多岐にわたる。
上京した頃からよく自宅に友人を招くようになり、その友人が実家などから持ち寄る郷土色豊かな食材を料理するのが長尾さんの楽しみだったという。「私はみんなで食卓を囲んでごはんを食べるのが大好きなだけ。その延長線が今の仕事につながっているんです」。
![テラスは、テーブルセットとハンモックを置いても、まだまだ余裕がある広さ。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-001.jpg)
テラスは、テーブルセットとハンモックを置いても、まだまだ余裕がある広さ。
![玄関から見たリビング。敷いてあるラグはモロッコで手に入れたもの。右手にテラスが広がり、左手前がキッチンにつながる。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-002.jpg)
玄関から見たリビング。敷いてあるラグはモロッコで手に入れたもの。右手にテラスが広がり、左手前がキッチンにつながる。
![キッチンで料理をする長尾さん。窓を開けると風が通り匂いもこもりにくい。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-003.jpg)
キッチンで料理をする長尾さん。窓を開けると風が通り匂いもこもりにくい。
![シンク奥の壁には穴あきの板を設置し、フックをつけてみせる収納に。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-004.jpg)
シンク奥の壁には穴あきの板を設置し、フックをつけてみせる収納に。
![色々な野菜が常備されている。中央の長いものは「すくなかぼちゃ」という岐阜の野菜だそう。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-005.jpg)
色々な野菜が常備されている。中央の長いものは「すくなかぼちゃ」という岐阜の野菜だそう。
![常備菜でさっとつくる昼食を、お気に入りの器に盛って。右は小鹿田焼で左は牛ノ戸焼。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-017.jpg)
常備菜でさっとつくる昼食を、お気に入りの器に盛って。右は小鹿田焼で左は牛ノ戸焼。
おおらかな空間で
このマンションは築45年ほどだが、以前住んでいたのも同じくらいの築年数の建物だったそうだ。「新しいのがいやなわけではないのですが、このぐらいの年数の建物って部屋が広く感じるし、備え付けの収納などにも味わいがあって好きなんです」。
リビングにはダイニングテーブル、カウンターコーナーがあり、子供が来た時には低いテーブルを出すなど、大人数でもきちんと居場所をつくれる広さがある。また、木材が好きという長尾さんは「木造住宅の解体現場で出た板をもらってきて、大人数のときはそれを台にのせてテーブルの天板にしたりしています」という。
リビングと同じくらい気に入っているのが、街並みを見下ろせるテラス。料理の仕込みや撮影など、家で仕事をする時間が多いという長尾さん。「天気がいいときはテラスで食事したりもしますよ。仕事が行き詰まった時も、いい気分転換になります。出かけなくても開放感を味わえるんです」。プランターで野菜も育て始めたという。
![リビングからテラスを見る。このダイニングテーブルで仕事をしたり食事したりと、居る時間が長い。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-006.jpg)
リビングからテラスを見る。このダイニングテーブルで仕事をしたり食事したりと、居る時間が長い。
![リビングにある、少し高さのあるカウンター。天板にしたのは、住宅の解体現場でもらった古材。人数が多い時は立ち飲みスペースにも。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-007.jpg)
リビングにある、少し高さのあるカウンター。天板にしたのは、住宅の解体現場でもらった古材。人数が多い時は立ち飲みスペースにも。
![お客様用のカラフルなスツールは、スタッキングできるのですっきり置ける。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-008.jpg)
お客様用のカラフルなスツールは、スタッキングできるのですっきり置ける。
![花は欠かさないという長尾さん。お料理に使うクレソンの葉も花器に入れて。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-009.jpg)
花は欠かさないという長尾さん。お料理に使うクレソンの葉も花器に入れて。
器とのつきあい
高校生ぐらいの頃から器も好きだったという長尾さん。仕事や旅で出向いた各地で、器や籠などを買い求めることもしばしば。都内でも気になる作り手の展示などがあればこまめに見に行っているという。「器は、空想が膨らむようなものが好きですね。この料理をのせてみたらどうなるかなとか、手持ちの器と組み合わせたらどうなるかとか」。
こつこつ集めた器が収納されているのは、昔ながらのりんご箱だという。「青森のりんご農家さんが販売されていて、これはいい!と思いました。素朴な感じが持っている器とぴったりな気もしているんです」。長尾さんの無理のない自然な考え方が、この居心地のいい空間をつくりあげている。
![眺めているだけで楽しい、食器棚。りんご箱をうまく組み合わせ、天板には古材を渡してある。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-010.jpg)
眺めているだけで楽しい、食器棚。りんご箱をうまく組み合わせ、天板には古材を渡してある。
![国内から海外まで、いろいろなところで出会った思い出深い器や道具たち。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-011.jpg)
国内から海外まで、いろいろなところで出会った思い出深い器や道具たち。
![普段の食事や撮影で使う色とりどりの布。四角いかごに入れてすっきり収納。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-012.jpg)
普段の食事や撮影で使う色とりどりの布。四角いかごに入れてすっきり収納。
![いくつあっても楽しい、箸置きコレクション。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-013.jpg)
いくつあっても楽しい、箸置きコレクション。
![木の升や籠は、経年して味わいのある色に。手前は素焼きの焙烙。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-014.jpg)
木の升や籠は、経年して味わいのある色に。手前は素焼きの焙烙。
![種々の木の重なりが好き、という長尾さん。漆器も少しずつ集まってきた。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-015.jpg)
種々の木の重なりが好き、という長尾さん。漆器も少しずつ集まってきた。
![おばあさまから受け継いたというお茶碗は、最近のものにはない温もりのある絵柄がお気に入りだという。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-018.jpg)
おばあさまから受け継いたというお茶碗は、最近のものにはない温もりのある絵柄がお気に入りだという。
![長尾さんは「minokamo」名義で、季節の野菜や地方の魅力的な食材を活かした料理を提案。写真やイラストも自ら手がけるマルチプレーヤー。](https://img.tokosie.jp/2017/05/170529nag-016.jpg)