緑と家具の相性を考える〈２〉インテリアのプロに聞く、
家具と植物の上手な組合わせ方
シャープな形か広がりのある樹形か。
家具の大きさやイメージで決める
家具と緑の組み合わせを提案する新しいスタイルのグリーンショップ『NODERIUM TOKYO（ノードリウム・東京）』が『アクタス新宿店』内にオープンした。前回はショップを中心に紹介をしたが、今回は実際に家具と緑のコーディネイトのコツを、『ACTUS』グリーンバイヤーの曽我広範さんに教えていただいた。
植物の樹形にはシュッと細く高さのあるもの、広がりのあるもの、個性的な幹のフォルムを持つものなど様々ある。それらをインテリアにどう合わせるのかがポイントになる。
「シンボルツリーとなる植物をソファの横に飾る際、横幅のある大きなソファにはダイナミックな樹形で高さのある植物が似合います。ソファに座った時、顔に木の枝がかからないような樹形のものを選んでください。
コンパクトなソファにはコンパクトな樹形のものを合わせるとバランスよく整います」
「シャープなインテリアにはシャープな葉を持つ植物を合わせます。耐陰性に優れたドラセナ・ストリクタの伸びやかな樹形が、大きなソファのあるこの空間によく似合っています。鉢は黒で締めました」
大きなモンステラが主役のインテリア。切れ込みの入った個性的な葉が存在感たっぷり。
植物に照明を当てることで、壁に映る葉の影を引き出す。「昼の顔と夜の顔の両方を楽しめます」。モンステラは耐陰性もあるのが魅力。
インテリアに合わせた葉色の濃淡を考える
観葉植物の葉の形には、ポッテリと大きいもの、シャープなもの、小さな葉が可憐な印象のもの、色が濃いもの、明るいもの、斑入りの個性的なもの、そして葉の質感にも硬いもの、柔らかいもの、ツヤがあるものなど様々ある。
「カジュアルでナチュラルなインテリアには、明るい黄緑色の葉色の植物が似合います。幹の色も白っぽいものが良いでしょう。
重厚感のあるチークやウォールナット素材の家具を使ったインテリアには、葉色が濃い植物を合わせると落ち着きのあるインテリアになります」
白のライトに合わせて、鉢も白の丸みのあるものをチョイス。
白の丸いフォルムのペンダントライトに、カシワバゴム（フィカス・リラータ）のぽってりとした形の葉がよく似合う。
黒系の家具に合わせたいダークな葉色のフィカス・アフリカンプリンス。鉢も黒を選んだ。
縦長の空間の演出。鉢スタンドを使って高さを出してもよいが、大きな縦長の鉢を使えばよりラグジュアリーな雰囲気になる。
ホマロメナの赤い茎がエキゾチックな魅力を放つ。ココヤシファイバーでプランターと鉢の間の目隠しをする。
インテリア性の高い鉢を選ぶ
鉢は家具と植物をつなぐ大切なアイテム。色やフォルム、素材感にこだわって選びたい。
濃い色の家具を使ったインテリアには暗い色の鉢を、ナチュラルなインテリアには明るい色の鉢を選ぶとよい。カジュアルな雰囲気の部屋なら、カゴなどの自然素材のものを合わせてみたい。
「鉢カバーからプラ鉢が見える問題は、ココヤシファイバーを使ってプラ鉢を隠す方法がオススメです」
プロダクトデザイナーの柴田文江さんと、インテリア性の高い『ACTUS』オリジナルの鉢を作っている。丸みのある有機的なデザインが、植物の自然なフォルムと、家具の親和性を高めてくれる。木を削り出したようなウォールナットの突板の質感も素晴らしい。
「『ACTUS』ではインテリアのプランニングを行っております。その際に、グリーンのコーディネートを併せてご提案いたします。ぜひご利用ください」
柴田文江さんがデザインした脚付きの鉢カバー。有機的なカタチがペットのようで愛らしい。
コロンとした壺のような形の鉢カバーと、２種類がリリースされている。
土の表面を隠すことができる蓋はマグネット式。２つに分割することができるので鉢の出し入れがしやすい。
ポリレジン製のプランターを持ち上げると、ウォールナットの突板の脚の中に鉢皿が現れるシカケ。
鉢カバーがインテリアアイテムのひとつになるような個性的なアイテムが揃う。
ひとつひとつに個性が溢れる鉢カバー。お気に入りを探したい。
『ACTUS』の家具にも似合う、モダンなベルギーの『DOMANI』の鉢が豊富にラインナップ。
