ヴィンテージマンションに暮らすグリーンと猫に癒される暮らし
光と風が心地よい低層の集合住宅
吹き抜けの大きな窓いっぱいに、ケヤキの瑞々しい緑が広がる。『BEAMS』にお勤めの泉 貴之さん、ファッションブランド『Uhr』のディレクターを務める濱中鮎子さんご夫妻のお宅は、建築家の黒川紀章さん設計の築40年を超えるヴィンテージマンションだ。戸建てのような感覚の住まいは、風通しもよく、たっぷりと光が差し込む。
「夏はケヤキが木陰を作ってくれるので涼しいですし、冬は葉が落ちるので暖かな日差しが差し込みます。秋の枯葉のシーズンは掃除が大変ですが(笑)」
この物件はリフォーム済みで売りに出されていたのだそう。
「自分たちでリノベーションをして住みたかったので随分と迷ったのですが、この環境の良さと、物件のポテンシャルの高さに代わるものはないと思い、購入を決断しました。
実際に住んでみてわかったのですが、住人の方とのつかず離れずの暖かな関係がとても心地良いんです。集合住宅ですが、回覧板が回ってきます(笑)。そして仕事熱心な管理人さんには感謝の気持ちでいっぱいです」
見通しのよいLDKにするために玄関のシューズボックスと壁をなくしたり、キッチンを明るくするためにダイニングとの仕切りのドアを外す以外はほとんど手を入れなかったそう。
同居のチャイくんはWEB連載を持つスター猫
この家にはもうひとりの家族、ブリティッシュショートヘアのチャイくんが居る。WEB連載を持つスター猫だ。
「猫カフェの副店長を務めた経歴の持ち主です(笑)。その猫カフェが閉店になり、里親サイトに出ていたチャイを引き取りました」
お客様の接客には慣れているチャイくん。取材チームを怖がることもなく、チャイくんオススメの撮影スポットをリコメンドしてくれた。
心が無になる水やりタイム
広いテラスにはウッドデッキを敷いた。
「デッキに脚をつけて、リビングの床のレベルと同じになるようにしてもらいました。15年後の大規模修繕の際には撤去しなければならないのですが、その頃には木の寿命が来そうなので思い切りました」
インパクトがある樹形のモンステラや、ヒョウ柄のような模様の幹に大型の葉をつけるセローム、大きな柱サボテン、コウモリラン……。泉さんのお宅には、たっぷりとグリーンがある。テラスにも大型の鉢が並ぶ。
「水をあげているときに気持ちが無の状態になり、リラックスできるんです。グリーンをもっと増やして、ジャングルのようにしたいと思っています。近くに大型の鉢ほど割安になる不思議なグリーンショップがあるのですが、そこで購入することが多いです」
家具は時間をかけて気に入ったものを揃えたいというお二人。
「いずれは壁を抜いたり、床を張り替えたり、リノベーションをしたいとも思っています。ゆっくりと住みながらあれこれ考えて楽しんでいます」